Artist 12 Proのレビュー概要
持ち運び可能な11.6インチタブ
Artist 12 Proは筆圧検知8192レベルで、傾き検知60°まで対応したコンパクトな11.6インチのペンタブレットです。
レビューでも記載している通り、サイドにホイールがあるため、拡大縮小などを割り当てることでより効率的な作業効率アップにつながります。
さらにペンは充電無し、完全フリーで使える電磁誘導式を採用しているため、コードに縛られることなく作業が可能となっています。
簡易スペック表
メーカー | XP-Pen |
画面サイズ | 11.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
NTSC | 72% |
ペン | 充電不要 |
※詳細スペックはこちら。
Artist 12 Proの実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。レビューについては、イラストレーターさんに作例、メリット・デメリットを回答いただいております。
※本記事はメーカーから提供の上、レビューを行っています。ただし、内容に対しての指示、修正は一切受けておりません。
Artist 12 Pro の特徴
この項目では、Artist 12 Pro の特徴についてのみ触れています。実際に使った感想はメリット・デメリットでご覧ください。
低価格ながら薄くコンパクト
液晶タブレットは値段が安くなると厚く、重くなるものが多いですがArtist 12 Proは軽く、持ち運びしやすいことが特徴です。
追加オプション無しで全てが揃う
メーカーによっては本体とチルト用の台座が別売りになっているケースがあります。Artist 12 Proの場合は角度固定はされるものの、付属しているため追加でお金はかかりません。
電磁誘導式ペンにより充電不要
液晶タブレットに電磁誘導式ペンが付属しています。これにより充電不要、ケーブルレスで描くことが可能。ケーブルのわずらわしさもなければ、充電式による重さもなく気軽に使うことができます。
Artist 12 Pro のスペック
今回レビューしたArtist 12 Pro のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日 | 2018/11/25 | |
寸法 | 351.52×225.38×12.9 mm | |
重さ | - | |
ディスプレイ | サイズ | 11.6インチ |
形式 | IPS | |
画素数 | 1920×1080 | |
NTSC | 72% | |
ペン性能 | 筆圧感度 | 8192段階 |
傾き検知 | ±60° | |
充電形式 | 充電不要 | |
ショートカット | キー | 8個 |
リングホイール | 1本 | |
インターフェース | HDMI | 〇 |
DisplayPort | × | |
VGA | × | |
サポート | Windows | Windows7~ |
Mac | 10.10~ |
スペックの解説
液タブのスペックとしては一般的です。画面サイズがコンパクトなので、他の商品と比べて持ち運びしやすいメリットがあります。何よりも低価格で一般的なスペック+電磁誘導式ペンを採用していること自体が大きな特徴と言える端末です。
Artist 12 Pro の外観
表面です。本体は11.6インチの液晶です。左側に8個のボタンとホイールが付属しています。なお製品保護シートの下に、別途保護フィルムが貼られています。
チルトホイールのサイズ感は以下のようなイメージです。
サイドにはXP-Penの印字があります。
インターフェイスは右側に集まっています。穴が空いている部分はUSB-Cの入力部です。本体から出るケーブルはここのみです。
実際に接続すると以下のようになります。
付属の角度調整用の台です。
実測でおよそ20°ほどの角度が付きます。
電磁誘導式ペンです。ケースとホルダーを兼ねています。
以下はホルダーに差し込んだ状態です。
ケース内には替え芯が入っています。
サイズ感は以下の通りです。
電源コネクタです。海外用も付属しています。コネクタ式で簡単に差し替えることができます。
日本版の電源コネクタはこちらです。
その他の付属品です。手袋が付属しています。
接続した全体像です。パソコンはVAIO SX14で14インチのノートパソコンです。
Artist 12 Pro の作例
作例
制作者 | 橘さん (Twitter) |
制作PC | Lavie PC-NS600NAR |
PCメーカー | NEC |
OS | Windows 10 home 64bit |
CPU | Ryzen 3700U |
RAM | 4GB メモリ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
利用ツール・ソフト | MedibangPaint Pro |
Artist 12 Pro のメリット・魅力
メリット・デメリットについては橘さんより頂いています。
持ち運びしやすいサイズ感
コンパクトで持ち運びしやすいサイズだと感じました。15.6インチノートパソコンよりやや小さめで、外出のお供に持ち運びやすいサイズです。トレース台のようなどっしりしたものを想像していたので、薄さ軽さに驚きました。
元々フィルムが貼ってあり、保護フィルムをはがすだけで使えたのも助かりました。書き味はツルツルでもなくザラザラでもなく、さらっと描きやすいと思いました。ポインタのズレもキャリブレーションでほぼ補正でき、ペンから描画が遅れることもなかったです。
発色も我が家のノートパソコンのモニター画面よりきれいな色だなあ…と画面を見比べながら描かせていただきました。
ホイールが便利
個人的にはホイールを回すとイラストの拡大縮小ができるのが使いやすかったです。画面サイズは小さめですが、大きめイラストでもホイール操作で拡大縮小しながら描き込めますし、LINEスタンプ作成や、アナログイラスト取り込み後の修正、サムネイル作成などにも使えそうだと感じました。
電磁誘導式ペンによりストレスがない
iPadだといつの間にか手が当たっていて、描いているレイヤーが変わっていることや、描いた覚えのない点が発生したりするのですが、液晶タブレットだと画面に触れても反応しないので、それらのストレスがなく描けました。指のタッチは反応しないのですが、タブレットに慣れている方だと不便に感じるかもしれません。
電源ケーブルがコンセントバスパワーどちらもOK
電源がUSBでもコンセントでもどちらでも可能なところも良いと思いました。HDMIケーブルも1.6メートルくらいあり、余裕を持って繋ぐことができました。
Artist Pro 12 のデメリット・欠点
デメリットのほとんどは設定と慣れでカバーできると思いましたが、気になる点をいくつか書かせていただきます。
ペンが若干太め
まず、ペンが若干太めで独特な形だと思いました。比較画像で、上からXP-Pen、Apple Pencil第一世代、Wacom One、JET Streamです。
何度か描いているうちに慣れたのですが、最初は違和感がありました。(ただこの形がお好きな方もいるでしょうし、他の液タブのペンも太めのものもあるようなのでデメリットとも言いづらいのですが...)
説明書がわかりづらい
少し説明書がわかりづらいのも気になりました。特に接続後の設定について、電源ボタンの位置(何故画面がつかないのかわからず1時間くらい悩んだ後、ふと横を見て電源ボタンがあることに気がついた)や、キャリブレーション設定で+の中心をタッチしてポインタとペンのズレを補正することや、各ボタンのショートカットの設定方法なども書いておいてほしいと思いました。
コンパクトさ故に文字サイズの問題がある
コンパクトで画面サイズが小さい分、ソフトのメニューが小さく感じました。据え置きで使われる方で大きく作業スペースを取れる方や、老眼ぎみの方、子供用にプレゼントとして考えていらっしゃる方は、もう少し大きめのモデルを検討されてもよいかも、と思いました。
イラストレーターさんからのメリット・デメリット総評
メリットとデメリットを挙げさせていただきましたが、私が初めて板タブレットを購入した10年以上前は、この液晶タブレットと同じくらいのサイズの板タブレットが2万円くらい、液晶タブレットは安くても10万円以上の価格だったので、正直価格の安さとクオリティにただただ驚いています。
みんなの口コミ
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安いので、重くて大きいのかと思いきやそんなことはなく薄くて持ち運びしやすいモデル。電磁誘導式ペンなので、電源コードがいらず、またUSBで動かすことができるのも大きなメリットなモデルです。
ただ、液タブとしては小さめなので必要に応じて大画面モデルを購入するほうが良いでしょう。
Artist 12 Pro の実機レビューまとめ
持ち運びできるペンタブを探す人に
結論
Artist 12 Proは価格が高くなりがちな比較的大型モデルながら、市場の半値で購入することができるモデルです。
また安いだけでなく、スペックは最高峰クラス、さらに充電不要のペンを搭載しているのでエントリーで大型モデルに挑戦したいけど、高すぎるのはちょっと・・・という人にはぴったりなモデルになっています。