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レビュー・評価の概要
mouse X4-R5は4000番台のRyzenモバイルプロセッサを搭載しているノートパソコン。前モデルでも同様にRyzenを搭載していましたが、4000番台で大幅にプロセッサの変更が行われ、パフォーマンスアップしながらも、同じレベルの価格帯になっていることでよりコスパに優れるPCとなりました。
軽量でUSB-PDに対応しているため、モバイルしたい人にはもちろんのことコストパフォーマンスにも優れるため家の中で使いたい人にも勧められるモデル。
ただし、USB-PDはテストの結果より61W以上でないと不安定になるのでその点だけ注意しておきましょう。
発売年度 | 2021年 |
プロセッサ | Ryzen 5 4600H |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1175g |
Cinebench R20 | 3010pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではmouse X4-R5の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
Ryzen5 4600Hを搭載
前モデルと比較して、7nmプロセスのRyzen4000シリーズを搭載していることで大幅に性能が向上しています(ベンチマーク結果を参照)。単純なCPUパワーの比較であれば、Cinebench R20をベースに比較すると約2倍近いパワーを出すことが出来る能力値があります。
持ち運びにも向く軽さ
X4-R5は前モデルから持ち運び性の良さを踏襲し、コンパクトで軽いボディとなっています。ベゼル幅も狭いためインチサイズに対してワンサイズ小さい鞄でも収納できる筐体です。
USB-PDにも対応
X4-R5ではUSB-PD充電に対応しています。スマートフォンがUSB-Cを使っていれば、共通化させることで持ち運び時のデバイス量を減らすことが出来ます。
価格とコストパフォーマンス
Ryzen4000シリーズを搭載していることでパフォーマンスが大幅に向上し、前モデルよりさらにコストパフォーマンスが優れています。さらに低価格帯というだけであれば、IdeaPad Flex 550などいくつかモデルはありますが、コンパクトさ、液晶の綺麗さ、キーボードの打ちやすさといった側面を考慮すると、そう言った更なる低価格モデルとは違った数値に現れない魅力を持った一台と言えるノートパソコンとなっています。14インチモバイルノートを検討しているなら必ず候補に入れて欲しい一台です。
スペック
今回レビューしたmouse X4-R5のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2021年 | |
サイズ | 320.2×214.5×17.5mm | |
重量 | 本体 | 1175g |
アダプタ | 235g | |
CPU | Ryzen 5 4600H | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
ストレージ | 1st | 256GB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 100万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 10時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3010 |
シングル | 456 | |
Cinebench R23 | マルチ | 7679 |
シングル | 1169 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3143.24 | 1163.55 |
SEQ1M Q1T1 | 1287.70 | 1167.11 |
RND4K Q32T16 | 547.44 | 798.06 |
RND4K Q1T1 | 44.05 | 157.29 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 1308 | 動作困難 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 661.46 | 567.28 | 5 |
ポイント② | 464.11 | 392.34 | 5 |
ポイント③ | 663.97 | 552.75 | 6 |
ポイント④ | 628.6 | 542.29 | 6 |
ポイント⑤ | 370.48 | 333.68 | 5 |
ポイント⑥ | 21.5 | 28.04 | 6 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | 不安定 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 不安定 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 不安定 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
天板は真っ赤なデザインとなっています。センターにはマウスコンピューターのロゴがあしらわれています。

背面はセンターにパンチデザインの通気口が空いています。

ベゼルが狭くコンパクトな筐体になっています。ディスプレイは非光沢で見やすくなっています。

最大開き角は150°とノートパソコンとしては広めです。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

Windows Helloに対応した100万画素のフロントカメラを搭載しています。物理シャッターはありません。

キーボードはクセのない配置になっています。また、マウスコンピューター独特のフォントが特徴的なデザインです。

ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、17.7mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。

タッチパッド幅を計測したところ、118mmとなりました。14インチノートパソコンとしては広めで使いやすい印象です。

本体右側には電源コネクタ、フルサイズのHDMI、USB-A、USB-Cを備えています。

本体左側には、ケンジントンロック、有線イーサネットコネクタ、USB-A×2、ヘッドフォンジャックを備えています。14インチでは有線LANのコネクタは非常に珍しいです。

スピーカーは背面に備えています。音はそれなりです。

本体の重量を測定したところ、1175gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1410gとなりました。充電器単体では235gとなります。

メリット・魅力
軽量で高いパフォーマンス
繰り返しになりますが、X4-R5は軽量で高いパフォーマンスが特徴です。これだけでも買う価値があるほど。Cinebench R20では3000ptsを超えていることからも並のデスクトップPCよりは上の実力を持ちます。グラフィック性能を求められるPCでなければこのPCで十分と言えます。
薄く持ち運びしやすい筐体
高いパフォーマンスを持ちながら、薄く持ち運びをしやすい筐体のためカバンの中にサッとしまえて気軽に持ち出せます。自宅で使う場合にちょっと持ち運ぶのも便利な他、少しだけカフェで作業をしたいと言ったときにも使いやすい一台になっています。
打ち心地の良いキーボード
X4-R5の魅力の一つに打ちやすいキーボードがあります。しっとりとした深いキーボードでカチャカチャ音が鳴らず、入力をスピーディーにすることが出来ます。
マウスロック機構
なくても困りませんが、あると便利なタッチパッドのロック機能。マウスユーザーにとってはタッチパッドは不要ですし、何よりワンタッチで切り替えられるのは便利です。
指紋の付きにくいパームレスト
X4-R5のパームレストは指紋が付きにくい素材を採用しています。タイピングが多いユーザーにとっては魅力です。
デメリット・欠点
天板は好みが分かれる
X4-R5は赤い天板でインパクトがありますが、その分好みが分かれます。なおシリーズには他のカラーリングはありません。
エンターキー、スペースキーは音が少し大きい
X4-R5は静音に優れたタイピング性能が魅力ですが、エンターとスペースキーの大きなサイズのボタンは入力時の音が少し大きいので注意してください。ただし、相対的に音が大きいだけで一般並と考えておいてください。
おすすめなタイプ
一般用途向けでパソコンが欲しい人
このパソコンはコストパフォーマンスに優れ、しかも液晶に不満がなく、さらに軽いと非の打ちどころがないスペック構成になっています。一般用途向けでPCが欲しい人ほとんどにおすすめできるモデルと言えます。
モバイル性が高い上に安価
14インチのモバイルノートパソコンは軽量化の激戦区でどのメーカーもかなり軽いノートパソコンを数多く出しています。ただ、その分価格が上がるケースも多々あります。しかし、X4-R5は14インチクラスで軽量性と軽さを両立しているモデル。軽いパソコンが良い、しかしできるだけ安さを追求したいという人に向いたモデルと言えるでしょう。
おすすめできないタイプ
長時間バッテリーを求める人
このノートパソコンの唯一の弱点はバッテリーの持続時間が他と比べると若干短めなこと。14インチノートパソコンクラスでは、公称値で20時間を超えるモデルもあるので外で作業する時間が長かったり、営業で長時間持ち出す人は別のモデルも検討に入れておいてください。
カスタマイズ・モデルの選び方
mouse X4-R5はプロセッサが決まっているのでカスタマイズの余地が小さいですが、Windows Sモードを買う方が安く済ませることが出来ます。Windows Sモードは通常盤と比べて、セキュリティ性を上げたり、動作性能を向上させるものですが初心者ならこれで十分ですし、しかも後ほど解除することも可能。Sモードを買うだけで3,000円ほど節約できるので検討に入れておいてください。
実機レビューのまとめ

mouse X4-R5は10万円以下の低価格でありながら、Ryzen4000シリーズを搭載していることによりハイパフォーマンスなモデルとなっています。グラフィック性能をハードに使う場合は除き、一般用途で使うことを前提にPCを購入するなら、10万円以下14インチノートパソコンとしてはベストバイに近いモデルと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
mouse X4-R5に限らず、マウスコンピューターのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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