Elite Dragonflyのレビュー概要
横から見えないプライバシースクリーン
HP Elite DragonflyはHPから発売されている、超軽量13.3インチのノートパソコン。軽量だけなだけでなく、高品質なマグネシウムボディ、LTE対応通信対応、内蔵プライバシースクリーンとビジネスシーンでも使える機能も充実したモデルです。
今回のレビュー品は第8世代インテルプロセッサということもあり、すでに後継に当たる第11世代まで出ているため、性能は高くはありませんが、質感、付属している機能はプロセッサの性能を補うほどの魅力があるモデルです。
※今回のレビュー品は内蔵プライバシースクリーン付きモデルのため1.16kgとなっています。
簡易スペック表
CPU | Core i7-8565U Core i5-8265U |
RAM | 8~16GB |
ROM | 256~512GB SSD |
画面 | 13.3インチ |
GPU | 内蔵グラフィックス |
USB-PD | 対応 |
LTE | 対応 |
重量(実測) | 999 g(※) |
Cinebench R20 | 1232 pts |
※詳細スペックはこちら
※内蔵スクリーンモデルは1.16kg
※その他性能は目次よりベンチマーク結果をご覧ください
Elite Dragonfly実機レビュー目次
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※本記事ではメーカーよりお借りしてレビューしています。
Elite Dragonflyの特徴
ここではElite Dragonflyの一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリット・デメリットからご覧ください。
999gの軽量ノートパソコン
Elite Dragonflyはトンボの名前を冠するように、軽量で持ち運びに優れたモデルです。また軽量なだけでなく、薄型でベゼルを端まで削ってサイズをよりコンパクトに抑えたモデルとなっています。
LTE対応でモバイラーにも
Elite Dragoflyは昨今のノートパソコンで搭載されることが多くなってきたSIMフリーのLTEに対応しています。advenced LTEに対応しているため、理論値として450Mbpsまで使うことができます(SIMフリーLTEパソコンでは450Mbps対応は少ない)。
内臓プライバシースクリーンによる情報保護
電車やカフェなどでパソコンにフィルタをかけて左右から見られないようにする方法がありますが、Elite Dragonflyの場合は内臓のプライバシースクリーンを備えており、左右からの覗き込みに対するフィルタをかけることができます。
プライバシースクリーンの良い点は元々のディスプレイの美しさを損なわず、さらにディスプレイのベゼルに固定用のシールを貼らなくて良いので綺麗にパソコンを使うことができること。しかも横から全く見えなくなるので外で情報を見られたくない人に選んで欲しい機能です。
Elite Dragonflyの価格とコストパフォーマンス
Elte Dragonflyは発売当初はそれなりに値段が高かったですが、2021年3月23日現在で120,780円(10%税込)からとなっており、比較的手に入りやすい価格となっています(クーポンなどは除いた価格)。その他にHPパソコンを安く買う方法を使えば、さらに安く買うことも可能です。
Elite Dragonflyはプロセッサというよりも本体の機能に価値がついているモデルなので、コストパフォーマンスの評価が難しい機種ですが、プロセッサだけで見ればコスパはあまり高くない一方、デザイン面から見れば同じ値段帯のパソコンとしては質感が高くコストパフォーマンスが高くなります。
コスト評価について
上記の記載は2021年3月21日時点の値段を基準に評価しています。現在の価格については、各通販サイトをご覧いただくとともに割引ページも合わせてご確認ください。
Elite Dragonflyのスペック
今回レビューしたElite Dragonflyのスペックは以下の通りです。内蔵プライバシースクリーンモデルを検証しています。
マシンスペック(技術仕様)
発売日(月) | 2019/9/18 | |
製品名 | Elite Dragonfly | |
型式 | - | |
サイズ | - | |
重量(実測) | 本体 | 1155 g |
電源アダプタ | 300 g | |
CPU | Core i5-5265U | |
GPU | 内蔵グラフィックス | |
メモリ(RAM) | 8GB | |
保存(ROM) | 1st | 512TB SSD |
2nd | - | |
ディスプレイ | サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080 | |
形式 | IPS液晶 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
生体認証 | 指紋 | 〇 |
Windows Hello | 〇 | |
フロントカメラ | 画素数 | 720p |
物理シャッター | 有り | |
リヤカメラ | 画素数 | - |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | 5.0 | |
LTEモジュール | 対応の可否 | 対応 |
SIMカードサイズ | nano SIM | |
光学ドライブ | 非対応 | |
バッテリー | サイズ | 4セル、56Whr |
公称値 | 15.1時間 |
※1 詳細仕様はこちら
スペックの解説
今回レビューしたものは中位グレードに当たるCore i5の8GBモデルです(最上位はCore i7 16GB)。中位モデルでもCinebench R20で1200程度の実力が出ており事務作業には十分な能力を持っています。またこのパソコンはそれ以外の部分で魅力があり、LTEに対応している点や内臓プライバシースクリーンが評価されるべきポイントです。
Elite Dragonflyのベンチマーク
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の測定値は1232pts、シングルコア397ptsという結果になりました。他機種のデータについてはCINEBENCHの結果一覧をご覧ください。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23(Test Duration 10分設定)の測定値は2638pts、シングルコア894ptsという結果になりました。
PASSMARK
PASSMARKの測定値は以下の通りです。他機種との比較をしたい人はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。SSDのため高速ですが、1500MB/sで最高レベルというわけではありません。
騒音テスト
ゲームベンチマーク時でもあまり音は大きくありませんでした。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未測定 | 未測定 |
高品質 | 未測定 | 未測定 |
標準 | 2220 | 普通 |
FF15
ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。軽量品質で1407と非常に低いスコアになっています。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 未測定 | 未測定 |
標準 | 未測定 | 未測定 |
軽量品質 | 802 | 動作困難 |
CPU-Z
CPU-Zでの検証結果です。
Elite Dragonflyの通信環境(WI-Fi)のテスト
Elite Dragonflyの通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを用いています(クリックで拡大します)。
最長距離では上りの速度が落ちているものの、それ以外では根元のルーター前と変わらない速度が出ており非常に安定した結果が得られています。
Elite DragonflyのUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDによる充電テストを行いました。18Wから90Wで検証したところ、充電が確認できました。実測は以下の写真の通りです。全てで充電を確認できていますが、20W、31Wではシステム側で充電容量不足との表示が出たため、社外品を購入する場合は61Wを購入した方が良いでしょう。結果はクリックにより拡大できます。
Elite Dragonflyの外観
Dragonflyの天板は濃いブルーになっています。10万円クラスのノートパソコンとしては非常にクオリティの高い仕上がりでHPらしさを感じます。
背面です。
パームレスト側にスピーカーがあります。
開いた様子です。鮮やかなディスプレイになっています。
テントモードにした様子です。
タブレットモードにした様子です。
上部ベゼルです。狭ベゼルになっており高級感があります。
下部ベゼルです。2in1可能なタブレットパソコンにしては下側ベゼルが小さくなっています。
キーボードです。変形がなく打ちやすい形状です。
2点間のキーを割返して測定した結果、キーピッチは17mm、キーストロークは薄型ノートパソコンにしては厚く1.5mmとなっています。
タッチパッドは110mmで13インチとしては広めです。
Elite DragonflyはタブレットPCとしても使えるためフロントにもスピーカーがあります。裏側と合わせて4スピーカー構成ですが、音質は普通レベルです。
右側インターフェイスです。HDMI、ヘッドフォンジャック、USB-Cが二本ついています。
左側インターフェイスです。USB-A、電源ボタン、ケンジントンロックが付いています。
背面には通気口があります。
質量を測定した様子です。1155gでした(内蔵プライバシースクリーンです)。
充電器と合わせて測定した様子です。充電器単体では300gとなっています。
Elite Dragonflyのメリット・魅力
10万円代としては最高クラスの外観
Elite Dragonflyは10万円台スタートでノートパソコンとしては一般的な価格帯ですが、他の同じ値段帯のノートパソコンと比較するととても優れたデザイン性となっています。ノートパソコンにスペックだけでなく外観の綺麗さも求める人向きと言えるでしょう。
持ち運びに最適化された設計
本体999gとなっているため、持ち運びに非常に優れています。筆者の個人的な感覚としてパソコンを持ち運ぶのであれば、理想は1.2kg以下。そういった意味で通常モデルは十分すぎるほど軽いですし、内臓プライバシースクリーン搭載モデルもその条件を満たします。
LTE対応と相性の良い作り
SIMフリー対応PCが増えてきていますが、軽さとプライバシースクリーンを両立しているものは少ない印象(特に内臓プライバシースクリーンが少ない)。そのため、LTE対応パソコンの中でも一歩先行く作りになっていると言えます。
ワンタッチでセキュリティアップできるスクリーン
内蔵プライバシースクリーンはワンタッチで周りから見えるようになります。特別な操作が必要ない点も魅力です。
Elite Dragonflyのデメリット・欠点
13.3インチでは更なる軽量モデルが存在する
Elite Dragonflyは持ち運びという点でバランスの取れた優れたモデルですが、軽さという観点だけで見れば他社にもさらに尖ったモデルがあります。あくまでもDragonflyの場合はバランスという観点が重要です。
内臓プライバシースクリーンモデルは重量が増える
Dragonflyには内臓プライバシースクリーンモデルがありますが、この場合重量が増える欠点があります。もし軽さを最優先したい場合は内臓プライバシースクリーンのオプションを選ばない方が無難です。
みんなの口コミ
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大筋はいいのだけれど3点残念なところがあるので
購入検討されている方は留意してください。
1.内蔵カメラの性能が低い
ZOOMなどのオンラインMTGでは使えないレベルです。具体的に言うと
露出補正。明るい場所で利用しても、顔が真っ暗になります。
もう一名同時に買って使っているので個体差ではなさそうです。
2.裏面の滑り止めの作りが甘い。
滑り止めのゴムがすぐに外れてきてもとに戻せません。
こちらも、もう一名の利用者が同じ状況。WEB上でも同様のレビューを見かけたので
個体差ではないようです。
3.側面USB3.0のポートが不安定。
マルチモニタで映像出力したい場合や、有線接続したい場合
HUBでUSBを増やしたい場合に別売りのアダプタをUSB3.0に差し込んで使うのですが
認識したりしなかったり。
持ち運び性とセキュリティを重視するならほぼ一択と言えるモデル。何といっても内蔵プライバシースクリーンの性能が高く横から見るとほとんど見えない。LTE、USB-PDにも対応できるためモバイラーには最適といっていいほどの付加機能を持つPCです。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- パソコンっぽくない色合いでデザインが素晴らしい
- 本体が薄くてスタイリッシュ
Elite Dragonflyがおすすめな人
外観デザインにこだわる人
HPのパソコン全体に言えることですが、見た目が優れたかっこいいモデルが多くなっています。
特にプレミアムモデルにのみ採用されるHPのロゴがより魅力を引き立てています。デザインを重視する場合、Dragonflyは魅力的な選択肢になります。
持ち出しが多い人
Elite Dragonflyは「軽さ・LTE・内臓プライバシースクリーン」が魅力。どれも共通するのは「モバイル性」に適しているということです。特に周りに見られたくない情報を扱う場合プライバシースクリーンはメリットが大きくなります。
Elite Dragonflyがおすすめではないタイプ
スペック重視の人
今回のレビュー品はElite Dragonflyは2019年のため当時では十分なスペックがありましたが、2020年に入り新しいプロセッサが発売されているため、スペック面では見劣りすることもあります。ベンチマーク結果などスペック面を重要視するなら、2020年発売モデルを購入する方が良いでしょう。若干重くはなりますが、ENVY 13 x360 ay-0000などがおすすめです。以下の記事で詳しくレビューしています。
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Elite Dragonflyのカスタマイズ・モデルの選び方
Elite Fragonflyを選ぶ際に注意して欲しいのは「内臓プライバシースクリーン」の搭載・非搭載機種があるということ。また搭載機種は重さが1.16kgと重くなります。今回レビューしたのはCore i5モデルで、ベンチマーク結果から見れば事務作業用として十分です。余裕があるスペックが欲しい場合はCore i7モデルを選ぶと良いでしょう。
Elite Dragonflyの実機レビューまとめ
軽量薄型のノートPC
結論
Elite Dragonflyは単純に軽さを強調するデバイスではなく、それ以上に付属のオプションに魅力がある機種です。パソコンを多く持ち歩くモバイラーにとっては、ネット接続性も高く満足度の高い一台になるでしょう。
ただし、逆にスペックを重視する場合は2019年発売モデルということもあり弱い部分があります。その場合はENVY X360 13 ay-0000などを選ぶと良いでしょう。
Elite Dragonflyを安く買う方法
Elite Dragonflyを含め、HPのパソコンは購入する経路がいくつかあるため安く買うための方法については以下の記事を必ずご参考ください。
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