Archer C5400レビューの概要(ポイント)
巨大だが性能高いルーター
2017年に発売したTP-LINKが発売している巨大Wi-FiルーターがC5400。大きさはあるものの、その分強力に電波を飛ばすことができる。
3本の電波を飛ばせるトライバンドルーターのため、一本をゲスト用に開放出来ることやUSB3.0があるので高速なNAS環境を作れることもメリット。
当サイトの実測では、なぜかWinPCのダウンロード速度が他と比べ出ない問題があったが、それを除けば十分すぎるほどの性能を持っているWi-Fiルーターです。
当初はALEXA非対応でしたが、現在はアップデートにより対応しています。
Archer C5400 実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。購入検討している人はキャンペーンを必ずお読みください。
※本製品はamazonで購入しレビューしました。
Archer C5400の特徴
TP-LINKのハイエンド系モデル
Archer C5400はTP-Linkが発売しているハイエンド系のWi-Fiルーターです。本体サイズが大きく、見た目にも迫力がありますが、スピードテストの実験した結果の通り、非常に高速です。参考価格4万円くらいするモデルですが、型落ちによりだいぶ安くなっているので狙い目とも言えます。
トライバンドによる安定接続性
この機種は5GHz×2本、2.4GHz×1本のトライバンド構成になっています。そのため、「ゲームをするときにだけ使う回線」や「お客さんにだけ開放する電波」といった設定ができます。
トライバンドは高級機ならではのメリットとも言えますね。
優れた外部接続性
このArcher C5400ではUSB2.0、3.0のコネクタを2本備えています。そのため、NAS環境を作ることが可能で外部接続性が優れています。外での仕事が多い人はデータを貯めておく一つの選択肢としておくと良いでしょう。
Archer C5400のスペック
今回レビューしたArcher C5400のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(抜粋)
発売年度 | 2017年3月 |
メーカー | TP-Link |
最大受信速度 | 2167Mbps(5GHz) 1000Mbps(2.4GHz) |
最大送信速度 | 記載なし |
メッシュWi-Fi | × |
ビームフォーミング | 〇 |
質量 | 公式サイト未記載 |
サイズ | 230×230×43mm |
ディスプレイ | なし |
対応規格 | a/b/g/n/ac |
最大接続台数 | 36台 |
アンテナ | 12本 |
LANポート数 | 4本 |
IPV6プラス | 非対応 |
推奨環境 | 公式記載なし |
※さらに詳細の仕様書は公式サイトをご覧ください。
スペックの解説
Archer C5400はTP-LINKの製品の中では最高峰の性能を誇る無線Wi-Fiルーターです。トライバンド構成になっており、5GHz×2本、2.4GHz×1本の構成で、それぞれに対して機器を割り当てることも可能です。それぞれのバンドを機器に対して優先接続設定できるため、特にゲームをしている場合に他の通信が原因で遅くなるような状況が生まれないようにできます。外観でも写真を見るとわかりますが、サイズはかなり大きめ。アンテナが数多くあるため、見た目がかなりゴツい印象を受けます。Archer C5400はIPv6プラスには非対応になっています。
Archer C5400の外観
Archer C5400の外観ははっきり言ってかなりゴツいです。全部で8本もあるので、かなりインパクトが強い格好です。
iPhoneと比べるとその大きさが分かります。
表側には各電波の確認ランプ、無線の設定ボタンがあります。ボタンは前面に3つあり、無線LAN、WPS、LEDライトのON/OFFに対応したボタンになっています。
裏側はリセットボタン、USB-2.0、4つのイーサネットコネクタ、SUB3.0、物理電源ボタン、ACアダプタとなっています。
背面はこちらです。メッシュが多く切られた構造になっています。SSID関係の初期パスワードもこちらに記載されています。
さらに壁掛け用の穴も設置されています。
続いて電源ケーブルがこちらです。ACアダプタはかなり大きめです。
手に持つとその大きさが分かると思います。
コンセント部分は他と干渉することはありません。
電源アダプタから本体までの接続部は細く、そこそこ曲がりやすい形状になっています。細いほうが設置の観点で楽でしょう。
Archer C5400の通信環境テスト
通信測定を行った結果を以下に示します。環境は光インターネット1Gbps、IPv6非対応。テスト用にiPhone11 Pro(Wi-Fi6対応)、AndroidはPixel4、PCはVAIO S14を用いました。まずはiPhone11です。
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続いてPixel4。
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VAIO SX14がこちらです。
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Archer C5400のメリット・長所
とにかく電波が届く
Archer C5400の電波の飛びは驚くものがあります。過去からWi-Fiルーターを多数使っていますが、中でも最大クラスです。テストでもやっているように複数のポイントを設けて実験していますが、単体でのWi-Fiの飛びとしては満足度が非常に高いです。
速度の落ちが少ない
Archer C5400は電波の飛びが良いだけでなく、他に比べて速度の落ちが少ない結果となっています(例えばPixel4の場合、最長距離で80%も保持ししています。そのため、距離が長い場合には良い選択肢と言えるでしょう。Wi-Fi6のWRC-3000CやASUSのRT-92Uも検証していますが、それよりも速度が速いので規格だけで選ぶべきではないと思います。
アプリの設定が楽
Archer C5400はSSID、パスワードの設定が下部に記載されているため特殊な設定は必要ありませんが、アプリで細かく設定を変更することも可能です。中国製のアプリは意外とよくできていて、設定が簡単に出来る印象です。
トライバンドなので1本開放可能
Archer C5400の最大のメリットかもしれないトライバンド機能。5GHzを2本、2.4GHzを1本備えています。これを利用することによりゲストネットワークを1本作ることができます。Archer C5400はUSBを使って、外部接続できるネットワークも作れるので、共有のないゲストネットワークを作れることはメリットの一つでしょう。
バンドステアリングではない
2019年ごろからバンドステアリング機能(2.4GHzと5GHzを自動切換えする機能)が搭載される機種が多くなってきました。便利な機能かもしれませんが、個人的には家庭内でしか使わないので、速度が出やすい5GHz固定で使いたいところ。Archer C5400はバンドステアリング機能が初期設定ではないため、逆に使い勝手としては向上しています。
設定について
TP-LINKの場合はバンドステアリングではなく、パフォーマンス・スマートコネクトという機能で同じSSIDにまとめることが可能です。これによりバンドステアリングとして使うことができます。
Archer C5400のデメリット・欠点
デザインに賛否が分かれる
Archer C5400はいかにも強そう!という感じですが、その分ゴツく、何本も立つアンテナには賛否が分かれます。隠せるならいいですが、オープンな場所に置くなら、気になる可能性が高いです。
大きく重い
Archer C5400はかなり重いです。背面に設置用の穴があるため、壁掛けでも利用できますがしっかりと打ち込みしていないと利用できないレベルです。
なぜかWIndowsだと速度が出ない
今回の実験では、VAIO SX14を利用した場合にあまり速度が出ませんでした(48~64Mbps)。上りはそれなりに速度が出ているので理由がよくわかりません。ただ、40Mbpsを超えているので、実用面では全く問題ありません。
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。速度測定結果も募集しています。
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電波の飛びが良いモデルです。スピードも速く満足度高し。サイズは大きいですが、それさえクリアできれば問題なし。壁掛けができるので、壁に設置したり、棚上においておけば気にならないかも。
Archer C5400がおすすめな人
一戸建てを一台で運用したい人
一戸建てで複数台置きたくない人(メッシュWi-Fiを使いたくない人)はArcher C5400がおすすめです。各部屋に強力な電波を送ることができます。
壁掛けが出来る人
Archer C5400は壁掛けができます。見た目に特徴がありすぎるせいで、直置きはデザイン的に微妙なので、壁掛けで利用するほうがいいかもしれませんね。
店舗運営者
メリットでも書いたように、この機種はトライバンド構成で1本をオープンネットワークにできます(完全オープン、暗号化キー付きのネットワークどちらも可能)。自分が使う2.4GHz、5GHzを確保しつつゲストネットワークを確立できることで、店舗などでWi-Fiを使う人にとってはメリットが大きい機種と言えるでしょう。
Archer C5400をおすすめできない人
デザイン性重視の人
見た目重視の人にはこのWi-Fiはおすすめできません。デザイン性を重視するなら、LYNKSIS VELOPをおすすめします。
鉄筋コンクリートで大きなマンション
電波は基本的に鉄筋コンクリートに影響を受けやすいデメリットがあります。そのため、1か所から複数の部屋に飛ばす前提だと、鉄筋コンクリートでは落ちが大きくなりすぎる問題があります。その場合はメッシュWi-Fiを利用するほうが良いでしょう。
Archer C5400の実機レビューまとめ
高性能トライバンドWi-Fiルーター
結論
TP-LINKは中国深圳(シンセン)のメーカーですが、とても良くできたWi-Fiルーターだと思います。
特に電波の飛びが良いですし、距離が離れても速度低下が少ないモデル。
戸建ての場合、置き場所さえ許せば、下手にメッシュWi-Fiなどで構成するよりも1台で賄った方が使えると考えます。
型落ちにより価格が落ちていることも狙い目の理由のうちの一つです。