Atrem MR05LNレビューの概要(ポイント)
2019年でも最速のモバイルルーター
SIMフリーモバイルルーターで最高レベルを買おうとすると、MR05LNがおすすめ。
LTE Advancedが使え、かつdocomo、au回線に対応した上でnanoSIMデュアルスロットを搭載した2019年最強機種です(発売は2016年ですが、2019年時点でも最高スペック)。
MR05LNはSIMモバイルルーターの中でかなり高いことが欠点。
ただしスペックは最上級なので、SIMフリーモバイルルーターで悩むなら、これを買っておけば間違いなく幸せになれる、そんな一台です。
簡易スペック表
受信最大速度 | 867Mbps(5GHz) 300Mbps(2.4GHz) |
送信最大速度 | 50Mbps |
重量 | 125g |
メーカー | NECプラットフォームズ |
コネクタ | USB-C |
Atrem MR05LN 実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。購入検討している人はキャンペーンを必ずお読みください。
MR05LNの特徴
LTE-Advancedに対応
MR-05LNでは前モデルから大幅に性能が向上し、LTE-Advanced化しています。WiMAXやポケットWI-Fiではすでに用いられている技術でしたが、SIMフリーモバイルルーターではまだ搭載したものがありませんでした。
これにより5GHz帯では867Mbps、2.4GHz帯では300Mbpsとなりました。他のSIMフリーモバイルルーターは150Mbpsが基本。倍以上の速度となっています。
docomo、au回線対応
SIMフリーモバイルルーターはドコモ回線にしか対応しないものが多いのですが、MR05LNは電波規格が異なるau回線も使えます。格安SIMはプランや会社によって、全然特徴が違うので、選択肢を選べるのは嬉しいポイントですよね。
デュアルSIMで通信手段のパターンが選べる
スマートフォンではデュアルSIMに対応しているものもたくさんありますが、SIMフリーモバイルルーターではあまりありません。
そのため、デュアルSIM対応は大きなメリットと言えるでしょう。上でも書きましたが、MR05LNは全てのキャリア通信回線を使うことができます。そのため以下のメリットがあります。
デュアルSIMのメリット
- 1つの回線がエリア外になっても他で対応可
- 1つがデータ切れ(ギガ切れ)になっても回線が残る
他にも日本のSIMと海外SIMカードを挿しっぱなしにもできるので、海外出張が多い人もデュアルSIMの恩恵を多大に受けることができます。
MR05LNのスペック
今回レビューしたMR05LNのスペックは以下の通りです。
マシンスペック
発売年度 | 2016年9月 |
メーカー | NECプラットフォームズ |
最大受信速度 | 867Mbps(5GHz) 300Mbps(2.4GHz) |
最大送信速度 | 50Mbps |
バッテリー | 2500mAh |
質量 | 115g |
サイズ | 63×115×11mm |
ディスプレイ | 2.4インチ(LCD) |
SIMカードサイズ | nanoSIM×2 |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac |
最大接続台数(Wi-Fi) | 10台 |
最大接続台数(bluetooth) | 5台 |
bluetooth規格 | 記載なし |
コネクタ | micro-USB |
※bluetooth4.0は搭載していますが、リモート起動機能利用時のみで無線接続はできません。
スペックの解説
Aterm MR05Lnの最大の特徴はやはり、LTE-Advancedに対応し、最大375Mbpsが使えるようになっていることでしょう。前モデルのMR04LNでは半分以下でしたし、MR05LNが最強のSIMフリーモバイルルーターとなっている所以がここにあります。
さらに、日本で買えるSIMフリーモバイルルーターの中でも珍しくデュアルSIMに対応。そして汎用性の高いnanoSIMになっていることで弱点がほぼないモデルと言えます。
MR05LNの外観
MR05LNのSIMフリーモバイルルーターはカラーは黒一色になっています。シンプルな外観ですね。前面はタッチパネルになっています。
左サイドにはmicroUSBコネクタがあります。
右側には電源ボタンがあります。
背面のパネルを外すとバッテリーと、SIMスロットがあります。SIMスロットは2つあり、どちらもnanoSIMに対応しています。MR04LNはmicroSIMでしたから、使い勝手の面で見ると確実にMR05LNの方がいいですね。
理由はiPhoneをはじめ昨今のSIMカードはほとんどnanoSIMカードになっているからです。しかもnanoSimならカードアダプターを使えば、他のカードサイズに拡張も可能です。
nano-SIMになっていることで、色々なカードが自由に差し替えが楽になるのは本当にありがたいことです。
MR05LNの通信環境テスト
MR05LNを用いて、楽天モバイルのSIMカードを挿して通信速度テストを行いました。
パソコンはVAIO SX14を用いて行っています。5Mbps弱なので、格安SIMとしては普通くらいのスピードです。
MR05LNのメリット・魅力
最速のLTE-Advanced
まずは、やはりLTE-Advancedでしょう。他のSIMフリーモバイルルーターにはない大きなメリットがあります。
LTE-Advanced (LTE-A) は、LTEの発展規格である。3GPPPが3GPP Release.10として2011年4月に基本仕様を策定した。ITUの定める第4世代移動通信システムの一つ。理論値で最大LTEの10倍程度の速度である。
同方式では、複数の周波数帯を組み合わせて利用する「キャリア・アグリゲーション」と呼ばれる技術により、最大100MHz幅×2を利用することにより、ギガビット秒オーダの通信を実現している。
(引用:Wikipedia)
10Mbps出ていれば、どのSIMフリーモバイルルーターを使っていても大差はありません。オーバースペック感はありますが、通信スピードは速くて、問題になることは一切ないので、他のモバイルルーターと比べると大きなアドバンテージですね。
国産で「NECプラットフォーム」が製造
モバイルルーター業界、特にWiMAXではHuaweiのように海外製のルーターが数多くあります。当サイトでもすでに過去レビューしたE5577Sなども海外製のモバイルルーターです。
このAterm MR05LNは「NECプラットフォームズ」が作っており、完全に国産になっています。
充電や有線接続が可能なクレードルがある
今回のレビューでは購入していませんが、MR05LNにはクレードルが存在します。このクレードルを用いることで充電と有線接続が可能になります。モバイルルーターは電波の発信源としては弱いも事実。そのため、有線接続できることは速度改善につながります。
MR05LNはLTEモバイルルーターのため、宅内の壁からの距離に依存して速度は落ちにくいですが逆に宅内の家電に電波影響を受けやすいとも言えます。有線接続の選択肢があることで、環境に合わせて用意できるので嬉しい選択肢です。
MR05LNのデメリット・欠点
タッチパネルの性能がいまいち
WiMAXのルーターもそうですが、NECの製品はタッチパネルがいまいちな印象があります。このMR05LNもちょっとタッチパネルの反応速度は遅め。
そういう意味でいえば、タッチパネルではなく、スイッチで選択するE5577Sの方がいいかもしれません。実際にYouTubeでタッチパネル動作を比較してもらうとよくわかると思います。MR05LNのタッチパネル動作がこちら。
こちらがE5577Sです。
電源ケーブルがmicro-USBである
昨今、ほとんどのスマホがUSB-Cが中心になっています。MacBookやLenovoのパソコンX390、T490sをはじめ、USB-C充電のWindowsも増えています。
micro-USBの変換コネクタを付ければいい話ですが、持ち物が増えるのは面倒です。
SIMフリーモバイルルーターの中では高い
スペックが良いので、文句は言えない部分ですが価格面では高いです。本体代で2万円、さらに月々の通信費が掛かってきます。格安SIMの中でもシェアが大きい楽天モバイルをベースで考えると以下のようになります。
データ量 | 月額料金 | 本体代 | 2年間の料金 |
3.1 | 1,020円 | 20,000円 | 32,240円 |
5 | 1,570円 | 38,840円 | |
10 | 2,380円 | 48,560円 | |
20 | 4,170円 | 70,040円 | |
30 | 5,520円 | 86,240円 |
※本体代はおおよそで計算
みんなの口コミ
ぜひ口コミをご投稿ください。速度測定結果も募集しています。
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性能自体はSIMフリーモバイルルーターの中では最高レベルで867Mbpsを出すことができます。
au回線も使えるので、UQモバイルが選択できるのが嬉しいポイントです。
ただし値段が高いことが欠点。価格は上下しますが、2万円前後になっていることがほとんど(クレードルもいれるともう少し高くなります)。
価格重視なら他のSIMフリーモバイルルーターがおすすめです。
MR05LNがおすすめな人
容量は少なくてもいいが、全時間帯快適に使いたい人
このSIMフリーモバイルルーターは、au回線も使えるので、全時間帯快適に使えるUQモバイルが選択肢として選べます。UQモバイルは3GBのデータ容量しか選べませんが、他の格安SIMと異なり、どの時間帯でも快適に使えるメリットがあります。
実際にUQモバイルの通信状態を測定したデータがこちらです(スマートフォンでの測定です)。
UQモバイルはとても優秀な格安SIMな上、3GBまでなら他の格安SIMと料金が同じで解約料がかかりません。非常に優れたSIMと言えるでしょう。
海外出張が多い人
デュアルSIMの大きな強みは、日本と海外のSIMを同時刺ししておいて、使い分けができることです。
他にも海外で、国をいくつか渡る場合(ヨーロッパなど)で国によってデータ通信が異なる場合は、まさにこのデュアルSIMを使って、最適に合わせることができますね。
家族で格安SIMの種類が違う人
意外と便利な使い方が家族で使う格安SIMが違うパターンの場合。格安SIMはそれぞれに特徴がSIMがある上に、家族割がほとんどないため、色々なSIMを家族の中で使い分けることができます。
私の家もそうなっていて、妻のメイン回線と私のメイン回線は違います。この場合、残念なことにデータ容量が余っても、受け渡しができません。デュアルSIMを使って、契約を別々に置いておけば、余った通信プランをうまく分け合うこともできますね。
MR05LNをおすすめできない人
高速を無制限に通信をしたい人
SIMフリーモバイルルーターは基本的に格安SIMを使って使うことが前提です。格安SIM自体はどこも安いですが、当然通信料の制限があります。
それなら、ルーター自体の性能も高いWi-Fi Speed Next W06などのWiMAXを契約するほうが効率的です。
本体に値段の安さを求める人
MR05LNは最上級だけあって高いです。一方残念なことに、格安SIMはどれもその性能を生かし切れるほどの速度は出ない印象です(UQモバイルを除く)。
格安SIMを使うことを前提にするなら、E5577Sなどで安く抑えた方が良いという考え方もありますね。
Atrem MR05LNの実機レビューまとめ
MR05LNのキャンペーン・最安値で買うために
MR05LNは高いです。格安SIM系でルーターセットで購入できますが、あまりセット割引は期待できません(格安SIMは端末割引率が低いため)。もし安く買うなら、純粋に各通販を比較して買う方が良いでしょう。