MateBook 13 2020のレビュー概要
軽くてスリムな13インチノート
MateBook 13はHUAWEIから発売されている13インチノートパソコンで2020年にモデルチェンジしました。13インチの中では非常に薄く、小さな筐体が特徴。
その中に最高Core i7+Ge Force MX250までを搭載した高性能なノートパソコンとなっており、検証の結果より簡単な動画編集であればこなせる実力をもつPCです。
特に他のノートパソコンと比べて魅力なのがアスペクト比と価格。アスペクト比は3:2でウェブブラウザに適していますし、価格は同じクラスで見るとかなり割安で手に入れることが可能なモデルとなっています。
Ryzen5が追加発売されているので、動画編集しないなら、価格が安いためRyzen5モデルの方が良いでしょう。
簡易スペック表
CPU | Core i5-10210U Core i7-10510U Ryzen5 3500U |
RAM | 8~16GB |
ROM | 256~512GB SSD |
画面 | 13インチ |
GPU | Ge Force MX250 Radeon Vega8 Graphics |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 1.33 kg |
CINEBENCH R20 | 1352pts(i7モデル) |
※詳細スペックはこちら
MateBook 13 2020実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからお借りしてレビューしています。
MateBook 13 2020の特徴
ここではMateBook 13 2020の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
コンパクトな13インチノート
MateBook 13 2020モデルはとにかくコンパクトといえます。
ディスプレイがナローベゼルで仕上げられているため、MacBook 12インチのようなサイズ感となっています。縦、横だけでなく厚み方向でも非常に薄くカバンの中にすっと収めることが可能です。
安いだけでなくGPU搭載
薄さ、軽さを重視したいわゆるウルトラブックは価格が高くなる傾向がありますが、MateBook 13は手に入れやすい価格帯になっています。また、ただ安いだけでなくグラフィックボードも搭載。値段を見れば、かなりお得に手に入るモデルと言えるでしょう。
ベンチマークにて動画編集能力のテストを行っていますが、10分程度で複雑な動画でなければ出力も問題ないレベルで利用可能です。
さらに2Kディスプレイも
同クラスではFHDディスプレイが中心ですが、2Kディスプレイを搭載しており画面描画能力の高さに優れます。実際に見ていても美しく、目の疲れは感じにくいと感じました。ディスプレイはOLEDです。
USB-PDに対応
MateBook13 2020はUSB-PDに対応しています。これにより、USB-C一本での充電が可能となっています。
Ryzen5モデルも存在
2020年6月19日から追加モデルでRyzen5 3500Uモデルも発売されています。これが最も安くなっています。GPU非搭載ですが、軽さを最重要視するなら非常に魅力的なモデルです。
上位モデルと比較
上位モデルには、同じく2020年に発売されたHUAWEI MateBook X Pro 2020があります。CPU性能は全く同じですが、インチサイズアップ、さらにディスプレイが4Kレベルとなっている点が異なります。こちらも実機レビューしているので、比較したい方は合わせてご覧ください。
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MateBook 13 2020の価格とコストパフォーマンス
MateBook 13 2020は非常にコストパフォーマンスが高いノートPCで、同パフォーマンスクラスと比較しても低価格で手に入れることが可能。また何よりも、薄くて小さいウルトラブックであることを加味すると非常に魅力的な一台となります。事務作業やネットサーフィンが中心ならRyzen5モデルも必ず見ておきましょう。ウルトラブックとしては驚くほど安いです。
MateBook 13 2020は公式サイトでの取り扱いはなく、通販サイトでの取り扱いとなります。現在の価格については、各通販サイトをご覧ください。
MateBook 13 2020のスペック
今回レビューしたMateBook 13 2020のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2020/04/24 | |
製品名 | MateBook 13 2020 | |
型式 | - | |
サイズ | 286×211×14.9 | |
重量(実測) | 本体 | 1305 g |
電源アダプタ | 200 g | |
CPU | Core i7 | |
GPU | Ge Force MX250 | |
メモリ(RAM) | 16GB | |
保存(ROM) | 1st | 512 GB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 13.0インチ |
解像度 | 2160×1440 | |
形式 | IPS液晶ディスプレイ | |
生体認証 | 指紋 | 〇(電源ボタン共有) |
Windows Hello | × | |
フロントカメラ | 画素数 | 100p |
物理シャッター | 非搭載 | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | 5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | - |
SIMカードサイズ | - | |
光学ドライブ | - | |
バッテリー公称値 | サイズ | 未記載 |
JEITAによる基準 | 最大13.1時間 |
※詳細仕様はこちら
スペックの解説
今回の検証機はCore i7モデルでMX250の搭載モデルになっています。性能面でノートPCとしては十分以上の性能を誇る上、1.33kg、薄さは14.9mmと非常に薄くなっています。また画面がOLEDで美しいことも特徴。
ただし、OLEDになっているせいかバッテリーは13.1時間の耐久となっています。USB-PDに対応しているため、アダプタの持ち運びには不便がありませんが電源がないところで使うことが多い人は要注意です。
MateBook 13 2020のベンチマーク(CINEBENCH、動画編集など)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1352pts、シングル392ptsとなりました。Core i5の割にシングルが高めの結果となりました。他機種との比較はCINEBENCH R20のデータ一覧をご覧ください。
PASSMARK
PASSMARKのデータは以下の通りです。他機種との比較はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。3500MB/s近く出ておりノートPCとしては最高峰クラスです。
騒音テスト
騒音はそこそこうるさいです。ベンチマーク時で55デジベル程度でした。
ベンチマーク時の熱について
PASSMARK測定時の温度データです。最高温度は96℃でかなり高音になっています。ヒンジ部分がかなり熱くなっていました。
GPUの温度データです。
動画編集ベンチマーク
当サイトSIMPC(シンプシー)にて独自に用意した10分間のHD動画をDavinch Resolve16を用いてレンダリングした時間を計測しました。結果は「10分11秒」でした。ハードな用途でなければ動画編集もこなせますが、4Kレベルになると厳しいでしょう。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てHD品質でテストを行っています。
他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 3439 | やや快適 |
高品質 | 5021 | とても快適 |
標準 | 8149 | 非常に快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てHD品質でテストを行っています。
他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 未測定 | 未測定 |
標準 | 1657 | 動作困難 |
軽量品質 | 2263 | 重い |
MateBook 13 2020の通信環境(WI-Fi)のテスト
MateBook 13 2020の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを5GHz帯で用いています(クリックで拡大します)。
この測定日はなぜか、全ての機器でPINGが遅くなる傾向にあったため参考値として下さい。全部屋で安定した速度が出ており、1Fと2F最長距離でダウンロード速度は変わりませんでした。
MateBook 13 2020のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDによる充電テストを行いました。18W、30W、61Wで検証したところ、全てにおいて充電が確認できました。18Wを用いれば、持ち運び時の手荷物を大きく減らすことができます。
実測は以下の写真の通りです。クリックにより拡大できます。
MateBook 13 2020の外観
天板にはHUAWEIの文字が刻印されています。色合いはスペースグレイでシンプルかつ雑味のないデザインです。
背面です。通気口はパンチングホールになっています。こちらも余計なものがなくシンプルなデザインです。
開いた様子です。光沢液晶になっています。
横から見た様子です。最大で145°まで開きます。
キーボードです。今回の検証機では英字キーボードになっています。カナ表記がなくシンプルなデザインです。本体サイズはコンパクトですが、キーボードは端まで詰められていることで余裕のある設計になっています。
キーストロークは1.1mm、キーピッチは2点間のキーボードの距離から計測を行った結果17.2mmでした。
タッチパッドです。Windowsノートパソコンでは100mm強の幅が多いですが、Matebook Pro 13では120mmと幅広になっています。
電源ボタンです。指紋認証を兼ねています。
右サイドから見た様子です。USB-Cを搭載しています。
左サイドから見た様子です。USB-Cとヘッドフォンジャックを搭載しています。
付属品です。USB-Cを拡張できます。オプションではなく、本体に付属してきます。
付属のMatedockです。VGA、USB Type-C、フルサイズHDMI端子を拡張できます。
本体の重量は「1330g」でした。
備品込みの重量を計測しました。なお充電器と本体だけでは「1525g」となります。
MateBook 13 2020のメリット・魅力
コンパクトなのにGPU搭載
MateBook 13では、Core i7モデルとCore i5モデルの2種類がありますが、Core i7モデルではGe Force MX250が搭載されています。MX250は決して高性能ではありませんが、グラフィックボードが載っているかどうかは、別物といっても過言ではありません。
3:2ディスプレイ
MateBook 13では本体ディスプレイが3:2の縦長液晶になっています。一般的なノートパソコンである16:9と比較すると、縦の情報量が増えることでネットサーフィンがやり易いなどのメリットが生まれます。
また、本体自体も正方形に近くなります。横長ボディではなくなるためカバンの中に収まりがよくなるメリットも生まれてきます。
タッチパッドが広い
Mac機と比較してWindowsは全般的にタッチパッドが小さい傾向にあります。おおよそ100mm強が基本ですが、MateBook 13 Proはタッチパッドが広くなっており、マウスを使わないユーザーにとって快適な使用感のあるモデルになっています。
また、タッチパッドも搭載です。マウスを使わない人にとってはメリットの大きい機種と言えるでしょう。
軽くて持ち運びに向く
本体が非常に軽く、持ち運びに適しています。本体厚みがスリムなことも大きなメリットです。
USB-PD対応
本体はUSB-PDに対応しています。付属のACアダプタやRAV-POWERのGaN対応充電器を用いることで持ち運び時の機動性を増すことができます。
MateBook 13 2020のデメリット・欠点
質量がハイエンドに比べると若干重い
13.3インチ台のノートパソコンではハイエンド級は1kgを切るものも多数出てきており、1.3kgはそれらと比較すると重くなっています。ただし、1kgを切っているモデルのほとんどはGPU非搭載のため、比較の対象としては微妙なところです。
充電は左からのみ
Matebook 13 2020はUSB-Cを両サイドに備えた設計になっていますが、充電は左側からのみです。
みんなの口コミ
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非常に仕上がりの良いウルトラブックで、バランスが取れた一台です。HUAWEIは禁輸規制の問題がありますが、その懸念を除けば価格帯的にも持ち運びの機動力でもおすすめできる一品。
特に薄型で軽い動画編集をこなしたい人にはピッタリと言えるモデルともいえるでしょう。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- シンプルな見た目が良い
- 軽くて持ちやすい
- キーボードが浅くて打ちやすい
MateBook 13 2020がおすすめな人
持ち運びを重視するクリエイター
本体重量は1.3kgとなっており、本体厚みは非常に薄い上にGPUを搭載しています。持ち運びを重視するクリエイターは候補に入れて良いマシンでしょう。
安さを追求する人
MateBook 13 2020では、intel版に加えてAMD版も登場しました。Ryzen5の3000番台は、比較対象となるCore i5シリーズと比べると性能が高く、かつ価格も安く、手に入れやすいモデルになっています。
HUAWEIスマホを使う人
MateBookシリーズにはマルチコラボスクリーンやHUAWEIシェアという機能が備わっています。これにより、HUAWEIスマホとの連携性が大幅に向上します。
MateBook 13 2020がおすすめではないタイプ
最軽量を求める人
13.3インチサイズのパソコンの中では最軽量にはあたりません。持ち運び性を最重要視するなら、別のモデルか、さらに軽量化が進んでいる14インチモデルも検討しておくと良いでしょう。
軽量かつGPU搭載で最安を求める人
MX250搭載でさらに軽量なパソコンとして、マウスコンピューターの14インチノートDAIV 4Nがあります。こちらは若干ですが、Matebook 13 2020よりも軽量です。ただし、在庫の問題があることやや微妙な価格差なので、HUAWEIのデザインの良さを優先しても良いかもしれません。
MateBook 13 2020のカスタマイズ・モデルの選び方
MateBook 13 2020にはカスタマイズモデルはありません。Core i5、Core i7(MX250搭載)、Ryzen5モデルとなっています。価格で狙うなら断然Ryzen5モデルを選んでください。性能と価格バランスは非常に高くなっています。高性能であればGe Force MX250を搭載したCore i7モデルがおすすめです。
MateBook 13 2020の実機レビューまとめ
MateBook 13 2020を安く買う方法
MateBook 13 2020は大手通販メーカーでの取り扱いが主流です。価格を比較して買うのが良いですが、基本的にポイントの倍増率が高い楽天がお得です。
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