ThinkPad E15 Gen2のレビュー概要
ThinkPad E15の後継モデル
ThinkPad E15 Gen2は、ThinkPadシリーズの中でも安くて手に入れられるモデルとして大人気だった第一世代の後継機モデルにあたります。そのモデルが、第三世代のRyzenを搭載して登場したことで、さらにコストパフォーマンスを高めた一台となっています(ただし、需要が追い付いていないこともあり、価格の上下推移が激しい)。
重さはそれなりにあるものの、Ryzenのマシンパワー、ThinkPad自体の打ちやすさ、テンキー搭載、USB-PDで充電の取り回しが良いことを考えれば、家の中で使うことを前提としたモデルとしてメリットの大きなモデルと言えるでしょう。
簡易スペック表
CPU | Ryzen7 4700U Ryzen5 4500U Ryzen3 4300U |
RAM | 最大24GB |
ROM | 256 GB(他容量もあり) |
画面 | 15.6インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE | 非対応 |
重量(実測) | 1795 g |
CINEBENCH R20 | 2018 pts |
※詳細スペックは公式データをご覧ください
※ベンチマークはRyzen5モデルで計測
ThinkPad E15 Gen2実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事はメーカーからの貸し出しを受けてレビューしています。
ThinkPad E15 Gen2の特徴
ここではThinkPad E15 Gen2の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
第3世代Ryzen搭載の15インチ
ThinkPad E15 Gen2は第三世代のRyzenを搭載しています。
ベンチマーク結果でも掲載しているように、この世代はマシンパワーが非常に高く、グレードを落としても十分使える性能を持ったパソコンとなっています。また後半でも検証しているように、内蔵グラフィックスでもそれなりに動画編集できることも特徴です。
USB-PD搭載
15インチノートパソコンのジャンルはエントリークラスでUSB-PDが省かれているか、ゲーミングPCでそもそも供給電力が足りないためUSB-PDが省かれていることが多いです。しかしながら、ThinkPad E15 Gen2はUSB-PDに対応しています。
ThinkPad E15 Gen2の価格とコストパフォーマンス
ThinkPad E15 Gen2シリーズの2021年3月24日時点での価格は67,100円(10%税込)からとなっています。スペックやThinkPadブランドであることを考えると非常にリーズナブルと言えます。
ThinkPad E15 Gen2のスペック
今回レビューしたThinkPad E15 Gen2のスペックは以下の通りです。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2019年9月10日 | |
製品名 | ThinkPad E15 Gen2 | |
型式 | ー | |
サイズ | 365×240×18.9 mm | |
重量(実測) | 本体 | 1795 g |
電源アダプタ | 300 g | |
CPU | Ryzen5 4300U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
保存(ROM) | 1st | 256GB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1440 | |
形式 | IPS液晶 | |
光沢 | ノングレア | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | × |
顔認証 | 〇 | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 〇 | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | 対応 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 〇 |
SIMカードサイズ | × | |
光学ドライブ | × | |
バッテリー公称値 | サイズ | 3セルバッテリー,52Whr |
JEITAによる基準 | 14.8時間 | |
ACアダプタ容量 | 65W |
※詳細仕様はこちらからご確認ください。
スペックの解説
今回レビューした検証機は中間にあたるRyzen5モデルです。8GB搭載モデルで2020年のパソコンとしては一般的なモデルと言えるでしょう。特徴としては物理シャッターと、バッテリー。ThinkPad E15 Gen2では、カメラ部を物理的に隠す「ThinkShutter」を搭載しています。また、バッテリーは14.8時間となっており、15インチノートとしては比較的長めと言える値です。
ThinkPad E15 Gen2のベンチマーク(CINEBENCH、動画編集など)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ2018pts、シングル448ptsとなりました。他機種との比較はCINEBENCH R20のデータ一覧をご覧ください。
PASSMARK
PASSMARKの測定値は以下の通りです。他機種との比較をしたい人はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。2325MB/sなので、昨今のSSDでは最速ではありませんが、十分に速いレベルといえるでしょう。
騒音テスト
Passmark実施時の騒音テストの結果57.8デジベルでした。ベンチマーク時、動画編集時ともに非常に静かです。
ベンチマーク時の熱について
動画書き出し時の熱は以下の通りです。CPUは100℃付近まで上昇しますが、その後安定していました。
動画編集ベンチマーク
Davinch Resolve16を用いて、FHDの10分間の動画の書き出しを行いました。7分41秒となっています。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 1328 | 設定変更が必要 |
高品質 | 1705 | 設定変更を推奨 |
標準 | 2108 | 普通 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。なお、標準品質以上はスペック的に厳しく、ベンチが回らなかったため、未測定です。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 未測定 | 未測定 |
標準 | 888 | 動作困難 |
軽量品質 | 1154 | 動作困難 |
ThinkPad E15 Gen2の通信環境(WI-Fi)のテスト
ThinkPad E15 Gen2の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを5GHz帯で用いています(クリックで拡大します)。
全体的に安定した数値が得られていますが、最長距離のみ若干PINGが伸び、下りが遅くなる傾向が見られました。
ThinkPad E15 Gen2のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDによる充電テストを行いました。18W、30W、61W、90Wで検証したところ、全てにおいて充電が確認できました。実測は以下の写真の通りです。クリックにより拡大できます。
ThinkPad E15 Gen2の外観
天板です。ThinkPadシリーズのマットな質感ですが、E15 Gen2は若干光沢感があります。指紋が目立ちやすいので注意が必要です。
背面です。スリットが各所に設けられています。スピーカーはパームレスト手前部分にあります。
開いた様子です。ベゼル幅は一般的なサイズとなっています。ThinkPadの象徴であるセンター赤ポチ(トラックポイント)が見えています。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
完全に開いた様子です。180°まで開くことができます。
キーボードです。テンキーまで搭載しています。
ミツトヨのデジタルノギスで計測した2つのキーから割返して算出したキーピッチは17.5mm、キーストロークは1.2mmとなっています。
タッチパッドの幅は102mmです。
右側には有線のイーサネットコネクタとUSB-Aポートがあります。
左側にはUSB-C、USB-A、HDMI、ヘッドフォンジャックがあります。
本体重量は1795gでした。
充電器込みの質量は2095g。充電器単独で300gとなっています。
ThinkPad E15 Gen2のメリット・魅力
充電周りがシンプル
特徴のところでも書いた通り、15.6インチパソコンはUSB-PDを搭載していないパソコンが数多くあります。その点、ThinkPad E15 Gen2に関して言えば充電器をPDで統一できる大きなメリットがあります。
15インチで打ちやすさを備える
ThinkPadの魅力は何といってもその打ちやすさにあります。ノートパソコンで一度これを触ってしまうと他が色あせて見えるほど。15インチでキーピッチにも余裕があるので入力メインならぜひ検討してよい一台です。
テンキーまで打ちやすい
キーボードと同じ話になりますが、このモデルはテンキーがあり同じ品質で打つことができます。エクセルなどでテンキー入力を使う人にもおすすめです。
ThinkPad E15 Gen2のデメリット・欠点
重量があるため持ち運びには不向き
15.6インチノートパソコンとしては標準ではあるものの、1795gもの重量があり持ち運びが多い人にとっては不向きなパソコンです。もし持ち運び前提で買うなら追加でGaN対応の充電器を買って、周辺機器の軽量化をしておくと良いでしょう。
みんなの口コミ
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ThinkPadシリーズの15インチモデルでキー入力に優れ、テンキー搭載しているのでタイピングの頻度が高い人におすすめ。またUSB-PDが使えて充電器を一本化できるのは嬉しいポイント。重さがあるので持ち運びには向かない。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- シンプルなブラックで見た目が良い
- 本体サイズが大きくて持ち運びには不向き
ThinkPad E15 Gen2がおすすめな人
打ち込み作業の多い人
ThinkPadの真骨頂はやはり入力にあります。ノートパソコンとしては非常に高いレベルで満足できるキーボードのため、他モデルでも良いので、ぜひ一度試してみて欲しいです。テンキーが付いていることも、データ入力する人にとっては魅力的です。
ThinkPad E15 Gen2がおすすめではないタイプ
持ち運び重視な人
ThinkPad E15 Gen2は実測で約1.8kgと重め。もしThinkPadを持ち運ぶなら、ワンサイズ落とした14インチがおすすめです。ThinkPad X1 Carbon、ThinkPad X13など持ち運びに向くモデルがいくつかあります。
ThinkPad E15 Gen2のカスタマイズ・モデルの選び方
ThinkPad E15 Gen2はカスタマイズモデルを選ぶ前に価格の方が重要です。第三世代Ryzenが売れ過ぎたこともあり、供給が追い付いていない状態です。そのため、価格が急騰している状態です(売り切れになるとクーポンがなくなることも因果関係がありますが)。そのため、ThinkPadの他モデルと比べて価格が妥当であるかチェックする必要があるので注意して下さい。
ThinkPad E15 Gen2の実機レビューまとめ
テンキー搭載ThinkPadで探すなら買い!
結論
15インチでUSB-PD入力ができて、キー入力が便利でテンキーが必要なノートパソコンを探している人にとってはばっちりハマるパソコンと言えるでしょう。そういう人にとっては、間違いなくお勧めできるモデルです。
ただし、家の外に持ち運ぶといった前提だと少し重いためワンサイズ落とした14インチのThinkPadを選ぶと良いでしょう。
ThinkPad E15 Gen2を安く買う方法
ThinkPad E15 Gen2に限らず、lenovoのパソコンは検索では出ないページを経由することで安く購入することができます。以下のページで詳しく解説しているため、かならずご覧ください。
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