Dynabook GZ/HPのレビュー概要
軽量パソコンを探すなら候補の一台
800g台の国産ノートパソコンとしては、トップクラスに安い一台で10万円台後半から購入することが可能です。しかも、国産メーカーらしく充実したインターフェイスを誇るため、ノマドでの作業だけでなく外出先でのプレゼンテーションなどにも対応が可能。
さらにパネルにはIGZOを搭載することで、持ち時間を24時間まで伸ばしたロングライフを実現したパソコンとなっています。普段からノートパソコンを持ち運ぶ人や出張が多い人におすすめのモデルです。
簡易スペック表
発売日 | 2020年11月16日 |
CPU | Core i3-1135G7 Core i5-1165G7 Core i7-1165G7 |
RAM | 8~16GB |
ROM | 256GB~1TB |
画面サイズ | 13.3インチ |
GPU | iRIS Xe |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
MSオフィス | 選択可能 |
重量 | 860g |
Cinebench R20 | 2138pts |
※詳細スペックはこちら。その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Dynabook GZ/HPの目次
実際に使った感想(主観)はメリット・デメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。購入を悩んでいる場合はおすすめかどうかをチェックください。
※本記事ではメーカーより貸出を受けて、テストを行っています。
Dynabook GZ/HPの特徴
ここではDynabook GZ/HPの一般的な特徴について解説しています。実際に筆者が使った感想、レビューについてはメリット・デメリットの項目をご覧ください。
800g台の軽量性
Dynabook GZ/HPの魅力はなんといっても、クラムシェル型13.3インチノートパソコンの中でも800gと特に軽量なこと。1kgを切るモデルは数多く出てきていますが、900gを切るモデルは市場では数が少なく、珍しいモデルと言えるでしょう。
IGZO搭載
DynabookのノートパソコンではIGZOモデルを搭載しているものがあり、このGZ/HPシリーズもその一つになります。見やすいディスプレイでありながら省電力性も兼ね備えています。
ロングライフバッテリー
IGZOパネルを搭載していることもあってか、Dynabook GZ/HPは公称値で24時間のバッテリーライフを持つノートパソコンです。充電できない環境で長時間使う人におすすめのモデルと言えるでしょう。
Dynabook GZ/HPの価格とコストパフォーマンス
Dynabook GZ/HPは絶対的な性能から見るとCore i7-1165G7に内臓グラフィックスの組み合わせのため、低いと言わざるをえません。ただし、軽量性に優れることやインターフェイスが多い点を踏まえ、そういった機能面で魅力を感じる場合、国産クラスの軽量ノートパソコンとしては最安クラスに位置付けられます。
Dynabook GZ/HPのスペック
今回レビューしたDynabook GZ/HPのスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020年11月16日 | |
製品名 | Dynabook GZ/HP | |
型式 | ー | |
サイズ | 210×306×17.9mm | |
重量(実測) | 本体 | 860g |
電源アダプタ | 240g | |
CPU | Core i7-1165G7 | |
GPU | iRIS Xe | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
保存(ROM) | 1st | 1TB |
2nd | ー | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080インチ | |
形式 | IGZO | |
リフレッシュレート | 記載なし | |
生体認証 | 指紋 | 無し |
顔認証 | 有り | |
フロントカメラ | 画素数 | 92万画素 |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | 無し |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | v5.1 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 非搭載 |
SIMカードサイズ | ー | |
光学ドライブ | 非搭載 | |
バッテリー | サイズ | 記載なし |
公称値 | 24時間時間 |
※レビュー機種以外やカスタマイズ内容などの詳細スペックはこちらからご覧ください。
スペックの解説
今回評価したモデルはCore i7-1165G7の16GBモデルで最上位モデルになります。Dynabook GZ/HPは16GBモデルでもシングルチャネルなので、あまりハードに使わない人は8GBでも十分でしょう。またこのグレードのモデルにしては珍しくディスプレイはFHDのみの設定になっています。
Dynabook GZ/HPのベンチマーク
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は2138pts、シングルコア540ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。2000ptsを超える結果で、同じクラスのノートパソコンと比較しても優秀と言えます。公式サイトでも謳われている通り、エアフロー設計がしっかりとできているのかもしれません。13.3インチとしては魅力的な数値です。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23の測定値は4938pts、シングルコア1411ptsという結果になりました(パフォーマンスモードで測定)。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
標準品質 | 3738 | 快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未計測 | 未計測 |
高品質 | 未計測 | 未計測 |
軽量品質 | 1854 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証は以下の通りです。クリックで拡大することができます。
Dynabook GZ/HPの通信環境(WI-Fi)のテスト
測定環境
Wi-Fiの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPv6対応)でWi-FiにはArcher 10 Proを用いました。テスト環境は以下の通りで戸建て環境の1階、及び2階で測定を行っています。幅方向約10.5m、奥行き方向8.2mの環境です。
検証結果
スピードテストを行った結果です。ポイント⑥になるほど実質的な距離が大きくなります。
ダウンロード数値比較
アップロード、PING、ジッターを計測した数値を表にまとめています。
測定項目 | ダウンロード | アップロード | PING |
単位 | Mbps | Mbps | ms |
ルーター前 | 536.01 | 427.46 | 8 |
ポイント② | 241.57 | 397.25 | 8 |
ポイント③ | 468.71 | 315.74 | 8 |
ポイント④ | 352.23 | 343.5 | 7 |
ポイント⑤ | 352.23 | 343.5 | 7 |
ポイント⑥ | ー | ー | ー |
通信スピードテストの評価
Dynabook GZ/HPはルーター前では十分な数値が出るものの少し離れると速度が落ちる傾向が見られました。スピードテスト結果では十分な数値が得られていますが、大元の環境が悪い場合は注意した方が良いかもしれません。
Dynabook GZ/HPのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-Cの充電テストを行いました。20WのUSB-PDから充電可能でした。また全てにおいて高速充電表示となっています。
USB-PD | 充電の可否 | 検証した充電器 |
20W | 〇 | PowerPort Ⅲ Nano |
30W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
45W | 〇 | PowerPort Atom Ⅲ Slim |
61W | 〇 | RP-PC133 |
100W | 〇 | AUKEY PA-B7 |
Dynabook GZ/HPの外観
天板にはdynabookのロゴが入っています。表面はサラサラとしたプラスチックになっています。
背面は片側にスリットが集中している配置となっています。メモリ用のスロットはありません。
開いた様子です。ディスプレイは非光沢液晶となっています。
180°まで開くことができます。
ベゼル幅は一般的なサイズです。上側が大きめと言えます。
下側ベゼルです。
フロントカメラはIRカメラを備えており、Windows Helloを使うことができます。写真ではわかりづらいですが、物理シャッターも搭載しています。
キーボード全体です。独立しており打ちやすい質感です。
ミツトヨのデジタルノギスで2点間のキーを測定し割り返してキーピッチを算出したところ、17.6mmとなりました。また、SINWAのデップスゲージでキーストローを測定したところ、1.6mmとなっています。
タッチパッド幅を計測したところ、99mmとなりました。
本体右側インターフェイスです。ケンジントンロック、有線LAN、USB-A、microSDカードスロットがあります。
本体左側です。USB-C×2、フルサイズHDMI、USB-A、ヘッドフォンジャックを搭載しています。
背面にはファンを備えています。
スピーカーは底面にあります。音はザラザラとした質感であまりよくはありません。
本体の重量を測定したところ、860gとなりました。
充電器込みの重量を測定したところ、1100gとなりました。充電器単体では240gとなります。
Dynabook GZ/HPのメリット・魅力
軽くて持ち運びしやすいモデル
Dynabook GZ/HPは本体重量が860gしかなく、軽くて持ち運びがしやすいことがメリットの一台です。市場で出回っている軽量モデルは900g台が多いことを考えれば、持ち運び性で更なる優位性を持った一台と言えます。
Thunderbolt4対応で拡張性が高い
Dynabook GZ/Hpに搭載されているUSB-CはThunderbolt4に対応しており、拡張性が高くなっています、コストをかけるかどうかの問題はありますが、Thunderbolt4を使えば外付けGPUを利用してパフォーマンスアップも可能になります。
タッチパッドが使いやすい
国産メーカーはタッチパッドの質がイマイチなものが多い中、Dynabook GZ/HPはサラサラとした質感で使いやすいことが特徴です。
フルサイズHDMIを備える
軽量、コンパクトなパソコンでありながらフルサイズHDMI端子を備えています。外出先でのプレゼンなどでさっと使えるメリットがあります。
軽量モデルの割にキーストロークが深く打ちやすい
軽量コンパクトなモデルはどれもキーストロークが浅く、打ちづらい問題点を抱えているモデルが多いですが、このモデルはそういったことはなくとても快適です。
Dynabook GZ/HPのデメリット・欠点
性能コストパフォーマンスは悪い
プロセッサがCore i7-1165G7で内臓グラフィックスを搭載しているタイプであり、性能面で見た時のコストパフォーマンスは高くはありません。軽量性に付加価値を持たせているモデルと言えるでしょう。
スピーカー音質が悪い
おそらく本モデルの一番の欠点はスピーカーです。音量をあげても音割れはしづらいのですが、ザラザラとした音感であまり良い音ではありません。bluetoothスピーカーを用意するなり外部で音響を作ることをおすすめします。
みんなの口コミ
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Dynabookの超軽量クラムシェルモデル。800g台の本体とロングライフバッテリーが魅力。しかも、Cinebench R20で2000pts超える点も素晴らしい。有線イーサネットコネクタもあるので、セキュリティ重視で有線LANで構築している事務所でも使いやすい点が嬉しい。外回りが多い営業さんには理想的な端末と感じます。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 軽くて持ち運びしやすい
- キーが打ちやすい
Dynabook GZ/HPがおすすめな人
持ち運びが多いユーザー
800g台の軽量性はモバイルする人にとって大きなメリットです。またIGZO内臓でロングライフバッテリーを実現している点も魅力と言えます。さらに、軽量パソコンの中でもキーストロークが深く、打ちやすいことが特徴のモデルです。
外部でプレゼンが多い人
外部インターフェイスにフルサイズHDMIを搭載しているため、外でプレゼンを行う人にとっては持ち運びアイテムを減らすことができ、メリットが大きいと言えます。
Dynabook GZ/HPがおすすめではないタイプ
コストパフォーマンス重視の人
本モデルはプロセッサの性能で言えば、値段に対して低め。また軽さは一級品であるものの、トップクラスであるが故に価格にその価値が乗っています。1kg前後のモデルを購入すれば、14インチにしたり価格を下げることができるので、「どこまで軽さを追求するか」は重要です。
ベゼル幅を重視する人
Dynabook GZ/HPは2021年の軽量コンパクトモデルとしてはベゼル幅が広めです。見た目に直結する部分のため、外観を重要視する場合は他のモデルを選ぶ方が良いでしょう。
Dynabook GZ/HPのカスタマイズ・モデルの選び方
Dynabook GZ/HPはCore i3からCore i7まで選ぶことができ、メモリは8GBと16GBから選ぶことができます。今回のベンチマークの結果からもCore i7モデルはプロセッサ性能が十分すぎるほどあるので、個人的にCore i5、もしくはCore i3でも十分と感じます。長く使うことと価格バランスを考えるなら、Core i5モデル、16GBでSSD容量を落として外付けにする構成が良いと感じました。
Dynabook GZ/HPの実機レビューまとめ
Dynabook GZ/HPを安く買う方法
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