Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのレビュー概要
有機EL搭載の美しい15インチ
Zenbook Pro 15 OLEDは有機ELとハイパフォーマンスなRyzen5000 Hシリーズを搭載したハイパフォーマンスな15インチノートパソコンとなっています。エンターテイメントを楽しみたい人も、処理能力を求める人も満足できる一台となっています。
こんなタイプにマッチ
- 映像コンテンツを楽しみたい人
- 処理能力を求める人
- 主に固定アドレスで使う人
簡易スペック表
発売日 | 2022年1月15日 |
CPU | Ryzen7 5800H Ryzen9 5900HX |
RAM | 8~16GB |
ストレージ | 512GB~1TB |
画面サイズ | 15.6インチ |
GPU | Radeonグラフィックス |
USB-PD | 非対応 |
LTE・5G通信 | 非対応 |
MSオフィス | 選択可 |
重量 | 1855g |
Cinebench R20 | 4826pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの特徴
ここではZenbook Pro 15 OLED UM535QAの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
OLED搭載のタッチパネルディスプレイ
今回検証したZenBook Pro 15は有機ELディスプレイ搭載、かつタッチパネルが付いたモデルです。解像度は1920×1080ではあるものの、有機ELらしい黒の深さでコントラストが美しい画面になっています。
Ryzen9 5900HX搭載
プロセッサにはRyzen9 5900HXを搭載しており、パフォーマンスは非常に高くなっています。ほとんどの人が困ることはないでしょう。
アクティブノイズキャンセリング搭載
同メーカーの製品はテレワーク需要に対応するため、アクティブノイズキャンセリングを積極的に採用しており、本モデルも同様に搭載しています。
SDカードを含む豊富なインターフェイス
昨今のノートパソコンはウルトラブック的な立ち位置になることも多いため、インターフェイスが限られることも多いですが、本モデルはフルサイズSDスロットをはじめ、必要なインターフェイスをしっかりと備えています。
Alexaに対応
パソコンとしては珍しく、Alexaに対応しています。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの価格とコストパフォーマンス
本体価格は154800円から(ただしRAM8GB、Ryzen7 5800Hモデル)となっています。Ryzen9モデルだと約20万円となり、どちらのプロセッサのモデルも妥当な価格設定と言えるでしょう。ただし、ASUSは大幅に割引されるケースがあるため、都度チェックしておくことをおすすめします。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのスペック
今回レビューしたZenbook Pro 15 OLED UM535QAのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2022年1月15日 | |
製品名 | Zenbook Pro 15 OLED | |
型式 | UM535QA-KY214W | |
サイズ | 239.5×356.7×19.65mm | |
重量(実測) | 本体 | 1855g |
電源アダプタ | 455g | |
CPU | Ryzen9 5900HX | |
GPU | Radeon グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
アスペクト比 | 16:9 | |
形式 | OLED(有機EL) | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 無し | |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 無し | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.1 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 公式記載なし |
公称値 | 公式記載なし時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は4826pts、シングルコア580ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。Ryzen9 5900HXの性能を発揮し、Cinebench R20で4800pts超えのパフォーマンスを出しています。シングルスコアも高く、プロセッサの処理能力で困ることはほぼないでしょう。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は11984pts、シングルコア1484ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。Readの値は2800MB/s台となっており、ノートパソコンとしてはトップクラスの性能が得られています。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2544 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
騒音テスト
騒音に関する評価は以下の通りです。CPUテストはCinebench R20、GPUテスト時はFinalFantasy15のベンチマーク測定時に測定を行っています。
モード | 評価 |
通常時 | ファンの音が微かに聞こえる |
CPUテスト時 | ファン音がはっきりと聞こえる |
GPUテスト時 | ファン音がはっきりと聞こえる |
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのモニター評価(色域・トーンカーブ)
モニターの評価結果は以下の通りです。タブで色域の評価結果とトーンカーブの測定データを切り替えることができます。測定はi1 Display Proを用いてデータ測定後、Color ACにてIICプロファイルからカバー率などのデータを作成しています。
カバー率及び、カバー比のデータは以下の通りです。
カバー率 | カバー率 | カバー比 |
sRGB | 100 | 115.6 |
Adobe RGB | 100 | 155.9 |
トーンカーブの評価結果は以下の通りです。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 414.06 | 385.07 | 14 |
ポイント② | 339.98 | 70.42 | 14 |
ポイント③ | 488.41 | 373.54 | 14 |
ポイント④ | 402.13 | 234.29 | 13 |
ポイント⑤ | 413.32 | 174.37 | 13 |
ポイント⑥ | 155.75 | 14.23 | 13 |
通信スピードテストの評価
全体的に通信速度は安定していますが、PING値が14ms前後と高めの数字が出ている点が気になりました(他PCでは10msを切ることが多い)。実用上問題はありませんし、dGPUを搭載していないためゲームをする人も少ないと思うので、本当に気になる人は少ないでしょう。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。残念ながら、USB-PD充電は非対応となっています。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの外観
天板はASUSのメッキ仕様のメーカーロゴ、さらに同心円状のスピンドルグリル加工が施されています。
背面は天板と同じ素材となっています。通気口はセンターにスリットが設けられていますが、Ryzen9 5900HXを搭載していることを考えるとかなり控えめと言えそうです。
開いた様子です。ベゼルはばは少し広め。解像度は1920×1080ですが、OLEDディスプレイのためとにかく綺麗で画像に深みがあります。
最大開き角は130度となっています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
キーボード全体です。日本のキーボード配置で全て独立しています。またテンキー付きとなっています。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、18.83mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.4mmとなっています。キーはきちんと独立しており、非常に打ちやすいです。
タッチパッド幅を計測したところ、105mmとなりました。タッチパッドはサラサラでとにかく使いやすいです。15インチノートとしては小さめです。
本体右側です。電源ポート、ヘッドフォン・マイクコンボジャック、USB Type-Cポートがあります。
本体左側にはUSB Type-A、フルサイズHDMI、フルサイズSDカードスロットを備えます。
スピーカーは背面パームレスト側にあります。音質は中の上と言ったところです。
本体の重量を測定したところ、1855gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、2310gとなりました。充電器単体では455gとなります。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのメリット・魅力
深みのあるOLEDディスプレイが魅力
ZenBook pro 15 OLEDの魅力はなんと言ってもディスプレイ。15万円から買えるノートパソコンとしては別格の綺麗さになっています。普段から綺麗さを感じることができますが、動画鑑賞などでより強みを活かせるでしょう。
ハイパフォーマンスなプロセッサ
Ryzen9 5900HXプロセッサを搭載し、ベンチマークの通りデスクトップ級のパフォーマンスを誇ります。下位モデルのRyzen7モデルも十分な力があるので、性能だけで言えばこちらでも十分です。
プロセッサの割に静かな本体
Ryzen9シリーズを搭載するパソコンの割にはファン音が静かです。
ポート類が豊富で追加ハブの必要なし
フルサイズのSDスロットを含め、ポート類が充実しています。フルサイズHDMIがあるため、容易に外部ディスプレイ接続も可能です。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのデメリット・欠点
生体認証がない
この価格帯のモデルとしては珍しく、生体認証がありません。
本体ベゼルが広め
昨今のPCとしては本体ベゼルが広めになっています。ただ、ディスプレイのベゼルはフラットなタイプ、かつディスプレイが綺麗なのであまり気にならないかもしれません。
プロセッサを持て余す可能性がある
Ryzen9 5900HXを搭載しているため、パフォーマンスが十分な一方、オーバースペックになっている感じも否めません。パフォーマンの高い多コアを必要とするなら話は別ですが、用途的にはRyzen7モデルも良い気がします。
電源コネクタが大きめ
プロセッサのパフォーマンスが高い分、電源コネクタが大きく、重めになっています。
みんなの口コミ
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とにかく美しいディスプレイが魅力。一目でその美しさの違いがわかるほど素晴らしい仕上がりとなっています。プロセッサに魅力はあるものの、正直Ryzen9をフルに使うのは難しい印象(dGPUを搭載していないので用途が限られることも要因の一つ)。また電源タップが大きいため、小回りが効きづらいのも弱点かなと感じました。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 本体デザインがかっこいい
- ディスプレイがとても綺麗
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAがおすすめな人
映像を楽しみたい人
ZenBook Pro 15はOLEDを搭載しているだけあってディスプレイが美しいので、動画が映えます。映像を楽しみたい人にとってはピッタリと言えるでしょう。
色域を必要とする人
OLEDディスプレイにより、色域カバー率がグッと上がり、クリエイター向きのモデルとなっています。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAがおすすめではないタイプ
スピーカー音を重視する人
ZenBook Pro 15 OLEDのスピーカー性能は並です。ノートパソコンとしては品質は悪くはないものの、ディスプレイ性能が良いだけに物足りなく感じるかもしれません。より楽しみたいなら外部スピーカーを用意する方が良いでしょう。
持ち運びする人
デメリットでも書いた通り、プロセッサにRyzen9 5900HXを搭載しているため電源コネクタが大きくなっています。持ち運びが多いなら、あまりおすすめはできません。その場合は、ZenBook 14シリーズが良いでしょう。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAのカスタマイズ・モデルの選び方
このパソコンのグレードはRyzen7シリーズとRyzen9シリーズがあります(7シリーズにはMicrosoft Office搭載モデルと非搭載モデルあり)。Ryzen9 5900HXはハイエンドのため価格が2198000円とかなり高額です。
デメリットでも書いた通り、Ryzen9のパフォーマンスは魅力的である一方、dGPUを搭載しないため一般用途では性能を持て余す可能性が高いです。これらを考えるとRyzen7モデルを選ぶ方が無難と言えるでしょう。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAの実機レビューまとめ
美しい画面とパフォーマンスを求める人に
結論
ZenBook Pro 15 OLEDの魅力は有機ELの美しいディスプレイとRyzenシリーズのハイパフォーマンス。エンターテイメントから仕事まで幅広くこなしてくれる強力なパートナーになってくれるでしょう。
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAを安く買う方法
Zenbook Pro 15 OLED UM535QAに限らず、ASUSのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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