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IdeaPad Slim350(14)の実機レビュー

IdeaPad Slim350(14)のレビュー概要

実用性のある激安PC

IdeaPad Slim 350(14)は2020年に登場したノートパソコンの中でも特にコストパフォーマンスに優れたモデルです。

非常に安いため、心配になる人も多いかもしれませんが、中身はCPU(正確にはAPU)の進化が大きく、処理速度の観点での実用性が高いノートパソコンになっており、ハードには使わないけど、一台家にパソコンが取り合えず欲しいという人にはぴったりのモデルです。

ただし、筐体・ディスプレイのコストダウンが見られる箇所があるためそこを納得した上で購入した方が良いでしょう。詳しくはデメリットの項目で解説しています。

簡易スペック表

CPU AMD A4-3020e
Ryzen3 4300U
Ryzen5 4500U
Ryzen7 4700U
RAM 4~8GB
ROM 512GB SSD
画面 14.0インチ
GPU 内蔵グラフィックス
USB-PD 非対応
LTE 非対応
重量(実測) 1.45 kg
CINEBENCH R20 1551 pts

※詳細スペックはこちら

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IdeaPad Slim350(14)実機レビュー目次

実際に使った感想(主観)はメリットからご覧いただけるとわかりやすくなっています。

※本記事は本サイト「SIMPC(シンプシー)」で購入したものを用いて検証しています。

 

IdeaPad Slim350(14)の特徴

ここではIdeaPad Slim350(14)の一般的な特徴に触れています。筆者が使用した感想については、メリットデメリットからご覧ください。

 

超低価格なPCだが実用性あり

IdeaPad Slim350(14)は超低価格なノートパソコンです。今まで5万円以下のノートパソコンはCPUの部分で能力に不足を感じることがありましたが、Ryzenの第三世代(4000シリーズ)が登場したことでその懸念はほぼなくなりました。

 

後ほどベンチマークでも示していますが、モバイルでよく使われる第10世代 Core i7-10510Uにも劣らない性能を持ったノートパソコンとなっています。

 

コストダウンの跡がある

低価格PCだけあって、コストダウンの痕跡が見られます。外観で掲載していますが、値段を抑えるためかプラスチック感が強い筐体となっています。ただ、このあたりについては好みの問題もあるので、直接外観をご覧ください。

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IdeaPad Slim350(14)の価格とコストパフォーマンス

性能から考えるとありえないほどの安さのノートパソコンです。やはりRyzenが第三世代になったことが大きく影響しています。事務用途だけでなく、動画書き出しベンチマークでもそれなりの速度が出ているので、ライトな編集程度ならこなせます。

これらを勘案すると、10%税込5万円台でRyzen3 4300Uが買えてしまうのは安すぎると言っても過言ではありません。また一見して低価格に見えないところもポイントです。

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IdeaPad Slim350(14)のスペック

今回レビューしたIdeaPad Slim350(14)のスペックは以下の通りです。

マシンスペック(技術仕様)

発売日(月) 2020年6月
製品名 IdeaPad Slim350(14)
型式 81W3004BJP
サイズ 327.1×241×19.9
重量(実測) 本体  1445 g
電源アダプタ  215 g
CPU Ryzen3 4300U
GPU 内蔵グラフィックス
メモリ(RAM) 4GB
保存(ROM) 1st 128 GB SSD
2nd -
ディスプレイ サイズ 14.0インチ
解像度 1920×1440
形式 TN液晶
光沢 ノングレア(非光沢)
リフレッシュレート 60Hz
生体認証 指紋 ×
Windows Hello ×
フロントカメラ 画素数 30万画素
物理シャッター 搭載
リヤカメラ 画素数 -
Wi-Fi a/b/g/n/ac
bluetooth 5.0
LTEモジュール 対応の可否 -
SIMカードサイズ -
光学ドライブ -
バッテリー公称値 サイズ 2セル
JEITAによる基準 最大9.0時間
ACアダプタ容量 65W

※詳細仕様はこちら

 

スペックの解説

スペック面だけ見ると他機種と比べて劣って見えますが、もっとも大事なCPU性能が十分にあるため、処理性能という意味ではあまり気にする必要はありません。

それよりも気を付けておくべきはTN液晶であることと、バッテリー公称値が短いことです。これらについてはデメリットで詳しく解説しているため、ご覧ください。

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IdeaPad Slim350(14)のベンチマーク(CINEBENCH、動画編集など)

ベンチマーク結果は以下の通りです。

 

CINEBENCH R20

CINEBENCH R20の計測値は通常時でマルチ1551pts、シングル416ptsとなりました。Core i7 10510Uを凌ぐ性能を持ちます。他機種との比較はCINEBENCH R20のデータ一覧をご覧ください。

 

PASSMARK

PASSMARKのデータは以下の通りです。他機種との比較はPASSMARKのデータ一覧をご覧ください。

 

Crystal Disk Mark

Crystal Disk Markの測定結果は以下の通りです。1555MB/sとなっています。SSD搭載機としては標準ですが、ストレスなく十分快適に使うことができます。

 

騒音テスト

比較的静かで45~50デジベル程度でした。ファンの音はほとんど気になりません。

 

ベンチマーク時の熱について

CINEBENCH R20ベンチマーク測定時の温度はマルチ計測時で約78℃まで上昇しました。シングル計測時は55~60℃を推移しています。

 

動画編集ベンチマーク

今回検証したRyzen3シリーズでは完全にサクサクというわけではありませんが、動画編集は可能です。Davinch Resolve16を用いて、フルHD動画の書き出しを行ったところ、9分41秒でした。

 

ゲームベンチマーク

FF14

ファイナルファンタジー14 漆黒のヴィランズのベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。

他機種の結果はFF14のベンチマーク結果一覧をご覧ください。

モード スコア 評価
最高品質 1100 設定変更を推奨
高品質 1456 設定変更を推奨
標準 1764 設定変更を推奨

 

FF15

ファイナルファンタジー15のベンチマーク結果は以下の通りです。全てフルHD品質でテストを行っています。他機種の結果は、FF15のベンチマーク結果一覧をご覧ください。

モード スコア 評価
高品質 未測定 未測定
標準 未測定 未測定
軽量品質 933 動作困難

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IdeaPad Slim350(14)の通信環境(WI-Fi)のテスト

IdeaPad Slim350(14)の通信環境テストを行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを5GHz帯で用いています(クリックで拡大します)。

1F

2F

 

一戸建て全ての部屋において、アップロード、ダウンロード、PINGともに非常に快適な速度が出ています。低価格PCとしては十分以上の性能と言えるでしょう。

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MateBook 13 2020のUSB-C(PD)による充電テスト

USB-PDは非対応です。

 

IdeaPad Slim350(14)の外観

IdeaPad Slim350の天板です。ヘアライン加工されており、プラスチック感のない素材になっています。

 

背面はかなりプラスチック感が感じられます。

 

底面にスピーカーがあります。

 

開いた様子です。下部ベゼルは大きいですが、左右ベゼルが狭く、意外と安っぽさは感じません。

 

開き角は180°となっています。

 

横側ベゼル幅は約8mmでした。

 

上部ベゼルにはフロントカメラを搭載しています。

 

キーボードです。いくつか変則な部分はありますが、打ちやすいキーボードです。

 

2点間のキーピッチをミツトヨのデジタルノギスで計測すると35.30mmでした。またキーストロークは0.9mmでした。

 

タッチパッドの幅は105mmで、一般的なサイズです。

 

写真ではわかりづらいですが、パームレストも天板同様にヘアライン加工がされています。この加工により安っぽさは感じません。

 

右側にはSDカード、ヘッドフォンジャックがあります。

 

左側には電源アダプタ、HDMI、USB-A×3あります。USB-Cはありません。

 

SDスロットは1/3程度入るタイプです。

 

本体重量は1445gでした。

 

充電器を合わせた重量は1660gです。充電器単独では215gになります。

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IdeaPad Slim350(14)のメリット・魅力

とにかく価格が安い

IdeaPad Slim 350は価格がとにかく安いことがメリットです。最も安いA4はさすがにおすすめできませんが、Ryzen3 4300Uで事務用途としては十分な性能を持っています。動画編集は書き出せるものの少し厳しいですが、そういった人にとっては、高価格なPCを選ぶと思うので、ターゲット層からは外れるのでデメリットではないと捉えました。

 

性能は実用レベル

Ryzenは第3世代になったことで実用性がグッと増しています。Ryzen3の第二世代では使えるものの、余裕がないくらいのベンチマークスコアでしたがRyzen3で十分使えるレベルどころか、第10世代のモバイル用Core i7を凌ぐ性能を持っています。

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IdeaPad Slim350(14)のデメリット・欠点

TN液晶である

おそらく一番の欠点はTN液晶であることです。これによりコストダウンが図られているといっても過言ではありません。TN液晶は視野角が狭い、色が少し変に見えるなどのデメリットを抱えているので、色味を気にする仕事をしているなら、IPS液晶搭載のワンランク上のPCを選ぶことをおすすめします。

以下に比較してみました。こちらが正面から見た様子です。

 

左側から見た様子です。TN液晶の割に横向きの視野角はまだ広いと感じました。色変化も少なめです。

 

倒して角度を変えた状態です。青色が濃くなっています。上下方向の変化には弱いことがわかります。

 

バッテリーの持ち時間が短い

Slim 350(14)のバッテリー容量は2セルとなっています。14インチでは公称値で珍しく10時間を切っています(ほとんどの14インチは10~20時間、長いもので20時間越えもある)

 

内蔵カメラが弱い

インカメラの画素数が他と比べて低く30pとなっています。1万円ほど価格があがるIdeaPad Flex 550では720pとなっており、Lenovoではこのクラスが主流です。内蔵カメラは外部カメラに接続したりすることで回避できる部分ではあるものの、単体での性能は低いのでテレワーク狙いで購入するなら、上位を選んだ方が無難と言えます。

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みんなの口コミ

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IdeaPad Slim 350(14)
Average rating:  
 1 reviews
 by SIMPC

IdeaPad Slim 350はRyzen3 4300Uで5万円以下で買えて、しかも性能が良いのでエントリークラスとして使いやすい一台。ディスプレイがTNであることやインターフェイスが少ない事は欠点としてあるものの、それを上回る性能コストパフォーマンスを持つ一台で十分買う価値があります。

 

女性目線の口コミ

普段、Let's NoteのSZシリーズを使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。

女性目線のコメント

  • プラスチックの安っぽさは感じない
  • 普通のパソコンで打ちやすい

 

IdeaPad Slim350(14)がおすすめな人

とにかく安くて実用性のあるPCが欲しい人

IdeaPad Slim 350(14)はとにかく安いだけでなく、ちゃんと実用性のあるパソコンが欲しい人向けです。安いPCが筐体や画面だけに来ていて、本体性能がしっかりとしているので処理速度という意味で実用性は非常に高いです。

とにかく安いPCが欲しいと悩んでいる人は中古を探すよりもこのIdeaPad Slim 350(14)を選ぶ方が、実用面でも長く使える面でも良いでしょう。

 

IdeaPad Slim350(14)がおすすめではないタイプ

持ち運びが多い人

持ち運びが多い人にはあまりおすすめはできません。理由は微妙な重さとバッテリーです。14インチノートパソコンは軽量モデルが5~10万円クラスでたくさん出ています。特にX4-i5X4-Bなどはその最たる例です。もう少しお金を出すだけでぐっと軽量になるため、持ち運びが多いなら価格を犠牲にしない方が良いでしょう。

また、バッテリーの容量が少ない点も気になります。CPUの消費電力は外部GPUを利用していないため、抑えられてはいるでしょうがJEITA公称値で10時間を切っているものは、14インチではほとんどありません。そのため持ち運びが多い人にっては、購入してからストレスに感じる可能性が高いと言えます。

 

テレワークの人

テレワークでカメラを使うことを考えているなら単体での利用はおすすめできません。理由はデメリットでも書いたカメラの問題です。画素数が上位に比べて極端に低くなっているので、他のPCを選ぶか外部接続できる環境を作ると良いでしょう。

 

IdeaPad Slim350(14)のカスタマイズ・モデルの選び方

このPCを選ぶ人はとにかく安いPCを求めている人だと思います。そういう人にぴったりなのはRyzen3 4300Uモデルです。これ以上のモデルを選んでも良いのですが、もしRyzen5以上を選ぶつもりなら、IdeaPad Flex 550も検討した方が良いでしょう。

若干値段は上がりますが、コストダウンによる影響が小さい機種となっており、しかもかなり割安で購入できる機種になります。なによりもこちらの機種なら、IPS液晶になるため色味・視野角が大幅に良くなります。

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IdeaPad Slim350(14)の実機レビューまとめ

安さで選んでも十分な性能

結論

筐体やディスプレイ性能に手を入れてコストダウンしたノートパソコンですが、CPUの処理性能が高いため、実用性が高い一台になっています。

動画編集や写真編集をするなど、パソコンでプラスαを求める人以外で、事務処理やワード、エクセルの入力などしかしないという人にとってはジャストな一台と言えるでしょう。

公式サイトで見てみる

 

IdeaPad Slim350(14)を安く買う方法

IdeaPad Slim350(14)に限りませんが、Lenovoのノートパソコンは買い方によって値段に差があります。以下で最も安く買える方法についてまとめているのでご参考ください。

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