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GF63 Thin 10Uの実機レビュー

GF63 Thin 10Uのレビュー概要

薄型で低価格なゲーミングPC

GF63 Thin 10Uは定価11万円強から購入できるノートパソコンで、薄型かつ軽量なボディデザインとGeForce RTX3050(もしくは3050Ti)を搭載した一台。

プロセッサのスペックから考えて価格がかなり安く、これからゲーミングPCを買おうと思っている人にとって嬉しい値段設定になっています。

値段が安い分、ディスプレイがハイリフレッシュレート非対応であったり、色域が狭くなっているなど気になる点もありますが、それらの点を理解しておけば、GF63 Thin 10Uはお買い得な買い物となるでしょう。

筆者個人の意見としては、ゲームユーザーだけでなく、軽いグラフィックス作業を求める人にもチェックして欲しいPCです。

簡易スペック表

発売日 2021年5月25日
CPU Core i7-10750H
Core i5-10500H
RAM 8~16GB
ストレージ 512GB
画面サイズ 15.6インチ
GPU GeForce RTX3050Ti
GeForce RTX3050
USB-PD 非対応
LTE・5G通信 非対応
MSオフィス 非搭載
重量(実測) 1850g
Cinebench R20 2609pts

※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください

MSI公式価格にて定価113,800円税込(2021年7月19日時点)現在の価格については公式サイトや各通販サイト等をご確認ください。

 

GF63 Thin 10Uの目次

実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。

※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。

 

GF63 Thin 10Uの特徴

ここではGF63 Thin 10Uの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。

 

第10世代intelプロセッサとRTX30世代を搭載

GF63 Thin 10Uはintelの第10世代Hシリーズプロセッサを搭載したノートパソコンです。Core i7および、Core i5モデルから選択することが可能です。また、dGPUにはGeForce RTX3050、3050Tiを選択できます(CPUプロセッサによって選べるGPUが異なる)。

 

RESIZABLE BARによるVRAMフルアクセス

GF63 Thin 10UではRESIZABLE BARを用いて、CPUからVRAMへのフルアクセスが可能となります。この機能によりGPUのパフォーマンスを効率的に引き出すことが可能です。

引用:公式サイト

 

RTX30シリーズを搭載しながら本体は1.86kg

GF63 Thin 10UではRTX30シリーズのdGPUを搭載しながら、本体重量は1.86kg(公称値)とかなり軽量で、持ち運び可能なサイズ感と言えます。

 

MSI APP Playerによる連携

本PCはbluestacks(エミュレータ)とMSI APP Playerとの連携でPCを用いてスマホゲームを楽しむことができます。bluestacksでは、有名タイトルも数多くラインナップしているので、一度チェックしてみて下さい。

公式サイト

 

GF63 Thin 10Uの価格とコストパフォーマンス

GF63 Thin 10Uは定価で11万円強、さらに2021年8月15日まで公式サイト価格99,900円(税込)と大幅割引をしています。プロセッサ性能や持ち運びできる質量の面から考えればかなりお買い得なモデルと言えるでしょう。

また、2021年7月29日にCore i5の16GBモデルが発売されます。定価ベースで考えると数千円のアップでメモリを倍量にできるので、割引終了後はこちらを選んでください。

MSI公式価格にて定価113,800円税込(2021年7月19日時点)現在の価格については公式サイトや各通販サイト等をご確認ください。

 

GF63 Thin 10Uのスペック

今回レビューしたGF63 Thin 10Uのスペックは以下の通りです。

マシンスペック(技術仕様)

発売日(月) 2021年5月25日
製品名 GF63 Thin 10U
型式 GF63-10UD-059JP
サイズ 254×359×21.7mm
重量(実測) 本体 1850g
電源アダプタ 430g
CPU Core i5-10500H
GPU GeForce RTX3050Ti
メモリ(RAM) 8GB
ストレージ 1st 512GB
2nd -
ディスプレイ サイズ 15.6インチ
解像度 1920×1080
アスペクト比 16:9
形式 記載なし
リフレッシュレート 記載なし
生体認証 指紋 無し
顔認証 無し
フロントカメラ 画素数 92万画素
物理シャッター 無し(※1)
リヤカメラ 画素数 無し
Wi-Fi a/b/g/n/ac/ax
bluetooth v5.1
LTEモジュール 対応の可否 非搭載
SIMカードサイズ
光学ドライブ 非搭載
バッテリー サイズ 4500mAh(3セル)
公称値 7時間

※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
※1 電子シャッター搭載

 

GF63 Thin 10Uのベンチマーク

CINEBENCH R20

CINEBENCH R20の測定値は2609pts、シングルコア445ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。

 

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23の測定値は6610pts、シングルコア1156ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。

 

Crystal Disk Mark

Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readが2000MB/s弱のため、ハイスペックというわけではありませんが十分なスピードとなっています。

 

Vrmark

VRMarkの測定結果は以下の通りとなっています。

スコア Average Frame Rate Target frame rate
Orange Room 6422 140.00 109.00
Blue Room 1429 31.14 109.00

 

ゲームベンチマーク

FF14

ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。

モード スコア 評価
最高品質 10183 非常に快適
高品質 11237 非常に快適
標準品質 12085 非常に快適

 

FF15

ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。

モード スコア 評価
最高品質 4494 普通
高品質 6069 快適
軽量品質 6958 快適

 

CPU-Z

CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。

 

騒音テスト

騒音に関する評価は以下の通りです。

モード スコア
通常時 ファンが鳴っている音が微かに聞こえる
Cinebench R23 ファンがしっかりと回転する音が聞こえる
FF15 ファンがしっかりと回転する音が聞こえる

 

PC温度測定

平常時とCinebenchR23(multi)で10分負荷をかけた後にFLIRのサーマルカメラを用いて温度測定を行いました。平常時でも充電時は左上が厚くなる傾向になりますが、パームレストにはほぼ熱を感じません。

Cinebench R23測定後はセンターがかなり熱くなる傾向が見られました。パームレストにも影響があり温まっているのを感じることができます。

通常時

CinebenchR23(10分測定後)

 

GF63 Thin 10Uのモニター評価(色域・トーンカーブ)

モニターの評価結果は以下の通りです。色域は狭めの結果となっています。クリエイター用PCとして使うのは難しいでしょう。

sRGBカバー率:60.9%

Adobe RGBカバー率:45.3%

 

トーンカーブの評価結果は以下の通りです。

 

GF63 Thin 10Uの通信環境(WI-Fi)のテスト

測定環境

Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。

1階部分

2階部分

※タップで画像を拡大できます。

 

検証結果

スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。

ダウンロード数値比較

ルーター前:591.01Mbps
ポイント②:227.84Mbps
ポイント③:502.84Mbps
ポイント④:372.98Mbps
ポイント⑤:289.99Mbps
ポイント⑥:93Mbps

アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。

測定項目 ダウンロード アップロード PING
単位 Mbps Mbps ms
ルーター前 591.01 383.63 10
ポイント② 227.84 322.72 8
ポイント③ 502.84 360.67 8
ポイント④ 372.98 347.01 8
ポイント⑤ 289.99 376.31 6
ポイント⑥ 93 74.32 12

 

通信スピードテストの評価

Wi-Fi6を搭載していることもあり、速度が600Mbps近く出る結果で十分高速になっています。最長距離では速度が大幅に低下していたので、出来る限りルーター近くで使うことをおすすめします。

 

GF63 Thin 10UのUSB-C(PD)による充電テスト

USB-PDには非対応です。

 

GF63 Thin 10Uの外観

天板は縦方向にヘアライン加工されており、光沢感とマットな質感をどちらも備えたような高級な仕上がりになっています。センターにはMSIのドラゴンのロゴが施されています。天板は指紋が付きやすくなっています。

 

背面の意匠は拘りが感じられるデザインで、ヘアライン加工された部分とそうでない部分がクロスされるようになっていたり、ゴム脚の形状・配置が他のPCでは見られないようなものになっています。なおスピーカーは底面パームレスト裏側に存在します。

 

本体を開いた様子です。ディスプレイの色味は自然で見やすいです。カメラは92万画素のものを搭載しており、IRカメラはありません。

 

最大開き角は145°程度でノートパソコンとしては比較的奥側まで倒すことができます。

 

上部ベゼルです。上側は13mm、左右は7mmとなっています。

 

下部ベゼルです。ベゼル幅は22mmとなっています。

 

キーボード全体です。一部スペースキーやエンターキーがくっついている部分があるものの、全体としてはクセがなく打ちやすい構成となっています。

 

ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.3mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.1mmとなっています。キーピッチは一般的ですが、キーストロークがゲーミングPCとしては浅めの設計です。しっかりと押し込みたいユーザーは注意が必要です。

 

タッチパッド幅を計測したところ、106mmとなりました。タッチパッドとしての触り心地、滑り性は並みです。効率的に作業をするならマウスを用意することをおすすめします。

 

本体右側はケンジントンロック、有線LAN、USB3.2 Gen1 Type-C、Type-A×2、ヘッドフォンジャック、マイクジャックを備えています。

 

本体左側には大きな通気口が空いています。その横に電源コネクタ、USB3.2 Gen1 Type-Aがあります。

 

背面にはフルサイズHDMIポートが備わっています。

 

スピーカーは背面のみの構成で、フロントにはありません。

 

本体の重量を測定したところ、1850gとなりました。

 

充電器込みの重量を測定したところ、2280gとなりました。充電器単体では430gとなります。

 

GF63 Thin 10Uのメリット・魅力

軽くて持ち運びに向く

本PCの最大のメリットはやはり軽さ。CPU及び・GPU性能から考えてライバルPCと比較するとかなり軽く、GPUを搭載していない15インチノートと遜色ないレベルの仕上がりです。外でもグラフィックス作業を行うなら、軽量性はPCを選択する大きな要素になります。

 

スペックから考えるとかなり安い

GF63 Thin 10UはCore i5-10500HとGeForce RTX3050Tiの組み合わせのノートパソコンで定価が11万円強となっています。さらに本レビューを書いている現時点(2021年7月19日)においては、10万円を切る価格となっており激安といっても良いレベルと言えるでしょう。

 

公称値7時間で少しの持ち出しも可能

GPU搭載パソコンはその特性上、バッテリー駆動時間が短くなってしまいますが、本PCの場合は公称値7時間とやや長めのパフォーマンスになっています。丸一日作業するのは難しくても、一時的にPCを開いて作業するにはGPU搭載PCとしては十分です。

 

電子シャッター搭載

GF63 Thin 10Uには電子シャッターが搭載されており、ファンクションキーに割り当てられています。カメラを使いたくない人はワンタッチでオフにすることが可能です。

 

GF63 Thin 10Uのデメリット・欠点

色域が狭め

今回ベンチマークで測定した通り、GF63 Thin 10Uは色域が狭く、sRGBカバー率が60%となっています。dGPU搭載PCで、クリエイターがサブPCとして持ち運びしたくなるスペックだけに少し残念です。

 

キーストロークが浅く人を選ぶ

GF63 Thin 10Uはキーストロークが1.1mmとなっており、ゲーミングPCとしては浅めの設計です。好みによる部分ですが、ノートであれば触れる機会も多いと思うので注意してください。

 

USB-PD非対応

GF63 Thin 10Uは残念ながらUSB-PD非対応となっています。持ち出しできるレベルの質量ですが、PD対応充電器を利用して荷物を減らすことはできません。

 

みんなの口コミ

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GF63 Thin 10U
Average rating:  
 1 reviews
 by SIMPC

性能がそこそこありつつ、軽くて持ち運びに便利なので、エントリー向けやサブPCとしてぴったりの一台。リフレッシュレートが60Hzなので、ゲーム重視ならちょっと厳しい面もあるので注意。個人的にはゲームより、軽いグラフィックス作業する人に合うと思います。

 

女性目線の口コミ

普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。

女性目線のコメント

  • 本体デザインが黒ベースで落ち着いていて良い
  • キーストロークは浅いが個人的には気にならない

 

GF63 Thin 10Uがおすすめな人

ライト・エントリーゲーマー

GF63 Thin 10Uはプロセッサの性能、ベンチマーク結果から見て、軽いゲーム、及びこれからPCゲームを楽しもうとするエントリーユーザーにおすすめです。ゲーミングPCとしてはお手頃価格で買える点も大きな魅力と言えます。

 

軽いグラフィックスが必要なユーザー

筆者の意見としては、ゲーミング用途よりも軽いグラフィックスが必要なユーザー(例えばブログやインスタに載せるためにLightroomで加工をするような人)に向いていると感じました。突出したdGPU性能を必要とせず、低価格で買えることでコストを抑えつつ、写真の編集をより楽にできます。

 

GF63 Thin 10Uがおすすめではないタイプ

ミドル・ハードゲーマー

重めのゲームをしたり、より高いランクを目指す場合にはGF63 Thin 10Uはプロセッサ、リフレッシュレートの観点からおすすめできません。コストをかけてもより上位のモデルを選択するようにしてください。

 

色域を必要とするクリエイター

モニター評価の通り、色域は狭めなので色の再現度を重要視するクリエイター職の人にはおすすめできません。

 

GF63 Thin 10Uのカスタマイズ・モデルの選び方

GF63 Thin 10UはCore i7モデル及びCore i5モデルが存在し、2021年7月19日時点でGeForce RTX3050と3050Tiを選ぶことができます。また2021年7月25日にCore i5-10500H、RTX3050Ti、16GB構成のモデルも発売となります。筆者の意見としては、全て定価で比べるなら、7月25日発売の新モデルが最もコストパフォーマンスに優れていると感じました。

Core i7モデルも悪くはないですが、そこまで性能を求めるのであれば、ディスプレイの方が頭打ちになる可能性があるので、ワンランク上のモデルを検討した方が良いという考えです。

公式サイトを見る

 

GF63 Thin 10Uの実機レビューまとめ

安くて持ち運びしたいゲームPCを探す人に

結論

GF63 Thin 10Uはリーズナブルなゲーミングノートパソコンです。また質量が1.86kgと軽く、持ち運びにも向く特徴があります。

外出先でもゲームを楽しみたいユーザーや、ちょっとしたグラフィックス作業を行いたい人にマッチするモデルと言えるでしょう。

MSI公式価格にて定価113,800円税込(2021年7月19日時点)現在の価格については公式サイトや各通販サイト等をご確認ください。

 

GF63 Thin 10Uを安く買う方法

GF63 Thin 10Uは、MSI公式ストアの他、上新電機やAmazonで購入することが可能です。Amazonで購入する場合はいくつかのステップを踏むことでより安く買うことができるので以下の記事を必ず参考にしてください。

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