LEGION Y740(17)のレビュー概要
音まで魅力的な17インチ
Lenovoのゲーミングブランド、Legionシリーズの中でも大型モデルに位置する「LEGION Y740(17)」は、高性能CPU、GPUを搭載しつつ高リフレッシュレートで持ち運びできるゲーミングPCとなっています。ノートパソコンながら、大型PCだけあってゲームを大迫力で楽しむことが出来るモデルです。
実機レビューして、本体性能が高くFFベンチマークでも高得点で文句なしのスペックを誇ることがわかりました。また、スピーカーにウーハーを搭載しているため、ノートパソコン単体でも低音の効いたサウンドを楽しむことができます。
簡易スペック表
CPU | Core i7-9750H |
RAM | 8~32GB |
ROM | 512~1TB GB SSD +1TB HDD |
画面 | 17.3インチ |
GPU | GeForce RTX2060 GeForce RTX2070 Max-Q GeForce RTX2080 Max-Q |
USB-PD | 非対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 3030 g |
CINEBENCH R20 | 2730 pts |
※執筆時のスペックデータです。新しく追加されることがあるため、LEGION Y740(17)公式ページをご覧ください。
LEGION Y740(17)実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからお借りしてレビューしています。
LEGION Y740(17)の特徴
ここではLEGION Y740(17)の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
リフレッシュレート144Hzの大型ディスプレイ
Legion Y740では144Hzの大型なディスプレイを搭載しています。ゲームにしてもエンターテイメントにしても大型表示されるため迫力があります。ノートパソコンとしては最大級であるため、デスクトップのように分割表示で使っても苦にならない魅力があります。
ノートながらサブウーハーを搭載
LEGION Y740(17)は珍しくサブウーハーを搭載したノートパソコンです。そのため、ノートとは思えない迫力のある音質を持っています。ゲーミングPCとしてだけでなく、エンターテイメントを楽しめるオールインワンPCとしての位置づけでも使えるモデルでしょう。
LEGION Y740(17)の価格とコストパフォーマンス
価格は2021/3/25段階で税込30万円を超えています(価格が上昇傾向)。CPU、GPU、ディスプレイ性能を考えるとintel第9世代では順当な価格ですが、Ryzen 4000番台と比べると若干割高感があります。ただし、17インチ、144Hzディスプレイやサブウーハーを搭載している点は他にはない魅力なので、性能プラスαの部分を考えれば、1台で済ませたい人には良いモデルと言えるでしょう。
LEGION Y740(17)のスペック
今回レビューしたLEGION Y740(17)のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発表日 | 2020/6/4 | |
製品名 | LEGION Y740(17) | |
型式 | 81UJ002MJE | |
サイズ | 412×305×21.95 mm | |
重量(実測) | 本体 | 3030 g |
電源アダプタ | 975 g | |
CPU | Core i7-9750H | |
GPU | RTX 2080 Max-Q | |
メモリ(RAM) | 32GB | |
保存(ROM) | 1st | 1TB SSD |
2nd | 1TB HDD | |
ディスプレイ | サイズ | 17.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 144Hz | |
生体認証 | 指紋 | × |
Windows Hello | × | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 搭載 | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | - |
SIMカードサイズ | - | |
光学ドライブ | - | |
バッテリー公称値 | サイズ | 4セル |
JEITAによる基準 | 最大4時間 |
※詳細仕様はこちら
スペックの解説
スペック的にはノートパソコンでは非常にハイスペックなモデルと言え、これ以上の性能アップを求めるならCore i9クラスになります。ただ、本PCはスペックだけで測れない所もあり、サブウーハーや144Hzで17インチディスプレイなど、下位クラスのゲーミングPCとは一線を画する部分があるため、スペックはほぼ最高クラスの位置づけとしておき、他の部分で購入検討した方が良いでしょう。
LEGION Y740(17)のベンチマーク(CINEBENCH他)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1470pts、シングルで363ptsとなっています。他機種との比較データはCINEBENCH R20のベンチマークデータまとめで比較下さい。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。3000MB/sを超えており、非常に高速です。
PASSMARK
PASSMARKのベンチマーク結果は以下の通りです。他機種とのレーティングの比較はPASSMARKのベンチマークデータまとめをご覧ください。
騒音テスト
比較的うるさいです。以下は少し離して計測している数値です。ファンのそばでは60dBA近い値が出ていました。
ベンチマーク時の熱について
PASSMARK測定時の温度データです。最高温度は95℃で負荷がかかっています。一方、GPUは60℃付近で止まっていました。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 15099 | 非常に快適 |
高品質 | 16604 | 非常に快適 |
標準 | 17916 | 非常に快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 7565 | 快適 |
標準 | 9773 | とても快適 |
軽量品質 | 12547 | 非常に快適 |
LEGION Y740(17)の通信環境(WI-Fi)のテスト
LEGION Y740(17)の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを用いています(クリックで拡大します)。
1戸建ての中で実験しましたが、2Fの距離が離れたところでPING値が悪くなる傾向が見られました。
LEGION Y740(17)のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDは非対応です。
LEGION Y740(17)の外観
天板です。ゲーミングパソコンですが、シンプルな外観で、LEGIONマークが施されているだけです。Yマーク部分は本体電源ON時に点灯します。
背面です。通気口として裏側には多数のポンチ穴が存在します。これはただの通気口ではなく、上部にサブウーハーが仕込まれており、その役割も果たします。
少しわかりにくいですがゴム脚部分にSUBWOOFERの記載があります。
通常のスピーカーは底面に配置されています。
開いた様子です。ベゼル幅は他のPCと比べると大きいですが、本体サイズが17インチのため目立ちません。
180°まで開ききります。
ベゼル幅は12.5mmとなっています。
下部のベゼルは以下の通りです。
上部にはフロントカメラがあります。物理シャッターはありません。
キーボードは英字配列です。
キーピッチはミツトヨのデジタルノギスで2点のキーボードを計測し割返して算出したところ、17.5mmでした。キーストロークは1.0mmで比較的浅めです。カチカチとした音は鳴らず、静穏タイプのキーボードになっています。
デフォルトでは七色に光ります。
キーボードはファンクションキーで輝度を調節できます(以下の8,9が対応)。
タッチパッド部分です。横幅115mmで本体サイズから考えると小さめです。クリックのカチカチ音はなく、非常に静かです。
右サイドです。USB-Aと排気用スリットがあります。
左側です。ヘッドフォンジャックとUSB-Cがあります。
背面です。ディスプレイポート、HDMI、USB-A、イーサネットコネクタ、USB-A、電源コネクタ、ケンジントンロックスロットがあります。また背面のスリットは全て通気孔です。
本体重量を測定した様子です。
電源コネクタ込みで重量を測定した様子です。
LEGION Y740(17)のメリット・魅力
とにかく音が良い
LEGION Y740(17)の最大の魅力の一つが音です。サブウーハーを積んでいることもあり、非常に音が良いことが特徴です。本体にプラスαでスピーカーを付ける必要はないほどの性能を誇ります。
性能はゲーミングレベルで十分
今回レビューしたものはCPU、GPUともに十分な性能を誇ります。MAX-Qですが、FFベンチマークで十分な数値が出ています。
144Hzのディスプレイは快適
17インチの大型ディスプレイで快適な上、144Hzのディスプレイにより、快適なスクロールや滑らかな動画視聴が可能です。ゲームだけでなくそれ以外の点でもメリットの大きなディスプレイと言えるでしょう。
LEGION Y740(17)のデメリット・欠点
音がうるさい
ハイスペックで熱を籠らせない設計となっていることもあるためか、ファンの音がかなり大きいです。ヘッドフォンで使うことを前提にするか、ノイズキャンセリングのイヤホンを使って操作するほうが良いかもしれません。
Ryzenと比較して性能的に微妙な部分がある
第9世代のintel Core i7-9750Hを搭載していますが、2020年に登場したRyzenシリーズが性能が良すぎるため、スペック的に微妙な部分があり、結果的にコスパが悪くなる可能性があります。
本体重量が3kg、ACアダプタは1kg
本体の重量は3kgもあります。もともと持ち運びを前提にしたサイズではないと思いますが、室内の持ち運びでもかなり重量があります。ACアダプタも重めなので注意しましょう。
若干割高感がある
上記のRyzenの話もありますが、2020現在若干型落ちしていることもあり、コストパフォーマンスが低くなっています。本体スペックよりも17インチであることや、サブウーハー搭載していることに魅力を感じる人に良いでしょう。スペックの比較は当サイトのベンチマーク一覧をご覧ください。
みんなの口コミ
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大型のディスプレイを搭載し、高性能なスペックを持つ17インチのため、拡張しなくてもこれだけで十分ほとんどの仕事をこなせる実力を持つパソコン。特にサブウーハーを持っている点が魅力で、スピーカーを買い足さなくてもそれなりに使える点は嬉しいです。ただ、ノートPCとは思えないほど重いのでその点だけ注意です。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 本体サイズが大きすぎる
- 画面が見やすい
LEGION Y740(17)がおすすめな人
家にデスクトップを置かない人
LEGION Y740(17)は家にデスクトップを置きたくない人におすすめです。大型ディスプレイで144Hzを搭載しつつ、強力なスピーカーを搭載しています。
複数のサブモニター環境で使う人
本体性能が良いため、ノートパソコンであってもしっかりとしたサブディスプレイ環境を作ることが出来ます。背面にはディスプレイポートやHDMIも標準で備えているため、余計な道具無しに作ることが可能です。
LEGION Y740(17)がおすすめではないタイプ
ファンの音を気にする人
一番注意して欲しいのはファンの音です。今まで評価したノートパソコンの中でも格段にうるさいです。もし静かな環境でいつも仕事をしていたりするのであれば、本製品はやめておいた方が良いでしょう。ゲーミングでそもそも音をかき消すか、ヘッドフォンをすること前提で考えておく方が良さそうです。
持ち運びする人
LEGION Y740(17)は本体重量3kgもあり、かつACアダプタも大きくなっています。外へ持ち運べないことはないですが、おすすめはできません。
コスパを優先する人
サブウーハーや17インチ自体に魅力を感じない場合は、Ryzen4000番台を選択するほうが性能が高くなる可能性があります。スペックのコストパフォーマンスを最優先させる場合は他のモデルの方が良いでしょう。
マンション住まいの人
これは限定的になりますが、LEGION Y740(17)はサブウーハーを搭載し、音が良い代わりにかなり響く欠点を持っています。キーボードタイピングしている時でもスピーカー音で振動するほど。サブウーハーから発する低音はマンションの隣の部屋などに響きやすいので利用時は注意しましょう。
LEGION Y740(17)のカスタマイズ・モデルの選び方
LEGION Y740の主なラインナップはRTX2060から2080が選べるようになっています(CPUはCore i7-9750Hで固定)。そのため、基本的にGPUの性能で選ぶと良いでしょう。
LEGION Y740(17)の実機レビューまとめ
一台で完結する17インチ
結論
LEGION Y740(17)は大きな筐体を持つことから、持ち運べるデスクトップとしての大きな魅力を持つ一台です。
本体性能もさることながら、サブウーハーを搭載したスピーカーや144Hzのディスプレイを持つことでエンターテイメント使いに向くことも特徴の一つ。
スペック面だけのコスパで比較すると、2020年に発売するモデルには劣るところもありますが、大型ディスプレイで一台で完結しつつゲームがしたい人にはうってつけの一台でしょう。
LEGION Y740(17)を安く買う方法
LEGION Y740(17)に限りませんが、Lenovoの製品は公式サイトへの入り方によって値段が異なります。購入前に以下の記事を必ず参考にしてください。
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