ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのレビュー概要
ついに1kgを切ったフラッグシップ
本モデルはこれまでに比べて、さらに100gの軽量化されたノートパソコンです。
軽量かつ高性能な14インチノートパソコンというコンセプトをそのままに、さらにブラッシュアップが図られています。
AIによるサポートも充実しており、昨今のトレンドを意識したモデルと言えるでしょう。
こんなタイプにマッチ
- ビジネスマン
簡易スペック表
発売日 | 2024年 |
CPU | Core Ultra 7(第2世代) |
RAM | 32GB |
ストレージ | 1TB |
画面サイズ | 14インチ |
GPU | intel Arc Graphics |
USB-PD | 対応 |
LTE・5G通信 | 対応 |
MSオフィス | 非搭載 |
重量 | 980g |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの特徴
ここではThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
前モデルより100gも軽量化
今回のモデルの最大のインパクトは14インチノートパソコンでありながら、 1kgを切る軽量性を持つようになったことです。これまで1kgを切るモデルはThinkPad X1 Nanoしかありませんでしたがこちらは13インチモデルになっています。
より大きな画面で作業をしたいという希望と、持ち運びのために軽さが欲しいという要望を両方とも叶えることができています。
薄くなりコンパクトに
軽量化もさることながら、本体が持ってわかるほど薄くなっていることも特徴です。今までThinkPad X1 Carbonは少し厚みのあるデザインだった印象がありますが、よりスマートになった印象を受けました。
モバイル通信にも対応
過去のシリーズと同様に本モデルではモバイル通信に対応しています。物理SIMを使う形にはなりますが、パソコンを開いてすぐに通信がスタートできるというのはテザリングでは得られないスピーディーさで使うことができるでしょう。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの価格とコストパフォーマンス
プロセッサのスペックだけで見ると同じレベルのノートパソコンから考えるとかなりコストパフォーマンスは低めと言えます。質量やコンパクトさという点で評価するべきと言えるでしょう。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのスペック
今回レビューしたThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売年 | 2024年 | |
製品名 | ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Edition | |
型式 | - | |
サイズ | 214.75×312.8×14.37mm | |
重量(実測) | 本体 | 980g |
電源アダプタ | 255g | |
CPU | Core Ultra7 | |
GPU | Intel Arc Graphics | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
ストレージ | 1st | 1TB |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 14インチ |
解像度 | 2880×1800 | |
アスペクト比 | 8:5 | |
形式 | OLED | |
リフレッシュレート | 60 | |
生体認証 | 指紋 | 有り |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 1080 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.4 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 57Whr |
公称値 | 14.5時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのベンチマーク
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。なんとREADの数値が13000MB/sを超えており、ノートパソコンでは最高クラスのスペックとなっています。これで困る人はまずいないんでしょう。
ゲームベンチマーク
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | - | - |
高品質 | - | - |
軽量品質 | 2698 | やや重い |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 555.9 | 369.35 | 22 |
ポイント② | 376.59 | 268.89 | 26 |
ポイント③ | 659.95 | 387.01 | 13 |
ポイント④ | 633.69 | 290.69 | 14 |
ポイント⑤ | 380.39 | 212.01 | 24 |
ポイント⑥ | 226.74 | 135.33 | 15 |
通信スピードテストの評価
全てのエリアで200Mbps以上と十分以上のパフォーマンスが出ています。戸建ての利用でWi-Fi6を5GHz以上で利用している場合、筆者の場合全く問題ありませんでした。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの外観
天板はマットな仕上げのデザインになっており、これまでのThinkPadシリーズを踏襲しています。カメラ部分にでっぱりはあるものの、今まで通りといったイメージです。
背面はスリットが2か所あるのみでこちらもシンプルな仕上がりです。
開いた様子です。カメラ部分のみ少し出っ張りはありますが、そのほかはベゼルが狭めで扱いやすい印象を受けました。
最大開き角は180°です。
キーボードは全て独立型となっており、クセがなく打鍵間の良いものとなっています。文書作成などを主に行う人に向いているでしょう。
ミツトヨのデジタルノギスでキーピッチを算出したところ、19.54mmとなりました。また、SHINWAのデップスゲージでキーストロークを測定したところ、1.7mmとなっています。
本体右側にはUSB Type-Aポートが2つ、コンボジャック、フルサイズHDMIケーブルを備えています。
本体左側にはUSB Type-Cポートが2つ、Type-Aポートが1つ備わっています。
本体の重量を測定したところ、980gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1235gとなりました。充電器単体では255gとなります。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのメリット・魅力
持っただけでわかる持ち運び性
今回のThinkPad X1 carbonは大幅に軽量されているということもあり、過去モデルをいくつか触ってきた筆者としては持っただけでその持ち運び性の良さを体感することができました。
軽量性と画面の大きさを考えると外での作業をするにあたってこれほどジャストフィットするノートパソコンはないのではないかなと感じています。
AIとビジネスユースの融合
本物に搭載されるCore UltraプロセッサーによってAIを使ってサポートが可能になっています。クラウドではなくローカルで実行されるため、高速応答できるところがメリットのうちの一つとして挙げられます。
またAI仮想センサーを使ってスマートフォンをノートPCにすぐに接続することも可能です。
長時間のバッテリー駆動
バッテリーの駆動時間はアイドル時で14.5時間となっており、OLEDディスプレイを搭載したノートパソコンとしては比較的長めになっています。きれいな画面とバッテリーの持続時間を両立できることはどんな人にとっても大きなメリットと言えるでしょう。
驚くほどの高速読み書き
ベンチマークの結果から、非常に高性能なSSDが搭載されていることがわかりました。意識せずに早くなるポイントなので、高性能であることに越したことはありません。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのデメリット・欠点
USB Type-Cポートは左のみ
インターフェースは充実しているものの残念ながらUSB Type-Cポートは左側にしかありません。充電する際のケーブルの取り回しが不便な事には注意しておきましょう。
コストパフォーマンスが低い
コスパの項目でも書きましたが、プロセッサという観点だけで見るとコストパフォーマンスはどうしても低くなってしまいます。プロセッサーだけでなく本体の軽量性やデザインなども考慮に入れて検討するようにしましょう。
みんなの口コミ
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14インチノートパソコンとして、ついに1kgを切ってきたことにより大幅に魅力を増した一台です。隙のない良モデルと言えます。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonがおすすめな人
ビジネスユース
本モデルはビジネスで使う上では非常に優位性の高いノートパソコンです。軽量性でありながら大きなディスプレイ、そしてモバイル通信ができ、長時間バッテリー駆動可能といった観点から、外出ハードにノートパソコンを使う人にはぜひ検討してもらいたいモデルと言えます。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonがおすすめではないタイプ
コスパを重視する人
本モデルの最も大きな障壁となるのはやはり価格です。決してプロセッサーの観点から見てコストパフォーマンスが良いとは言えないので、性能面というよりもそれ以外の部分で魅力を感じる人にこそ買って欲しいモデルです。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonのカスタマイズ・モデルの選び方
ThinkPadはさまざまなカスタマイズができることが特徴でしたが、このモデルに限って言えばカスタマイズモデルはほとんどありません。それよりもセットで付属する物が変わることによって、値段が変わるので自分の必要な物を選ぶようにしておきましょう。
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonの実機レビューまとめ
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonを安く買う方法
ThinkPad X1 Carbon Gen13 Aura Editonに限らず、lenovoのパソコンを安く買う方法については以下の記事でまとめています。購入前に必ずご確認ください。
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Lenovo AI Nowについて
Lenovoは新しいAIの形として「Lenovo AI Now」を2024年11月26日にニュースリリースで発表しています。これはPC上(ローカル)で動作するAIシステムであるため、プライバシーが強化できることがメリットとして挙げられます。
このLenovo AI Nowを使うことで書類整理や、会議の要約、そしてナレッジデータベースに基づきテキスト生成も可能になります。ただし、現状ではまだ英語版の提供しかありません。
このLenovo AI Nowの条件は「6GB以上のVRAMと16GB以上のメモリを搭載したdGPU (RTX4050+)、24GB以上のメモリを搭載したiGPU」となっています。
今後AIによるサポートが加速していく中で、買い替え要件に「ローカルで使えるプライバシーが強化されたAIシステム」というものが挙げられるかもしれません。また、将来的にAIアシスタントが主流になる可能性もあります。
こちらのページがLenovo AI Nowのニュースリリースです。PCは長く使うものでもあるので、システム要件の確認や今後の方向性をチェックしておくと良いでしょう。