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レビュー・評価の概要
Yoga 770iは第12世代のintel Coreプロセッサを搭載したハイパフォーマンスなノートパソコンです。
2in1で幅広く使える他、2.8KのOLEDディスプレイで色域が広かったり、90Hzディスプレイを採用していたりとプラスアルファの部分でも魅力的なモデル。さらにスタイラスペンが標準付属するためペン入力を行いたいユーザーに向いたPCとなっています。
発売年度 | 2022年 |
プロセッサ | Core i7-1260P |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 512~1TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | Iris Xe Graphics |
USB-PD | 対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 14335g |
Cinebench R20 | 3086pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではYoga 770iの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
第12世代intelプロセッサでパフォーマンス高め
Yoga770iはパフォーマンスが大きく向上した第12世代intelコアプロセッサを搭載しています。当サイトでも第12世代はいくつかレビューしていますが、それらと同様に高い性能を持つことがベンチマーク結果から得られています。
OLEDディスプレイ搭載
本モデルは2.8KのOLEDディスプレイを採用しています。有機ELらしい高いコントラスト比で美しいディスプレイとなっており、広い色域を確保しています。
2in1で利用可能
Yoga770iは2in1タイプとなっており、360度回転させてタブレットモードでも利用も可能です。デジタルペンが標準付属するため、2in1のメリットをさらに活かすことも可能です。

90Hzディスプレイ
このクラス、価格帯としては珍しく90Hzリフレッシュレートのディスプレイを搭載しています。60Hzよりも残像感が抑えられるため、よりヌルヌルした操作感になっています。
価格とコストパフォーマンス
14インチのノートパソコンでCore i7-1260P搭載、さらにOLEDディスプレイで2in1ということであれば文句なしの安さになっています。
スペック
今回レビューしたYoga 770iのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2022年 | |
サイズ | 220.25×316.66×17.35mm | |
重量 | 本体 | 1435g |
アダプタ | 180g | |
CPU | Core i7-1260P | |
GPU | Iris Xe Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 2880×1800 | |
アスペクト比 | 16:10 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 90Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 1080p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.2 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 12時間 |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 3086 |
シングル | 556 | |
Cinebench R23 | マルチ | 6643 |
シングル | 1624 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 3665.50 | 2980.04 |
SEQ1M Q1T1 | 2388.53 | 1700.73 |
RND4K Q32T16 | 606.05 | 381.71 |
RND4K Q1T1 | 64.65 | 119.34 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2532 | やや重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 100.0 | 148.9 |
Adobe RGB | 93.5 | 110.4 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 670.82 | 578.98 | 14 |
ポイント② | 349.77 | 316.31 | 15 |
ポイント③ | 583.12 | 567.96 | 13 |
ポイント④ | 467.96 | 495.71 | 14 |
ポイント⑤ | 443.57 | 327.89 | 14 |
ポイント⑥ | 443.57 | 327.89 | 14 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | △ | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | △ | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
外観
カラーはストームグレーで落ち着いたマット調の天板となっています。YOGAの文字がほぼ同系統の色になっているため主張は控えめです。

背面です。一般的なノートパソコンと同じ程度のスリットでよく見るとファンが見えます。

開いた様子です。ベゼルの幅が狭く、モダンなデザインになっています。

2in1でテントモードにした様子です。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、20.15mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.5mmとなっています。静音タッチで滑らかな押し心地になっています。

タッチパッド幅を計測したところ、120mmとなりました。サラサラで使いやすくマウスなしでも十分生産性を上げられます。

本体右側にはUSB Type-Aとヘッドフォンジャックを備えます。

本体左側にはフルサイズHDMI、USB Type-C×2本、microSDスロットを備えます。

本体の重量を測定したところ、1435gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、1615gとなりました。充電器単体では180gとなります。

メリット・魅力
ディスプレイが美しい
本モデルをレビューし始めて最初に思った点がディスプレイが非常に美しいこと。2in1モデルでディスプレイの美しさを売りにしているモデルは少ないのでより印象的に感じました。
持ち運びも十分可能
本体は昨今の14インチノートパソコンからすると重めですが、それでも薄いことやベゼルを削ってコンパクトであることから持ち運び面でも有利なノートパソコンになっています。
デジタルペンが付属
本体にはデジタルペンがオプション料金なしで付属するため非常にお得。純正スタイラスペンは接続性(相性問題)を気にする必要がない点も評価しておくべきポイントと言えるでしょう。
コスパが高い
2in1であること、本体がコンパクトであること、OLEDディスプレイを搭載していること、さらにCore i7-1260Pが標準であることを踏まえて考えるとコストパフォーマンスは14インチ2in1ノートとしては最高クラスと言えます。
デメリット・欠点
同クラスと比較して少し重め
2in1ノートパソコンではしょうがないポイントですが、クラムシェルモデルと比較してどうしても重くなってしまいます。エントリーモデルと比較すると明らかに軽いですが、持ち運びが多いなら注意しておきたいポイントです。筆者の考えでは毎日持ち運ぶなら1.2kg以下が理想です。
バッテリー持続時間は短め
バッテリー持続時間は公称値14時間と同クラスと比べると低めの数値になっています。
おすすめなタイプ
色域を気にするユーザー
OLED搭載でディスプレイの色域が広いため、クリエイターをはじめ色域を気にするユーザーにおすすめです。スタイラスペンが付属するため、本格的な液タブには劣るものの絵を描けるといった利点もあります。
動画を見る人
OLEDディスプレイでコントラスト比が高いこと、そして2.8Kディスプレイで高精細なこと、さらに2in1でテントモードにできることなど動画鑑賞に向いているノートパソコンです。VODをはじめ、ネット動画の視聴の機会が多い人はぜひ検討してみて下さい。
ペン入力する人
何度か書いていますが、本モデルは本体にスタイラスペンが付属します。絵を描くだけなく、資料の修正指示にも便利です。
おすすめできないタイプ
クラムシェル利用中心で持ち運びが多い人
デメリットでも書きましたが、筆者個人の考え方として毎日持ち運びをするなら1.2kg以下が良いと考えています。
dGPUのない14インチモデルであれば、他のクラスと比較して軽量モデルが充実しているので、持ち運びを重視するならあえてこのモデルを選ぶ必要はないと考えます。
カスタマイズ・モデルの選び方
2022年9月5日時点でプロセッサはCore i7-1260PのみでRAMおよびストレージが違うモデルがラインナップされています。
また、オフィスソフト搭載、非搭載モデルがあります。一般用途ならどのモデルでも十分余裕のパフォーマンスとなりますが、長く使うならRAM16GBモデルの上位モデルがより余裕が生まれ、Core i7-1260Pの性能を活かせるのでおすすめです。
実機レビューのまとめ

Yoga 770iは14インチのコンパクトノートパソコンとしては必要な性能をほぼ全て備えたモデルでありつつ、パフォーマンスから考えると非常にリーズナブルなモデルです。
14インチであれば持ち運び性が少し犠牲になっているところはあるものの、逆に持ち運びの機会が少ないなら、一台でほぼ全てを賄えるオールインワンPCとして魅力的なラップトップと言えるでしょう。
安く買う方法・コツ
Yoga 770iに限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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