後継モデルについて
本機種は2021年に新しいモデルが発売されています。後継機種の実機レビューも合わせてご覧ください。
iPad Pro 12.9インチのレビュー概要
Appleの第4世代iPad Pro
Appleから発売している最上位モデルのiPad Proです。11インチと12.9インチがありますが、画面サイズと値段が違うだけで中身としては同じです。
ハイエンドモデルだけあって、動作は非常に快適です。またタッチパッド搭載のMagic keyboardが発売されたことでよりパソコンライクな使い方ができるようになり、実用性が広がっています。
当然良い部分もありますが、Appleらしい「こだわりがありすぎるせいで逆に使いづらい」部分もあるため、合わせてレビューします。
簡易スペック表
CPU | A12Z |
RAM | 6GB ※1 |
ROM | 128GB~1TB |
画面 | 12.9インチ |
防水・防塵 | 非対応 |
LTE | 対応 |
重量 | 643g ※2 |
Antutu | 710978 pts |
※1Geekbench結果より
※2 本体のみ
本文の前に
SIMフリー版のiPhoneを買おうとしている場合は、「iPhoneを安く買う方法」の記事もご覧ください。1,2分のちょっとした手続きだけで1%の楽天ポイントと今なら500円分の楽天ポイントがもらえます(たまにポイントアップすることもあるので要チェックです)。
iPad Pro 12.9インチの実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。主観的な利用の感想はメリット・デメリットで紹介しています。
※iPad Pro 12.9インチ、MagicKeyboardともに当サイト「SIMPC(シンプシー)」にて購入し、レビューを行っています。
iPad Pro 12.9インチの特徴
この項目では、iPad Pro 12.9インチの特徴についてのみ触れています。実際に使った感想はメリット・デメリットでご覧ください。
最上位ならではの快適なSoC
iPad ProではSoCにA13 Bionicを用いています。ベンチマーク的に見ても、Antutuスコアで70万点を超える結果となっています。これにより快適な操作性を確保ししています。
iPadはそもそもシングルタスクで行うことが前提のユーザーインターフェースになっているので、高性能なSoCがより直接的にアプリの動作に対して効果的に働きます。
セルラーモデルによる常時接続性が便利
iPadシリーズには、Wi-Fiモデルとセルラーモデルの2種類があります。セルラーモデルを選択すれば、スマートフォンと同じように同時接続性を確保することができます。
昨今ではSIMフリーパソコンのようにパソコンでもLTEと接続できるモデルはたくさん出ていますが、PC立ち上げが数秒かかるため常時接続とはいいがたいケースも。それを考えればiPadのように、スイッチを押すだけでスリープから解除し、ネットに繋がった状態というのはストレスレスで利用ができます。
シザー型キーボードによる入力性アップ
iPad Pro 12.9にはMagic Keyboardを利用することができます。
iPad Pro 12.9インチそのものよりも、付属のMagic Keyboardのレビューになりますが、シザー型キーボードを採用していることで、バタフライ構造のMacBookシリーズよりもストロークが深めになっておりよりスムーズに入力できるようになっています。
iPad Pro 12.9インチの価格とコストパフォーマンス
12.9インチはタブレット本体だけで、税込115,280円からとなっています(2021/3/25時点)。日本市場で考えるとタブレットは安いものばかりなので高く感じるかもしれません。しかし、後述するベンチマーク結果や、一般ハイエンドスマホが10万円を超えていることを考えると魅力的な一台と言えるでしょう。ネットサーフィンをするだけなら、Fire HD 10やMatePadを検討しておいても良いかもしれません。
実際に購入を検討している人は、Apple製品を安く買う方法も合わせてご覧ください。
iPad Pro 12.9インチのスペック
今回レビューしたiPad Pro 12.9インチのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(出荷日) | 2020/03/25 | |
寸法 | 214.9×280.6×5.9mm | |
重さ | 643 g | |
ディスプレイ | サイズ | 12.9 インチ |
形式 | TFT液晶 | |
画素数 | 2732×2048(Liquid Retina) | |
バッテリー | 電池容量 | 36.71Wh |
ワイヤレス充電 | 〇 | |
リバースチャージ | × | |
急速充電 | 〇 | |
プロセッサ(Soc) | A12Z | |
GPU | 記載なし | |
ストレージ(ROM) | 128GB~1TB | |
メモリ(RAM) | 記載なし | |
外部メモリ | × | |
通信 | 下り最大 | 公式記載なし |
上り最大 | 公式記載なし | |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | バージョン | 5.0 |
最大接続台数 | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋センサー | × |
顔認証 | 〇 | |
光彩認証 | × | |
おサイフケータイ | × | |
緊急避難速報 | 公式記載なし | |
防水・防塵 | 非対応 | |
ワンセグ/フルセグ | × | |
赤外線通信 | × | |
コネクタ | USB-C | |
OS | iPad OS | |
SIMサイズ | nano SIM(eSIM対応) | |
DSDV | 〇(eSIM利用) |
※公式のスペック詳細はこちら
対応バンドについて
5G | 非対応 |
4G | 1/2/3/4/5/6/7/8/12/13/14/17/18/19/20/25/26/28/29/30/34/38/39/40/41/46/48/66/71 |
3G | 850MHz / 900MHz / 1700MHz / 1900MHz/2100MHz |
スペックの解説
スペックは過去発売された中で最高モデルであり、申し分のない性能になっています。メリットでも後述していますが、スペックにより不満が出るポイントはほぼありません。
また、iPhoneシリーズと異なりiPad Proシリーズでは既にUSB-Cの採用が進んでいるため、インターフェイスの共通化が進んでおり、それ故にデバイス管理が楽な点も大きな進化と言えるでしょう。
iPad Pro 12.9インチのベンチマーク
Antutuベンチマーク
Antutuベンチマークの結果は以下の通りです。iPhone11 Proのベンチマーク結果が47万前後だったことを考えると非常に魅力的な数字です。
GeekBench5ベンチマーク
GeekBench5ベンチマークの結果は以下の通りです。
iPad Pro 12.9インチの外観
iPad Pro12.9インチは第一世代とは大きく異なり、角ばったデザインになっています。今回購入したのはスペースグレイ。中央のアップルマークのみ鏡面仕上げになっています。
カメラは標準と超広角、さらにLidarスキャナを搭載してます。
表側です。
ベゼルは広めです。
上部には電源ボタンがあります。
下側にはスピーカーとUSB-Cが配置されています。
右側には音量ボタンとなっています。
左側にはセルラー用のSIMスロットがあります。
こちらがMagic Keyboardを付けた様子です。表面はゴム質です。以下は開いた様子です。
側面から見た様子です。開き角は約125°になっています。
本体重量は690gですが、こちらは保護フィルムを張り付けている様子です。
Magic Keyboardを付属した様子です。
iPad Pro 12.9インチの通信環境のテスト
iPad Pro 12.9インチの通信テストを行いました。環境は光インターネット1Gbpsで無線LANにLYNKSYS VELOPを用いています。戸建て環境で行っています。測定はOoklaを使っています。
以下はクリックで拡大します。
長距離であっても速度の低下は小さく、PINGの数値も高くなっており安定して使うことができます。
iPad Pro 12.9インチのカメラスペックと作例
カメラスペック
カメラに関するスペックは以下の通りです。
有効画素 | F値 | 手振れ補正 | ||
光学 | 電子式 | |||
広角カメラ | 1200万 | 1.8 | - | - |
超広角カメラ | 1000万 | 2.4 | - | - |
LiDARスキャナ | ※2 | - | - | - |
インカメラ | 700万 | 2.2 | - |
※1「-」は公式サイトで情報がなかったため記載しておりません。
※2 LiDARスキャナはカメラではないため画素数記載しておりません。
動画撮影能力
アウトカメラ・インカメラの撮影能力は以下の通りです。
4K 撮影 | 30,60fps(広角は24fps) |
1080P 撮影 | 30,60fps |
720P 撮影 | 30 fps |
スローモーション | 120,240 fps(超広角は240fps) |
撮影した作例
標準レンズで撮影しました。画像は縮小のみを行っています。また写真はクリックで拡大できます。
前後でピントを調整し撮影しました。もちろんピントはしっかりと合いますが、ボケはあまり大きくない印象です。
iPad Pro 12.9インチのメリット・魅力
ハイスペックで不満のないタブレット
iPad Proはスペック的に見ても非常にハイスペックな一台です。そのため、ネットサーフィン、動画視聴だけでなくマルチに複数のタスクを起動していても不満のない一台です。
以下の写真のように右下にAmazonプライムを表示したままでも全くストレスなく使えます。
特に動画視聴は画面下部において並列利用できますが、これによるパフォーマンスの低下は感じません。
高性能にもかかわらず音がしない
iPad Proだからというわけではありませんが、タブレット形式のためファンがなく音が一切しません。ノートPCは負荷がかかるとより効率的に動作させるためにファン音がしますが、iPadは一切しないため、カフェ利用などで周りを気にする必要がないメリットがあります。
スピーカー性能が高い
あくまで主観ですがスピーカー性能が高く、音質が良いです。iPad Proの利用用途として動画視聴する人が多いことを考えると大きなメリットと言えます。
特に日本のタブレット市場は低価格帯が主流で、高性能なものはMatePad Pro程度です。それを考えれば、スピーカー音質ベースで考えた時にiPad Proはベストな立ち位置に近いと考えます。
本体だけなら軽くて使いやすい
iPad Proは高性能ですが、本体が軽く持ち運びしやすいメリットがあります。
ほぼパソコンライクに使える
Magic Keyboardを付けて利用すると、ほぼパソコン同様に使うことができます。もちろんタブレットベースでアプリを通じて利用するため、使用感が異なる部分もありますが、ウェブ利用であればほぼパソコンと遜色ない形で利用することが可能です。
常時接続性が高い
iPad Pro 12.9インチにはセルラーモデルがあります。これによりiPhone同様に常にネット接続した状態で利用が可能です。電車の中でさっと取り出して見たい時にも便利です。
テレワークに向く
iPad Pro 12.9インチにはマイク・カメラが搭載されているためこれ一台でテレワーク環境を作ることができます。ウェブ会議用アプリである「Zoom」もアプリを経由して使うことが可能です。
またMagic Keyboardを利用することによりスタンド位置を上げられるため、よりテレワーク向きな一台と言えます。
セキュリティ面でPCよりも安全
ビギナーにとって、iPad Pro 12.9インチを使う上で最も安心できるポイントがセキュリティだと感じます。iPad OSはWindowsに比べて、セキュリティが強固です。そのため、ややこしいサイトにアクセスした時のリスクを低減できるメリットがあります。
iPad Pro 12.9インチ Proのデメリット・欠点
Magic Keyboard付きだとかなり重い
iPad Pro 12.9インチ単体のレビューではありませんが、これは注意しておいてください。Magic keyboard付きだと、重くモバイル性の面でマイナスに感じます。
Magic Keyboardを利用する人はパソコンライクに使うことが前提だと思いますが、現在13~14インチのノートパソコンではこれよりも軽いDAIV-4NやVAIO SX14などが市場に出回っています。
iPad Pro 12.9のAppleであることに対して購入するのであれば問題ありませんが、ネット利用することを前提として端末を持ち運ぶならWindows PCも検討に入れておくべきでしょう。
外部カメラがあるが使うタイミングがない
iPad Pro 12.9インチ自体は外部カメラがありますが、使うタイミングがほぼありません。それよりも、iPhoneから利用しAir Dropで利用する方が機動性が高く便利だからです。
LiDARスキャナ自体もAR用途として、家具デザイナーなどには需要があるかもしれませんが一般ユーザー向きではないと感じます。
ノートPCと考えると出来ることが少ない
あくまでもiPadはタブレットであり、ノートパソコンではありません。そのため出来ることが「アプリでダウンロードできるもの」に限られてしまうデメリットがあったり、マルチタスクはパソコンに劣ります。
シングルタスクでやることが決まっているならiPad Pro 12.9インチは大きな利点を持ちますが、用途が定まらないうちに買うことはあまり良くない印象です。
音量ボタンの想定が逆なのが使いづらい
iPad Pro 12.9インチでは基本的に縦持ちで使うことが前提です。しかし、Magic Keyboardなどのキーボードを接続して使う人も多いはず。その際、画面が横向きになる(ランドスケープする)と音量の操作ダイヤルが逆になります。
動画視聴時に非常に使いづらいので、ぜひアップデートして欲しい内容です。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。
Submit your review | |
Magic Keyboardが発売されたことでよりPCらしさが増し、シーンに応じて使いやすくなったタブレットです。本体性能はiPhone 11シリーズよりも高いためよりサクサクとした挙動で扱うことができます。
またスピーカー性能が良く、Magic Keyboardによって適切な角度が付くため動画視聴に向いている端末とも感じます。
セルラーに対応しているためモバイル環境でのネット接続性に優れていますが、Magic keyboardを併用すると1.4kgにもなるため機動性が高くない点がマイナスです。
女性目線の口コミ
妻に簡単に使ってもらった感想を聞きました。あくまでライトユーザーとして使う人の1意見としてとらえて下さい。
女性目線のコメント
- 本体だけなら軽いが、キーボード付きは重い
- タブレットの12.9インチは大きすぎる
- Magic KeyBoardの見た目がかっこいい
- 目線が上がり見やすい
iPad Pro 12.9インチがおすすめな人
Apple製品ユーザー
iPad Pro 12.9インチはやはりApple製品ユーザーには便利です。iPhoneだけでなく、AirPodsなど連動性が高いため、同製品群をまとめて活用するのはメリットが大きいでしょう。
ビデオを楽しむ人
iPad Pro 12.9インチの魅力に音質があると感じました。家だけでなく出張先のホテルなどビデオを楽しむ人にも良い一台です。
クラウドベースのアプリを利用する人
出来ることが限られるためメインでは使えませんが、サブPCとしてなら十分使えます。特に、ウェブ上で動くクラウドアプリを利用する人であれば、iPad上であってもほぼ同じ使用感で使えるためおすすめです。
常時接続性を求める人
iPad Pro 12.9インチの大きなメリットはセルラーモデルによる常時接続性です。私は楽天モバイル UN-LIMITのSIMを入れて利用しており、開いた瞬間からデータ通信が利用できることは大きなメリットです。
補足
iPad Pro 12.9インチのセルラーを利用するなら、楽天モバイルが良いでしょう。先着300万名に限りますが1年間無料で使えるため、負担なくiPad Proを常時接続端末にできます。キャンペーン情報はこちらを参考にしてください。
iPad Pro 12.9インチがおすすめではないタイプ
コストパフォーマンスを求める人
iPad Pro 12.9インチはコストパフォーマンス的には低いです。タブレットベースで利用したり、イラストを描いたりするのであれば利用用途は広いですが、「なんでもできる」ことが値段を押し上げていると感じます。
このサイズ感で利用するサブPCとして使うのであれば、前述したように軽量な14インチモデルを利用するか、ChromeBookを検討してみても良いでしょう。
膝パッドをする人
Magic Keyboardを利用する前提での話ですが、膝パットは非常にやりづらいです。理由は開き角。iPad Pro+Magic Keyboardを利用する場合、膝上では真上から覗き込む形になります。常時接続性があるため電車などで開きたくなるかもしれませんが実際のところ実用性は低いでしょう。
重さがあるため持ち運びには注意
iPad Pro 12.9インチ本体はそれなりに重さがあります。Magic Keyboardを利用すれば、総重量は約1.4kgもあります。13インチノートパソコンではかなり重量が重い部類に入ります。もし軽さを意識したサブPCを求めるのであればおすすめはできません。
iPad Pro 12.9インチの実機レビューまとめ
サクサク動く最上位クラススペック
結論
iPad Pro 12.9インチはMagic Keyboardまで使えることでPCライクにも使える幅広いタブレットです。
本体性能が高いことに加え、スピーカー音質が良いことやiPhoneシリーズとのオプションを併用化できることで結果コストを抑えて利用することも可能です。本体代もデータをクラウド上に残すようにすれば、価格を抑えられます。
注意点としてはMagic Keyboardを利用した時の重さです。モバイルを重視した上でパソコンのように使うなら別の選択肢も考えておきましょう。
iPad Pro 12.9インチを安く買う方法
iPad Pro 12.9インチは公式サイト、もしくは中古で購入する必要があります。また公式サイトで購入する場合は、安く買う方法があるので以下を参考にしてください。
-
iMac・MacBook(マックブック)を安く買う方法・コツ(新品・中古をそれぞれ解説)
デザイン性に優れ、iPhoneとの連携性の高いMac製品は魅力的です。しかしブランドがしっかりしている分、価格は高くなっています。だからこそ、ほんの少しでも安く買いたいと思う人は多いはず。 そんな人の ...
続きを見る
関連記事