IdeaPad S145のレビュー概要
低価格で手に入る15インチPC
IdeaPad S145はLenovoが発売している低価格15インチノートパソコンです。最上位モデルのCore i7でも8万円までで購入でき、手に入れやすい機種と言えます。
性能面では問題ありませんが、安いこともあってTN液晶だったり、タッチパッドの感触にデメリットを感じる部分もあります。
利点だけでなく、欠点やそれを克服できるかどうかも含めて記事内でポイントをまとめています。
簡易スペック表
CPU | Core i3-1005G1 Core i5-1035G1 Core i7-1065G7 Athlon 300U Ryzen3 3200U Ryzen5 3500U Ryzen7 3700U |
RAM | 4~8GB |
ROM | 128~512GB SSD |
画面 | 15.6インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 非対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 1585 g |
CINEBENCH R20 | 1470 pts |
※執筆時のスペックデータです。新しく追加されることがあるため、IdeaPad S145公式ページをご覧ください。
IdeaPad S145実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからお借りしてレビューしています。
IdeaPad S145の特徴
ここではIdeaPad S145の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
超低価格ノートパソコン
IdeaPad S145はLenovoが発売しているパソコンの中でも超低価格に位置するモデルで、3万円台から買うことができる機種です。現実的には最低価格モデルはAthronで実用性はあまりありませんが、中位グレードに位置するRyzen5モデルでも十分な性能を持っており、かつ安い価格で手に入れられるモデルとなっています。
intel版とAMD版が存在
Lenovoのシリーズではよくありますが、このIdeaPad S145はintel版とAMD版が存在します。
一般的にAMD版は安く、高性能なPCを手に入れることができるため、もともと低価格なIdeaPad S145をお手頃価格で手に入れることが可能です。
IdeaPad S145の価格とコストパフォーマンス
IdeaPad S145の価格はかなり低価格から購入できます。ただし、性能的に実用性があるのはCore i3もしくはRyzen3以上の性能を持っているモデルです。価格帯は上がってしまいますが、対性能比で他機種と比べた時に十分にコストパフォーマンスに優れるノートPCとなっています。
IdeaPad S145のスペック
今回レビューしたIdeaPad S145のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発表日 | 2020/4/14 | |
製品名 | IdeaPad S145 | |
型式 | - | |
サイズ | 263.2×2515×19.9 | |
重量(実測) | 本体 | 1700 g |
電源アダプタ | 205 g | |
CPU | Ryzen5 3500U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
保存(ROM) | 1st | 256 GB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
形式 | IPS液晶 | |
生体認証 | 指紋 | 〇(電源ボタン共有) |
Windows Hello | × | |
フロントカメラ | 画素数 | 30万画素 |
物理シャッター | 非搭載 | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | v4.2 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | - |
SIMカードサイズ | - | |
光学ドライブ | - | |
バッテリー公称値 | サイズ | 2セル |
JEITAによる基準 | 最大6.3時間 |
※詳細仕様はこちら
※検証モデルは2020/7/17段階でラインナップから外れています
スペックの解説
スペック的にはCore iシリーズ、Ryzenともに7に該当するランクまで用意されているため、自分に合わせたモデルを購入することができます。また、前モデルSSDとなっているため、起動で問題になることは少ないでしょう。
この機種の問題点はRAMとディスプレイです。RAMは最低が4GB、最高でも8GBしかないため昨今のソフトウェア起動で考えると不足を感じる恐れがあります。また、ディスプレイは全てのモデルでTNとなっているため、視野角が狭くIPSのような色味は感じづらいです。
IdeaPad S145のベンチマーク(CINEBENCH他)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1470pts、シングルで363ptsとなっています。他機種との比較データはCINEBENCH R20のベンチマークデータまとめで比較下さい。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。2000MB/sを超えており、高速です。
PASSMARK
PASSMARKのベンチマーク結果は以下の通りです。他機種とのレーティングの比較はPASSMARKのベンチマークデータまとめをご覧ください。
騒音テスト
騒音はほとんどなく、非常に静かです。ベンチマーク実施時も気になるほどの音が出ていません。
ベンチマーク時の熱について
ベンチマーク測定時の温度データです。最高温度は98℃でかなり高音になっています。ヒンジ部分が熱くなる傾向はありますが、CPUは75℃までで抑えられています。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 1854 | 設定変更を推奨 |
高品質 | 2004 | 普通 |
標準 | 3424 | やや快適 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 測定不可 | 測定不可 |
標準 | 1057 | 動作困難 |
軽量品質 | 1505 | 動作困難 |
IdeaPad S145の通信環境(WI-Fi)のテスト
IdeaPad S145の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを用いています(クリックで拡大します)。
1戸建ての中で実験しましたが、全部屋で安定した速度が出ていました。
IdeaPad S145のUSB-C(PD)による充電テスト
本機はUSB-PD非対応です。
IdeaPad S145の外観
表側はヘアライン加工の入った天板になっています。
背面はセンターにスリットが入った形になっています。プラスチックになっており、コストダウンの跡を感じます。
開いた様子です。安っぽさはありません。
開き角は180°ですが、ヒンジがひっかかるため完全に180°ではありません。
フロントセンターにはカメラがあります。物理シャッターはありません。
サイドベゼルは8mmとなっています。
ベゼル下部です。
キーボードです。エンターキー周りが変則になっています。テンキーがあります。
キーピッチはMitsutoyoのデジタルノギスで2点間の距離を計測しました。換算値で17.67mmとなっています。またキーストロークは1.2mmです。
タッチパッドは105mm幅となっています。なお本体の左側寄りになっています。
右側には4in1メディアリーダーとヘッドフォンジャックを備えています。
左側にはUSB-Aが3つとHDMI、電源コネクタがあります。
本体重量は実測で1700gでした。
電源アダプタ込みの重量は1905gでした。
IdeaPad S145のメリット・魅力
安くてバリエーションに富む
IdeaPad S145は安いだけでなく、たくさんのラインナップがあるため、購入者が求めるものに応じてちょうど良いモデルを選択することができます。最高クラスでは、Ryzen7も選択できるため、性能面では文句なしでしょう。
安いわりに狭いベゼル幅
一般的に安いモデルは、ベゼル幅が広くなる傾向にあります。ところがIdeaPad S145はサイドベゼル幅が狭く、安っぽさを感じません。また本体も金属調のデザインとなっており、この面でも安心感の高いモデルとなっています。
IdeaPad S145のデメリット・欠点
比較的重い
15インチモデルなので避けられない部分でもありますが、持ち運びには躊躇する重さになっています。電源アダプタが小さめなことが救いですが、モバイルメインならもう少しお金を出して別モデルを検討してみても良いでしょう。
TN液晶である
恐らく最大の欠点はTN液晶です。TFT液晶の仕組みでも解説していますが、昨今用いられているIPS液晶とは機構が異なり、視野角が狭くなる、液晶の色味が悪くなるなどの欠点を持っています。以下は真正面から見た様子です。
横側から見た様子です。
下側から見るとかなり暗くなります。TN液晶ならではの特徴です。
タッチパッドの材質
主観的な話ですが、IdeaPad S145はタッチパッドの滑りが悪く使いづらい印象を受けました。マウスを使う人なら気にならないかもしれませんが、タッチパッドメイン(特にモバイル)では操作性の悪さを感じる人がいるかもしれません。
みんなの口コミ
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超低価格から購入できるノートパソコン。価格が安いだけでなく、Ryzen5モデルを購入すれば事務用では十分使えるレベルの性能を持っているので、とにかく安いパソコンが欲しい人におすすめ。ただ、TN液晶なので視野角の問題と長時間の利用にはあまり向かないところに注意が必要です。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 15インチは大きくて持ち運びに向かない
- 天板の見た目の安っぽさはない
- 背面は少し安っぽさがある
IdeaPad S145がおすすめな人
エントリーな人
価格が安いので、家庭用パソコンとして「とりあえず一台欲しい」人にとってはベストに近い選択肢です。Ryzen5モデルあたりを選んでおけば、安くても数年はきちんと使えるでしょう。
パソコンを使う時間は短時間
デメリットを踏まえてのおすすめですが、このパソコンはTN液晶ですが性能は高いです。そのため、長時間画面を見ない、しかし使う時にはサクサクとした挙動を求めるという人にとってはメリットが出てくる機種です。画面を見る時間を許容できれば、性能面で見た時のコストパフォーマンスはダントツと言えるでしょう。
IdeaPad S145がおすすめではないタイプ
長時間ディスプレイを使う人
TN液晶を使っているため、長時間の利用はおすすめしません。目の疲れの原因になる可能性が高いです。
色味を重視する人
こちらもTN液晶由来の欠点ですが、色味がIPSとは全く違います。クリエイターであったり、色味を大事にする仕事をしている場合にはこのモデルは選択しない方が良いでしょう。また、IdeaPad S145全体にはIPSモデルがないので、IdeaPad S540(AMD)もしくは後継機のIdeaPad Flex550などが良いでしょう。
IdeaPad S145のカスタマイズ・モデルの選び方
IdeaPad S145で最も注意しておきたいのはメモリとストレージです。全てのモデルが8GBまでとなっています。またIdeaPad S145にはSSDモデルとHDDモデルがあります。値段がさほど変わらないので、起動速度が速いSSDを選ぶようにしておきましょう。
IdeaPad S145の実機レビューまとめ
購入時は液晶に注意
結論
とにかく安い15.6インチノートパソコンです。ただし、それでいて安いパソコンにありがちな「重い、ベゼルが太い、起動が遅い、安っぽい」といった問題は一切ないモデル。
値段が安くても十分以上に使えるようになっているので安心して購入できます。多少予算を出せるなら、Ryzen5モデルを購入すれば、事務作業でも難なくこなせるでしょう。
ただし、TN液晶なのであまりにも長時間の利用や、左右から覗き込むような用途(例えば多人数でビデオを見る)はおすすめできないことに注意しておいてください。
IdeaPad S145を安く買う方法
Lenovoのノートパソコンは安く買うための方法がいくつかあり、公式サイト経由で買うのが一番良いです。その中でもさらに安く買う方法について、詳しく解説しているので、以下で必ずご覧ください。
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