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レビュー・評価の概要
Zenbook Pro 15 OLEDは有機ELとハイパフォーマンスなRyzen5000 Hシリーズを搭載したハイパフォーマンスな15インチノートパソコンとなっています。
エンターテイメントを楽しみたい人も、処理能力を求める人も満足できる一台となっています。
発売年度 | 2023年 |
プロセッサ | Ryzen7 5800H Ryzen9 5900HX |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Radeon Graphics |
USB-PD | 非対応 |
モバイル通信 | 非対応 |
重量 | 1855g |
Cinebench R20 | 4826pts |
※スペック情報は執筆時のものです。現在の情報は以下から公式サイトでご覧ください。
本記事ではメーカーより貸し出しを受けて、テストを行っています。
特徴
ここではZenbook Pro 15 OLED UM535QAの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
OLED搭載のタッチパネルディスプレイ
今回検証したZenBook Pro 15は有機ELディスプレイ搭載、かつタッチパネルが付いたモデルです。解像度は1920×1080ではあるものの、有機ELらしい黒の深さでコントラストが美しい画面になっています。

Ryzen9 5900HX搭載
プロセッサにはRyzen9 5900HXを搭載しており、パフォーマンスは非常に高くなっています。ほとんどの人が困ることはないでしょう。
アクティブノイズキャンセリング搭載
同メーカーの製品はテレワーク需要に対応するため、アクティブノイズキャンセリングを積極的に採用しており、本モデルも同様に搭載しています。
SDカードを含む豊富なインターフェイス
昨今のノートパソコンはウルトラブック的な立ち位置になることも多いため、インターフェイスが限られることも多いですが、本モデルはフルサイズSDスロットをはじめ、必要なインターフェイスをしっかりと備えています。

Alexaに対応
パソコンとしては珍しく、Alexaに対応しています。

価格とコストパフォーマンス
本体価格は154800円から(ただしRAM8GB、Ryzen7 5800Hモデル)となっています。Ryzen9モデルだと約20万円となり、どちらのプロセッサのモデルも妥当な価格設定と言えるでしょう。
ただし、ASUSは大幅に割引されるケースがあるため、都度チェックしておくことをおすすめします。
スペック
今回レビューしたZenbook Pro 15 OLED UM535QAのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2023年 | |
サイズ | 239.5×356.7×19.65mm | |
重量 | 本体 | 1855g |
アダプタ | 455g | |
CPU | Ryzen9 5900HX | |
GPU | Radeon Graphics | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | – | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 60Hz |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.1 | |
モバイル通信 | 非対応 | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 公式記載なし |
レビュー機種以外にも詳細のカスタマイズが可能です。細かなスペック内容についてはテーブル下の公式サイトのリンクからご覧ください。
ベンチマーク結果一覧
CINEBENCH
CINEBENCH(シネベンチ)のベンチマーク結果は以下の通りです。R20は1回の測定、R23は10分間の連続測定結果を掲載しています。
バージョン | 測定モード | 測定値[pts] |
---|---|---|
Cinebench R20 | マルチ | 4826 |
シングル | 580 | |
Cinebench R23 | マルチ | 11984 |
シングル | 1484 |
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark(クリスタルディスクマーク)の測定結果は以下の通りです。
Read[MB/s] | Write[MB/s] | |
---|---|---|
SEQ1M Q8T1 | 2885.38 | 3105.97 |
SEQ1M Q1T1 | 2039.45 | 2442.67 |
RND4K Q32T16 | 1362.31 | 611.25 |
RND4K Q1T1 | 45.52 | 141.46 |
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。
モード | スコア | 評価 |
---|---|---|
最高品質 | – | – |
高品質 | – | – |
軽量品質 | 2544 | やや重い |
モニター評価(色域)
モニターの色域カバー率は以下の通りです。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
測定項目 | カバー率[%] | カバー比[%] |
---|---|---|
sRGB | 100.0 | 115.6 |
Adobe RGB | 100.0 | 155.9 |
通信環境(Wi-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。
テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
1階部分

2階部分

測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 414.06 | 385.07 | 14 |
ポイント② | 339.98 | 70.42 | 14 |
ポイント③ | 488.41 | 373.54 | 14 |
ポイント④ | 402.13 | 234.29 | 13 |
ポイント⑤ | 413.32 | 174.37 | 13 |
ポイント⑥ | 155.75 | 14.23 | 13 |
通信スピードテストの評価
USB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。「〇」は通常通り充電、「△」は充電されるものの低速表示、「×」は充電できないことを示します。
W数 | 充電の可否 | 検証に用いた機種 |
---|---|---|
20W | × | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 30W |
45W | × | PowerPort Atom Ⅲ Slim 45W |
61W | × | RP-PC133 |
100W | × | AUKEY PA-B7 |
外観
天板はASUSのメッキ仕様のメーカーロゴ、さらに同心円状のスピンドルグリル加工が施されています。

背面は天板と同じ素材となっています。通気口はセンターにスリットが設けられていますが、Ryzen9 5900HXを搭載していることを考えるとかなり控えめと言えそうです。

開いた様子です。ベゼルはばは少し広め。解像度は1920×1080ですが、OLEDディスプレイのためとにかく綺麗で画像に深みがあります。

最大開き角は130度となっています。

上部ベゼルです。

下部ベゼルです。

キーボード全体です。日本のキーボード配置で全て独立しています。またテンキー付きとなっています。

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.83mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。キーはきちんと独立しており、非常に打ちやすいです。

タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。タッチパッドはサラサラでとにかく使いやすいです。15インチノートとしては小さめです。

本体右側です。電源ポート、ヘッドフォン・マイクコンボジャック、USB Type-Cポートがあります。

本体左側にはUSB Type-A、フルサイズHDMI、フルサイズSDカードスロットを備えます。

スピーカーは背面パームレスト側にあります。音質は中の上と言ったところです。

本体の重量を測定したところ、1855gとなりました。

充電器込みの重量を測定したところ、2310gとなりました。充電器単体では455gとなります。

メリット・魅力
深みのあるOLEDディスプレイが魅力
ZenBook pro 15 OLEDの魅力はなんと言ってもディスプレイ。15万円から買えるノートパソコンとしては別格の綺麗さになっています。普段から綺麗さを感じることができますが、動画鑑賞などでより強みを活かせるでしょう。
ハイパフォーマンスなプロセッサ
Ryzen9 5900HXプロセッサを搭載し、ベンチマークの通りデスクトップ級のパフォーマンスを誇ります。下位モデルのRyzen7モデルも十分な力があるので、性能だけで言えばこちらでも十分です。
プロセッサの割に静かな本体
Ryzen9シリーズを搭載するパソコンの割にはファン音が静かです。
ポート類が豊富で追加ハブの必要なし
フルサイズのSDスロットを含め、ポート類が充実しています。フルサイズHDMIがあるため、容易に外部ディスプレイ接続も可能です。
デメリット・欠点
生体認証がない
この価格帯のモデルとしては珍しく、生体認証がありません。
本体ベゼルが広め
昨今のPCとしては本体ベゼルが広めになっています。ただ、ディスプレイのベゼルはフラットなタイプ、かつディスプレイが綺麗なのであまり気にならないかもしれません。
プロセッサを持て余す可能性がある
Ryzen9 5900HXを搭載しているため、パフォーマンスが十分な一方、オーバースペックになっている感じも否めません。パフォーマンの高い多コアを必要とするなら話は別ですが、用途的にはRyzen7モデルも良い気がします。
電源コネクタが大きめ
プロセッサのパフォーマンスが高い分、電源コネクタが大きく、重めになっています。
おすすめなタイプ
映像を楽しみたい人
ZenBook Pro 15はOLEDを搭載しているだけあってディスプレイが美しいので、動画が映えます。映像を楽しみたい人にとってはピッタリと言えるでしょう。
色域を必要とする人
OLEDディスプレイにより、色域カバー率がグッと上がり、クリエイター向きのモデルとなっています。
おすすめできないタイプ
スピーカー音を重視する人
ZenBook Pro 15 OLEDのスピーカー性能は並です。ノートパソコンとしては品質は悪くはないものの、ディスプレイ性能が良いだけに物足りなく感じるかもしれません。より楽しみたいなら外部スピーカーを用意する方が良いでしょう。
持ち運びする人
デメリットでも書いた通り、プロセッサにRyzen9 5900HXを搭載しているため電源コネクタが大きくなっています。持ち運びが多いなら、あまりおすすめはできません。その場合は、ZenBook 14シリーズが良いでしょう。
カスタマイズ・モデルの選び方
このパソコンのグレードはRyzen7シリーズとRyzen9シリーズがあります(7シリーズにはMicrosoft Office搭載モデルと非搭載モデルあり)。Ryzen9 5900HXはハイエンドのため価格が2198000円とかなり高額です。
デメリットでも書いた通り、Ryzen9のパフォーマンスは魅力的である一方、dGPUを搭載しないため一般用途では性能を持て余す可能性が高いです。これらを考えるとRyzen7モデルを選ぶ方が無難と言えるでしょう。
実機レビューのまとめ

ZenBook Pro 15 OLEDの魅力は有機ELの美しいディスプレイとRyzenシリーズのハイパフォーマンス。
エンターテイメントから仕事まで幅広くこなしてくれる強力なパートナーになってくれるでしょう。
安く買う方法・コツ
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAに限らず、ASUSのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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