Yoga 650のレビュー概要
背面がファブリックの珍しいYOGA
Yoga 650は折り返しできる2in1タブレットできるYOGAシリーズの中でも天板にファブリック素材を採用した珍しいモデルです。外観に特徴もさることながら、プロセッサには4000番台のRyzenを使用していることでパワフルな動作を実現しています。
本体価格は税込7万円台からとなっており、コストパフォーマンスに優れる点も魅力の一台。なお、付属品としてスタイラスペンが付いてくるため、普段使いユーザーだけでなく、ペン入力を試してみたいユーザーにとってはより価値が高く、コストバランスから購入に値するモデルです。
簡易スペック表
発表日 | 2020年10月13日 |
CPU | Ryzen 5 4500U Ryzen 5 PRO 4650U Ryzen 7 4700U |
RAM | 8~16GB |
ROM | 256~512GB SSD |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | 内臓GPU |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
重量 | 1325g |
Cinebench R20 | 1396pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Yoga 650実機レビューの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーから貸し出しを受けテストを行っています。
Yoga 650の特徴
ここではYoga 650の一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
珍しいファブリック天板
Yoga 650はパソコンとしては珍しいファブリック素材を天板に採用しています。天板は指紋がつきやすいところでもあるので、ファブリック素材を使っていることで指紋が気にならないメリットを持ちます。
スライラスペンが標準付属
2in1モデルで折り返すことでタブレットのように使える上、付属したスタイラスペンで気軽に入力することができます。スタイラスペンは純正外の場合連携性に難があったりすることもありますが、標準付属していることでストレスなく使えます。
Yoga 650の価格とコストパフォーマンス
Ryzen4000シリーズを搭載していることで同クラスプロセッサの中で性能が優れています。さらに低価格帯というだけであれば、IdeaPad Flex 550などいくつかモデルはありますが、コンパクトさ、液晶の綺麗さ、キーボードの打ちやすさといった側面を考慮すると、そう言った更なる低価格モデルとは違った数値に現れない魅力を持った一台と言えるノートパソコンとなっています。14インチモバイルノートを検討しているなら必ず候補に入れて欲しい一台です。
価格情報について
2021年3月30日時点のコスト評価です。現在の価格については各サイトをご覧ください。
Yoga 650のスペック
今回レビューしたYoga 650のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発表日 | 2020年10月13日 | |
製品名 | Yoga 650 | |
型式 | ー | |
サイズ | 206.5×308×17mm | |
重量(実測) | 本体 | 1325g |
電源アダプタ | 295g | |
CPU | Ryzen 5 4500U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
保存(ROM) | 1st | 256GB |
2nd | 無し | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080インチ | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 4セル |
公称値 | 19.8時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
スペックの解説
今回レビューしたYoga 650はシリーズの中では最廉価グレードに当たるモデルです。とはいっても、Ryzen 5 4500Uを搭載していることで十分なパフォーマンスを発揮できるモデルとなっています。またWi-Fi6に対応するなど、基本的性能も高く、税込10万円以下から買えるモデルとしては満足度が高い一台になっています。
Yoga 650のベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1396pts、シングルコア390ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Ryzen5 4500Uを搭載している割にはCinebench R20の数値は控えめです。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は3506pts、シングルコア1030ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。リードで2206MB/sの数値が出ており、十分高速です。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未評価 |
高品質 | 未計測 | 未評価 |
標準品質 | 3657 | 快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未評価 |
高品質 | 未計測 | 未評価 |
軽量品質 | 1480 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
Yoga 650の通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。各ポイントの位置関係は上記の画像を参考ください。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 550.02 | 573.86 | 13 |
ポイント② | 455.57 | 512.6 | 13 |
ポイント⑤ | 445.97 | 509.86 | 13 |
ポイント⑥ | 171.49 | 115.58 | 14 |
通信スピードテストの評価
最長距離のポイント⑥では速度が低下しているものの、全ての部屋に置いて快適な通信速度が得られる結果となりました。PINGが若干高めの数値が出ていますが、このパソコンでリアルタイム性の高いゲームをしないことを考えれば許容範囲な数値と言えるでしょう。
Yoga 650のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。30W以下では低速充電となっています。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | 低速充電 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 低速充電 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
Yoga 650の外観
Yoga 650の天板はファブリック素材になっています。濃いブルーになっています。
背面は他のYOGAシリーズと変わらない雰囲気です。スリットはセンター部分にあり、控えめな印象です。
開いた様子です。光沢ディスプレイを採用しています。ディスプレイは美しく見やすいです。
2in1モデルのためタブレットのように利用することが可能です。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
フロントカメラです。物理シャッターが付いています。
キーボード全体です。エンターキー周辺など一部くっついているところがありますが全体的に配置にクセはありません。
ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、17.9mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、1.0mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。
本体右側には電源ボタン、USB-A、USB-Cを備えています。
本体左側にはUSB-C、USB-A、ヘッドフォンジャックがあります。
スピーカーは前面に備えています。また、パームレスト右側に指紋認証があります。
本体の重量を測定したところ、1325gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1620gとなりました。充電器単体では295gとなります。
Yoga 650のメリット・魅力
天板がファブリックで指紋が付かない
YOGAシリーズには天板にいろんな種類がありますが、往々にして指紋が付くモデルが多くなっています。それらに対してYoga 650の場合はファブリック素材のため指紋を気にする必要がありません。
パフォーマンスが高く安くても実用性十分
外見にファブリック素材を使っていて珍しさはあるものの本モデルは価格が安くなっています。しかもRyzen4000シリーズを搭載しているためプロセッサの面でも弱点がなくなっています。
スタイラスペンの入力性が良い
Lenovoの純正スタイラスペン全体に言えることですが、スタイラスペンの入力性が高く使いやすい特徴があります。
USB-PDに対応し利便性が良い
Yoga 650はUSB-PDに対応しています。スマートフォンを組み合わせることでより持ち運び性を向上させることができます。
Yoga 650のデメリット・欠点
本体重量は重め
YOGAシリーズ全体に言えることですが、2in1でヒンジ強度を必要とするため本体重量が重くなっています。
Ryzenプロセッサの中ではベンチが低い
Yoga 650はRyzen4000シリーズプロセッサの中ではベンチマークが低い結果となりました。intelプロセッサに比べると高い結果が得られているものの、ベンチマーク結果を最重要視するなら別のモデルの検討が必要です。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
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珍しい外観なので好みが分かれるモデルですが、個人的には落ち着いた質感になっていること、そして指紋が付かないため好印象な一台。価格がリーズナブル、バッテリー持ちが良い、パフォーマンスも十分。1.3kg台なのでもう少し軽い方が良いですが、2in1でタブレットになることを考えれば許容範囲です。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- ファブリック素材が可愛い
- 見た目よりも重く感じる
Yoga 650がおすすめな人
コスパの高いPCが欲しい人
Yoga 650は特徴的な外観と裏腹に本体代金が安くコストパフォーマンスが高い機種です。Ryzen5シリーズであっても十分な実用性を持つため、このモデルを選ぶと良いでしょう(ただしベンチマークは他の4500Uと比べると低めです)。
ペン入力したい人
Yoga 650はスタイラスペンが標準付属します。パソコンで利用できるスタイラスペンはメーカーによって相性の差が大きいので最初から純正を使う方が無難。その中でYoga 650の場合は純正で価格内にペンまで含まれます。
動画を見たい人
YOGAシリーズは2in1のためテントモードでの利用が可能です。動画を再生する程度なら十分以上のレスポンスで使えますし、パソコンとしても使えるので利用の幅が広い一台と言えるでしょう。
Yoga 650がおすすめではないタイプ
軽量性を追求する人
2in1パソコンはその構造上ヒンジの剛性を持たせるために重くなるケースがほとんどであり、Yoga 650もその一台と言えます。そのため軽量性を重視するのであれば、Yoga Slim750 CarbonやThinkPad X1 Carbonを候補に入れておきましょう。
バッテリー持ちが必要な人
YOGAシリーズはバッテリー容量が小さく、どのモデルも10時間前後が普通です。充電できない環境で使うことが多い人は、バッテリー持ちを重視したモデルを購入することをおすすめします。
Yoga 650のカスタマイズ・モデルの選び方
Yoga 650シリーズはプロセッサとメモリで価格が変わります。ネットサーフィンなどをするだけであれば、Ryzen 5 4500Uを選択しておけば大丈夫です。パフォーマンスを求める人のみRyzen 7 4700Uを選択してください。
Yoga 650の実機レビューまとめ
Yoga 650を安く買う方法
Yoga 650に限らず、Lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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