後継モデルについて
本機種の新しいモデルも評価を行っています。後継機種の実機レビューも合わせてご覧ください。
VAIO SX14のレビュー概要
1kg切りの14インチPC
VAIO SX14は14インチパソコンでありながら、質量1kgを切ることをコンセプトとしたノートパソコンです。
ノートパソコンは軽いほど使い勝手は良くなりますが、性能的にマイナスになるものも多くなる印象。
ところがSX14はそういったこともなく、軽いのに高性能なため、「今までの感覚で使えて、より気軽に持ち出せる」パソコンに仕上がっています。
簡易スペック表
CPU | Celeron 4205U Core i3-8145U Core i5-8265U Core i7-8565U |
RAM | 4~16GB |
ROM | 128GB~1TB SSD (上位機種はNVMe) |
画面 | 14.0インチ |
GPU | CPU内臓UHDグラフィクス |
VAIO SX14実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。購入検討している人で安く買いたい人はキャンペーンを必ずお読みください。
実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。
※VAIO SX14は当サイト「SIMPC(シンプシー)にて」実際に購入した上でレビューを行っています。
VAIO SX14の特徴
VAIOはPanasonicと並ぶ純国産パソコンメーカー
VAIO SX14は、まさにVAIOらしい「スタイリッシュなデザイン」を特徴としたパソコンです。
今までパソコンを使っていて何も言われたことはありませんが、このSX14を外で使っていると「いい色のパソコンだね」と声をかけて頂くことが数多くありました。スタイリッシュさはまさにVAIOの特徴だと感じます。
サイズ感は13.3インチから進化
VAIO SX14はもともと前モデルではVAIO S13というモデル名で13.3インチモデルでした。ライバルのThinkPad X1 Carbonと合わせるためか、モデルチェンジの際にディスプレイが大型化し14インチモデルとなりました。4Kモデルも選べるようになっています。
14インチの純国産LTEパソコンは数少ない
日本のLTEパソコンは、PanasonicとVAIOだけですが中でも14インチの大画面モデルになると、VAIO SX14とパナソニックの「Let's Note LV」になります。ただ、VAIO S14の方が狭額縁モデルになっているため、コンパクトさでは優れます。
また後ほど書きますが、VAIO SX14は1kgを切るのに対して、LVは1.27kgとかなり重量に差があり、同じ14インチで見るとSX14がいかに軽いかがわかります。
VAIO SX14の価格とコストパフォーマンス
VAIO SX14ははっきり言ってかなり高く20万円を超えてきます。ブランド力や製品の信頼性を重視する人向けとなっています。
VAIO SX14のスペック
今回レビューしたVAIO SX14のスペックは以下の通りです。
マシンスペック
発売年度 | 2019年1月 |
サイズ | 364mm×250mm×20.5mm |
CPU | Core i5-8265U |
GPU | インテルUHDグラフィックス |
メモリ | 8GB |
ディスプレイサイズ | 14.0インチ |
ディスプレイ | 3840×2160 (4K) |
記録方式 | 256GB (NVMe) |
生体認証 | 指紋認証 |
フロントカメラ | 92万画素 |
リヤカメラ | なし |
SIMカードサイズ | microSIM |
LTEモジュール | 公式記載なし |
重量 | 1.018kg |
光学ドライブ | なし |
※レビュー製品以外の仕様書はこちら
対応バンドについて
4G | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/21/25/26/28/29/30/38/39/40/41/66 |
3G | 1/2/4/5/6/8/19 |
2G | - |
スペックの解説
今回購入したVAIO SX14はCore i5-8265Uモデルを購入しています。4つのラインナップがありますが、ミドルハイにあたるものです。メモリは8GBです。また、今回は4Kディスプレイモデルをを購入しています。
さらに上位モデルではCore i7-8565Uの16GBモデルを購入可能ですが、ここまでスペックを上げると30万円を超えてしまいます。
VAIO SX14のベンチマーク(CINEBENCH、動画編集など)
ベンチマーク結果は以下の通りです。
CINEBENCH R20
CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1199pts、シングル377ptsとなりました。他機種との比較はCINEBENCH R20のデータ一覧をご覧ください。
PASSMARK
PASSMARKのデータは以下の通りです。他機種との比較はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。
Crystal Disk Mark
Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。3161MB/sとなっており、最高速レベルとなっています。
騒音テスト
ファン音はかなり大きめです。
ベンチマーク時の熱について
PASSMARKベンチマーク測定時の温度は95℃で張り付いていました。温度がかなり高くなるので要注意です。
動画編集ベンチマーク
Davinch Resolve16による10分間のHD動画の書き出しを行った結果、22分56秒となりました。操作感はカクカクで使うのにはストレスが溜まるレベルです。
ゲームベンチマーク
FF14
ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てHD品質でテストを行っています。他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
最高品質 | 未測定 | 未測定 |
高品質 | 1361 | 設定変更を推奨 |
標準 | 1902 | 設定変更を推奨 |
FF15
重く測定ができませんでした。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。
モード | スコア | 評価 |
高品質 | 未測定 | 未測定 |
標準 | 未測定 | 未測定 |
軽量品質 | 未測定 | 未測定 |
VAIO SX14の通信環境(WI-Fi)のテスト
VAIO SX14の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを5GHz帯で用いています(クリックで拡大します)。
一戸建て全ての部屋において、アップロード、ダウンロード、PINGともにとても快適な速度が出ています。
VAIO SX14のUSB-C(PD)による充電テスト
USB-PDによる充電テストを行いました。18W、30W、61W全てで充電ができています。実測は以下の写真の通りです。クリックにより拡大できます。
VAIO SX14の外観
今回購入したSX14はブラウンカラーです。実際にはラメが入っているので、ブラウンというよりもカッパーというイメージの方が正しく感じます。
背面はブラックです。スピーカー穴が下に空いているのみで、排熱はありません。
開いた様子です。VAIO SX14では上部にカメラがありますが、物理シャッターは備えていません。
続いて右側です。D-subピン、LANケーブル、フルサイズHDMIケーブル、USB-C、USB-Aを備えています。メリットでも詳しく書きますが、このUSB-Cは充電対応です。
左側はこちらです。排熱とUSBコネクタを2か所備えています。
開いた様子がこちらです。狭額縁モデルをアピールしていることもあり、左右のベゼル幅はかなり狭いです。ただし、上部は少し大きめです。右サイドのベゼルは4mmです。
下部のベゼル幅が小さく好印象です。
キーボードはこちら。それぞれが独立したような形になっています。質感はゴムに近いです。
キーピッチの幅を2点間のキーボードで比較すると17mmでした。またキーストロークは0.6mmと非常に浅かったです。
右上に電源ボタンを備えています。少し突起が飛びだすような形になっています。
右下には指紋認証があります。生体認証は普段から使っていますが高精度で使いやすいです。
センター下にはタッチパッドがあります。幅は90mmと他の14インチパソコンと比較すると小さめです。
LTEスロットは下部にあります。VAIO S11ではむき出しスロットでしたが、今回から完全収納型になっています。SIMピンが要らないので取り出しは簡単です。こちらがスロットを開けた様子です。
本体重量は1025gでした。
参考までにGaN対応の充電器を用いた場合の持ち運びセットで1160gでした。
VAIO SX14のメリット・魅力
14インチながら1kgを切る軽量さ
このVAIO SX14の最もユニークなポイントは、14インチながら1kgを切る軽さ(999g~)。本体をカーボンで構成することによって、軽さと強度を両立するような構成になっています。14インチのLTEパソコンでは、1kgを切ることはなかったので開発者の方に尊敬の念を禁じ得ないです。
4K搭載の14インチディスプレイ
同じ14インチのThinkPad X1 Carbonを使っていて思うのですが、「4Kの方が良かったな」と思うことが多いです。4Kにするとディスプレイが綺麗になるだけでなく、作業領域を広げることができます。
ZenScreen MB16AMTのようなモバイルディスプレイを使う方法もありますが、荷物をできるだけ増やさず作業領域を広げたい人は4Kを選択すると楽になります。
豊富な外部端子
SX14というよりも、VAIO系のLTEパソコン全てに言えることですが、とにかく外部端子出力が豊富な構成になっています。
端子一覧を並べてみると以下の通り。
VAIO S14の端子類
- VGA端子
- HDMI端子(フルサイズ)
- USB-A(×3)
- USB-C
- メモリーカードスロット
- LAN端子
- セキュリティーロック
特に"VGA端子"と"LAN端子"は海外製のLTEパソコンには搭載していないケースがほとんどです。ビジネスシーンにおいては、プロジェクターがVGAであることはまだまだ多いし、社内に無線LANはなく、有線LANで接続する事業所もたくさんあります(セキュリティのため)。
そのため、この2つを搭載していることは海外製のノートパソコンに負けない大きな利点と言えるでしょう。
USB-Cでの充電に対応
VAIO SX14のメインの充電ケーブルとは別にUSB-Cを通じて充電が可能です。出張時に充電器をスマホと共有できれば、荷物を一つ減らすことができるので、嬉しいポイント。私はMacBookProの充電器を用いて使っていますが、5%以下から100%まで1時間半あれば満充電可能です。
モバイルバッテリーからの充電にも対応
USB-Cによる充電(USB-PD)はモバイルバッテリーでも充電できるように5Vアシスト充電に対応しています。
VAIO SIMはメリットが大きい
SX14を購入すると、VAIOのオリジナルSIMの「VAIO SIM」が付属します(1年間、32GB付属)。LTEで高速通信が使え、必要に応じて200kbpsに変更することも可能になっています(低速はデータカウントなし)。本来の値段は15,336円ですが、これが無料になります。ただし、在庫限りなので注意してください。
VAIO SX14のデメリット・欠点
タッチパネル非対応
SX14は大きな画面を搭載していますが、残念ながらタッチパネルは非搭載のモデルです。タッチパネルに対応したモデルといえば、A12を選択する必要があります。こちらなら、Wacomの技術を搭載したスタイラスペンを使うことができます(実際に使ったことがありますが、かなり滑らかです)
キーボードの打ちやすさは好みが分かれる
VAIOのキーボード全般に言えることですが、静穏性を重視したキーボードのため、打ち込み深さがあまりありません。そのため「打ち込み感」がなく、個人的にあまり好きではありません。
Windows Hello(顔認証)は非対応
Windows Helloを使ったことがある人なら、その便利さがわかると思いますが、一瞬でロック解除できるため、本当に便利。サブ機にしているSurface GoもタブレットでWIndows Helloを搭載しており、解除が楽で助かっています。
Windows Helloは搭載にはプラスで費用がかかりますが、指紋認証はオプション費用無しで搭載することができます。
Thunderbolt非搭載
VAIO SX14はThunderbolt(サンダーボルト)非搭載です。USB-Cにはタイプがいくつか分かれています。
規格 | 転送速度 |
USB2.0 | 480Mbps |
USB3.0 | 5Gbps |
USB3.1 Gen2 | 10Gbps |
Thunderbolt3 | 40Gbps |
中でも40Gbpsで高速通信できるThunderboltは、他のUSBカテゴリと違い、ハブとして繋げる実力があります。特に、ノートパソコンをさらにパフォーマンスアップさせるために外付けグラフィックボードに繋ぐ場合は有効性を発揮します。
VAIO SX14自体は高性能ですが、本体をベースにしてさらに拡張性を上げる場合にはThunderbolt3非搭載は大きく足を引っ張る可能性があります。
4Kディスプレイを接続すると遅延
今回レビューしたスペックに限るかもしれませんが、本体4Kでさらに4Kの別ディスプレイに接続して2画面運用すると遅延が起こりました。Thunderboltを搭載していないため外付けもやりにくいですし、拡張性という点では劣ると感じました。
みんなの口コミ
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SX14のブラウンカラーについて。
実物を見ることが限られているので、ブラウンについては注意が必要だと思います。
カッパーと言えるのはVAIOの文字の色だけです。
VAIOのブラウンは「チョコレート色」、茶色というより「こげ茶色」です。
JISカラーコード
177 Cocoa Brown bgcolor: #704b38
176 Chocolate bgcolor: #503830
このサイトでは実物に近い色で表示されています。
Sony Vaioの公式ホームも含めて他のサイトの多くが実際よりも明るい色、濃いブロンドでディスプレイされています。
濃い目の175 Burnt Sienna bgcolor: #a2553c
このサイト「右下には指紋認証があります。」あたりのキーボードの色は明らかに違います。
光の受け方で変化しますが、このような薄い色に見えることは稀です。
79 Raw Sienna bgcolor: #b1632a
183 Tan bgcolor: #9e6c3f
実際に1年以上使ってみて、いいところも悪いところもあると感じました。USB-Cで充電できるところ、本体の軽さは間違いなくメリットです。持ち運びの手間が減るため気軽にカバンの中に入れて、連れていくことができます。
失敗したなと思ったのは、4Kを選んだこと。家で使う分には良いのですが、外だとガンガンバッテリーが減ります。価格も高くなりますし、それなら4Kを選ぶ必要性はなかったなと感じました。
とはいえ、やはり機動性の高さは14インチとしては随一なので大事なお供になっています。
女性目線の口コミ
普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- 軽くて持ち運びしやすそう
- 本体のブラウンカラーが素敵
VAIO SX14がおすすめな人
モバイル性を重視する人
VAIO SX14のメリットは何といってもはやりモバイル性です。14インチでありながら、1kgを切るのは本当に素晴らしい。ライバル機種のThinkPad X1 Carbonも軽いですが、それを使っていても軽さに驚きを感じるモデルです。
デザインにこだわりたい人に
VAIO SX14はデザインがとても優れています。さすがVAIO、と声に出てしまうほど。デザイン重視なら、LTEパソコンの中ではVAIO一択と言ってもいいほど魅力があります。
ビジネスユースに
VAIO SX14はコネクタの種類が多く、どんなビジネスシーン使える対応力があります。特に「D-subピン、フルサイズHDMI、フルサイズSDカードが使えることで機動力を上げています。
VAIO SX14がおすすめではないタイプ
コスパを重視する人
VAIO SX14ははっきり言ってとても高いです。ライバル機種のThinkPad X1 Carbonなら20万円出せば最高位機種が買えますが、VAIO SX14の場合は30万円を超えてきます。コスパを重視するなら他メーカーを選びましょう。
家での拡張性を限界まで引き出したい人
USB-CはThunderboltには対応していません。Thunderboltが使えれば、外付けGPUなどの選択肢が広がります。しかし、SX14では非対応です。家での拡張性を引き出したいなら、他社を選ぶべきです。
VAIO SX14のカスタマイズ・モデルの選び方
VAIO SX14は割引はほとんどないため、定価で買うことが基本になります。Core i7モデルではかなり割高になるので、予算の問題がある場合は他の14インチパソコンと比較してみて下さい。
VAIO SX14の実機レビューまとめ
モバイルと高性能で選ぶ一台
結論
VAIO SX14は1kgを切り、デザイン的にも非常に優れたノートPCです。
CPUはCeleronからCore i7まで選べるので、カスタマイズによって色々なニーズに対応できます。
値段はそれなりに高いですが、逆にお金を出せるなら、迷わず買っていいノートパソコンです。
VAIO SX14のキャンペーン・安く買うために
VAIO SX14を安く買うためには、まずVAIOオンラインショップを見ておきましょう。ゲリラ的に割引やキャンペーンを実施しています。
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