HUAWEI Mate Pad Proのレビュー概要
ハイエンドAndroidタブレット
Huawei MatePad Pro(以下、MatePad Pro)は2020年6月に発売されたハイエンド級のタブレットです。
サクサクした操作感で超快適なブラウジングが楽しめる上、M-Pencilでペン入力も捗る一台。
Googleサービスは入ってはいませんが、それ抜きにしても、イラストアプリが充実していたり、動画はウェブで見れる上、なによりブラウジングがストレスなく楽しめるので、価格に対して十分価値を感じるタブレットに仕上がっています。
特殊なアプリを使うならまだしも、一般的な使い方(特にブラウジングを主にする)のであれば、これほど満足度の高いAndroidタブレットは他になかったと感じる一台です。
簡易スペック表
CPU | Kirin 990 |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB |
画面 | 10.8インチ |
防水・防塵 | 非対応 |
LTE | 無し |
重量(実測) | 465g |
Antutu | 417654 |
Mate Pad Proの実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。
※本記事はメーカーよりお借りしてレビューを行っています。
Mate Pad Proの特徴
この項目では、Mate Pad Proの特徴についてのみ触れています。実際に使った感想はメリット・デメリットでご覧ください。
画面占有率が高い
MatePad Proは画面占有率が90%を超えており、ベゼル幅も小さくなっています。なおベゼル幅は、公称値4.9mmです。
ただし、ベゼル幅は狭いもののちょうど親指を引っ掛けられるくらいの幅になっているため、誤タッチは一切しないようになっていました。
スマホのマルチスクリーンで使える
Huaweiのスマートフォンと組み合わせることでマルチスクリーンとして使うことができます。
MatePad ProとP40 Proのマルチスクリーンコラボレーションを使った様子です。 pic.twitter.com/3z5ECbf67d
— SIMPC|シンプシー公式 @楠リカ (@simpc_jp) June 15, 2020
その他にHUAWEIシェアなどもあり、同メーカー製品で揃える強みが出ています。
M-Pencilの組合せで使いやすさが広がる
MatePad Proは磁力でくっつくM-Pencilがあります。軽く使いやすいこのスタイラスペンを用いることで、メモやイラスト作成を行うことができます。
Mate Pad Proのスペック
今回レビューしたMate Pad Proのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(出荷日) | 2020/06/12 | |
寸法 | 246×159×7.2mm | |
重さ(実測) | 465 g | |
ディスプレイ | サイズ | 10.8 インチ |
形式 | TFT液晶 | |
画素数 | 2560×1600 | |
バッテリー | 電池容量 | 7250 mAh |
ワイヤレス充電 | 〇 | |
リバースチャージ | 〇(ワイヤレス) | |
急速充電 | 〇 | |
プロセッサ(Soc) | Kirin 990 | |
GPU | 16-Core Mali-G76 600 MHz | |
ストレージ(ROM) | 128GB | |
メモリ(RAM) | 6GB | |
外部メモリ | NWカード(256GB) | |
通信 | 下り最大 | 公式記載なし |
上り最大 | 公式記載なし | |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | バージョン | 5.1 |
最大接続台数 | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋センサー | × |
顔認証 | 〇 | |
光彩認証 | × | |
おサイフケータイ | × | |
緊急避難速報 | × | |
防水・防塵 | 非対応 | |
ワンセグ/フルセグ | × | |
赤外線通信 | × | |
コネクタ | USB-C 3.1 | |
OS | EMUI 10.1.0 | |
SIMサイズ | × | |
DSDV | × |
※公式のスペック詳細はこちら
スペックの解説
Android系タブレットとしては、過去日本で発売されてきたモデルの中では過去最高クラスの性能を誇ります。使用感について後にも書いていますが、非常にサクサクで使いやすいです。
残念なポイントは最新版ですが、Wi-Fi6に非対応、さらにLTEモデルもありません。ただし海外版には同じモデルで5G対応した製品が存在します。
Mate Pad Proのベンチマーク
Antutuベンチマーク
Antutuベンチマークの結果は以下の通りで、「417654」となりました。
Mate Pad Proの外観
MatePadの背面です。色はミッドナイトグレーとなっています。指紋はほとんど付きません。
カメラは上部にあります。1300万画素にシンプルなカメラです。飛び出し量は1.6mmとなっています。
表面で、電源ONにしている状態です。
ベゼル幅は4.9mmとなっています。
左側面です。電源ボタンと穴が2つあります。下側がスピーカーになっています。
右側には同様に穴が2つとUSB-Cがあります。
上部です。何もありませんが、マグネットが仕込まれておりM-Pencilをくっつけることができます。
下部にはNWカードスロットがあります。
薄さはこちら。
別売りのペンです。太さは9.29 mmとなっています。
Mate Pad Proの通信環境のテスト
Mate Pad Proの通信テストを行いました。環境は光インターネット1Gbpsで無線LANにLYNKSYS VELOPを用いています。戸建て環境で行っています。以下はクリックで拡大します。
測定の結果、全部屋で安定した通信速度が得られていました。距離が遠くなってもPING値もほぼ変わらない結果が得られています。
Mate Pad Proのカメラスペックと作例
カメラスペック
カメラに関するスペックは以下の通りです。
有効画素 | F値 | 手振れ補正 | ||
光学 | 電子式 | |||
メインカメラ | 1200万 | - | - | - |
インカメラ | 800万 | - | - |
※「-」は公式サイトで情報がなかったため記載しておりません。
動画撮影能力
アウトカメラ・インカメラの撮影能力は以下の通りです。
4K 撮影 | 30 fps |
1080P 撮影 | 30,60 fps |
720P 撮影 | 30 fps |
撮影した作例
標準レンズで撮影しました。カメラ性能は非常に低いです。標準状態でも荒れが確認できるほどなので、カメラの利用はスマホで行うことをおすすめします。
画像は縮小のみを行っています。また写真はクリックで拡大できます。
以下は倍率を検証した写真です。MatePad Proのカメラは1200万画素であまり高くなく、望遠も搭載していません。実用的に使えるのは5倍程度と感じました。
Mate Pad Proのメリット・魅力
軽くて持ちやすい
MatePad Proを持ってみて最も驚いたのはその軽さです。本体重量は、実測で465gとなっています。Fire HD10が10インチサイズになりますが、MatePad Proの方が明らかに軽く感じます。
家の中や通学・通勤で持ち運ぶことを考えると、薄さも相まって非常に使い勝手の良いサイズ感となっています。
顔認証解除が可能
MatePad Proでは、顔認証を搭載しています。Android端末なので、顔認証は「アンロックからスライド」と「アンロックでホーム画面」を選択することができます。画面を見るだけで、認証解除されるのはストレスがなく使いやすいですね。
反応が非常に良い
MatePad Proはハイエンド級のKirin990を搭載しています。そのため、動作はかなりキビキビとしており、ストレスを感じることはほぼありません。感覚的には、以前レビューしたP30よりも断然レスポンスが高く、P40 Proを使っている感覚になります。
ペンが軽く使いやすい
MatePadのレビューではなく、M-PENのレビューになりますが、非常に軽く使いやすいです。また先がゴム形状になっているため、適度な摩擦感があり書きやすい印象です(今回はフィルム不使用)。
また、ペン先の交換は先の部分を回すだけで簡単に取り換え可能です。ゴムっぽい質感のため減りが速い懸念点が解消されています。
ペンを装着するだけでペアリングが完了して即座に使える点もメリットと言えるでしょう。
ブラウジング端末の使いやすさが際立つ
この端末はブラウジングがとにかく使いやすいです。AndroidタブレットやFire HDは過去から、性能が低く、もっさりとした使い心地でした。ところがMatePad ProではKirin990を搭載し、Antutuでも40万点を超える性能を持つことからその使いやすさが際立ちます。
いくつかのイラストソフトが使える
GMS非対応のため、Google Storeが使えないためアプリが少ないと思われがちですが、イラストに関してはそうでもありません。MatePad Proでは、メディバンペイント・アイビスペイントのアプリがインストール可能です。
補足
2020/06/14時点で、残念ながらProcreateやAdobeは非対応となっています。
Desktopモードに未来を感じる
使っている中でもっとも面白さを感じたのはDesktopモードです。現状はタブレットの延長でしかありませんが、Windowsタブレットになり替わる存在になると面白いなと感じました。
MatePad Proのデスクトップモードはとても心惹かれました。
これは未来感あります。 pic.twitter.com/ixicvRiilq
— SIMPC|シンプシー公式 @楠リカ (@simpc_jp) June 15, 2020
MatePad Proのデメリット・欠点
カメラ性能がもう一つ
MatePad Proの残念なポイントはカメラ性能です。決して悪くはないのですが、P40 Proが良すぎるが故に期待をし過ぎていたかもしれません。ただし、HUAWEIシェアにより、P40 Proと簡単に連携ができるため実質的にカメラは緊急用と捉えておいても良いかもしれません。
手持ち位置がちょうどスピーカーと被る
MatePad Proは音響性能がそれなりに良いのですが、手持ちの位置がスピーカーと被ってしまい、こもる問題があります。もし動画を見ることが多いなら背面バンドなどを検討しても良いかもしれません。
GMS非対応
Googleサービス非対応のため、使えるアプリが限られます。ただし、AppGallaryは始まったばかりにしては比較的たくさんのアプリが揃っている印象です。これからの改善とともに期待したい部分です。
みんなの口コミ
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ハイエンド級タブレットだけあって、動作はサクサク。ベンチマーク的には41万台で満足いくレベル。
本体のデザインがすっきりしていて、ベゼルが狭く、しかも軽いので持ち運びにも向くタブレット。
やはり残念なのはGMS非搭載なことだが、イラストに関してだけ言えば、メディバンやアイビスペイントが入っているので人によっては思っている以上に使えるかも・・・
GMSに拘らないなら、結構良い買い物になるでしょう。LTEモデルがあったら、嬉しかったが海外には5Gモデルがあるので、今後出ることを期待している。
女性目線の口コミ
妻に簡単に使ってもらった感想を聞きました。あくまでライトユーザーとして使う人の1意見としてとらえて下さい。
女性目線のコメント
- 後ろがマット調で見た目が良い
- タブレットの割に軽くて持ちやすい
- 画面消灯からのメモ入力は便利
Mate Pad Proがおすすめな人
タブレットでブラウジングが主な人
MatePad Proはタブレットでブラウジングする人にこそ進めたいです。ブラウンジングをするためだけに高級なものを買うという意見もあるかもしれませんが、個人的にはこの要素が最も重要です。
これまでAndroidタブレットには高級機種の選択肢がなく、ブラウジングはもっさりとしたものが多くなっていました。
しかし、実際使うにあたってタブレットではブラウジングが最も使われる要素の一つだと思っています。MatePad ProはハイエンドのKirin990を使っているので、ブラウジングはスマホに劣らないほど快適です。
イラストを描くユーザー
イラストを描くユーザーもメディバン・アイビスペイントが使えるため、MatePad Proは一つの選択肢として良いでしょう。ただし、他のツールが使いたくなった時には、アプリが出るまで待つか買い替えが必要です。
Mate Pad Proがおすすめではないタイプ
動画視聴利用する人
MatePad Proは動画視聴の中でもU-NEXT、Amazonプライム以外を使う人にとっては、アプリがないため2020年6月14日時点でおすすめできません。
ただし、YouTubeなどアプリがなくてもWEB上で再生できるものはあります。問題はTverのように完全にアプリを必要とするものは利用できないので注意して下さい。
Mate Pad Proの実機レビューまとめ
Mate Pad Proを安く買う方法
Mate Pad Proは現状通販サイトでしか手に入りません。各サイトを比較するようにして下さい。