Huawei P40 lite Eレビューの概要(ポイント)
カメラが強化されたPシリーズ
HUAWEI P40 lite E(以下、P40 lite E)は2020年6月に発表されたHUAWEIのスマートフォンの中でも、もっともリーズナブルな価格帯に位置するモデルです。
値段は安くても中身はミドルレンジ以上の性能を持っており、快適な使い心地な上、カメラはクラスを超えた写真を提供してくれます。
GMS非対応なのでアプリを多用する人にとっては厳しいですが、アプリをあまり使わなかったり、サブで持つなら十分楽しめるスマホと言えるでしょう。
簡易スペック表
発売日 | 2020/06/19 |
SoC | Kirin710F |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB |
画面 | 6.39インチ |
重量 | 176 g |
5G(Sub-6) | 非対応 |
5G(ミリ派) | 非対応 |
P40 lite E 実機レビュー目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。著者の主観的な情報が知りたい方はメリット・デメリットからお読みください。
※本レビューは検証機をHUAWEI JAPAN様よりお借りして検証しています。なお、文章についての制約は受けておりません。
P40 lite Eの特徴
この項目ではP40 lite Eのメーカーの特徴を中心に記載しています。著者が感じた主観的な内容はメリット・デメリットの項目をご覧ください。
着実に進化を遂げた一台
P40 lite Eは末尾の名称こそ異なるものの、P30 liteの後継機種にあたるモデルになります。実質的に値段はさらに落としつつ、性能を向上させています。
最も大きい変化がカメラ。4800万画素で撮影できるようになってます。
前モデルよりも若干大型化
P40 lite Eは前モデルと比較して6.15インチから、6.39インチに大型化しています。その分重量が増えたりといったこともありますが、思った以上に影響は感じません。そもそも170g台なので6インチ越えのスマホとしては軽量な部類に入ります。
スペック面よりも外観進化が大きい
P40 lite Eでは、インカメラがハイエンド機種で良く採用されるピンホールカメラに変更になっています。これにより高級感、画面占有率が増すだけでなく、視認性も向上しています。
P40 lite Eの価格とコストパフォーマンス評価
P40 lite Eの定価は24,800円(税抜)です。ミドルレンジ級のCPUを積んでいますが、価格的にはローエンドクラスで、非常にお買い得です。
またカメラ性能は他のミドルレンジでは珍しい4800万画素ものスペックがあり、対性能比で見た時のコストパフォーマンスはさらに高まっていると言えるでしょう。
価格情報について
現在の価格については、各通販サイトをご覧ください。
P40 lite Eのマシンスペック
マシンスペック
P40 lite Eのマシンスペックは以下の通りです。必要に応じて、P30 liteのスペックも合わせて参考ください。
発売日 | 2020/06/19 | |
寸法 | 76.13×159.81×8.13mm | |
重さ | 176g | |
ディスプレイ | サイズ | 6.39インチ |
形式 | TFT液晶 | |
画素数 | 1560×720 | |
バッテリー | 電池容量 | 4000mAh |
ワイヤレス充電 | × | |
リバースチャージ | × | |
急速充電 | 対応 | |
プロセッサ(Soc) | Kirin 710F | |
GPU | 公式記載なし | |
ストレージ(ROM) | 64GB | |
メモリ(RAM) | 4GB | |
外部メモリ | - | |
通信 | 下り最大 | 公式記載なし |
上り最大 | 公式記載なし | |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac | |
bluetooth | バージョン | 5.0 |
最大接続台数 | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋認証 | 〇 |
顔認証 | 〇 | |
光彩認証 | × | |
おサイフケータイ | × | |
緊急避難速報 | × | |
防水(お風呂) | × | |
防塵 | × | |
ワンセグ/フルセグ | × | |
赤外線通信 | × | |
コネクタ | micro USB | |
OS | EMUI 10.1 (Android 10.1) |
|
SIMサイズ | nano SIM×2 | |
DSDV | 〇 |
※スペック詳細はこちら
対応バンドについて
4G | 1/2/3/5/6/7/8/18/19/20/3840/41 |
3G | 850MHz / 900MHz / 1700MHz / 1900MHz/2100MHz |
スペックの解説
前モデルと比べ、Kirin710がKrin710Fに変更されています。さらに電池容量とディスプレイサイズが大型化。
ただしダウングレードされた部分もあり、ディスプレイが2312×1080から1560×720ピクセル、USB-Cからmicro-USBに変更されています。ただし、ディスプレイについては、後のメリットでも書いているように、バッテリーが伸びる可能性があるため、本質的なダウングレードではないと考えています。
P40 lite Eのベンチマークテスト
Antutu
Antutuの測定結果は以下の通りです。なおP30 liteでは、160377点とほとんど差はありません。
P40 lite Eのカメラスペック
カメラスペック
カメラスペックは以下の通りです。ズームに最大倍率は5倍です。
有効画素 | F値 | 手振れ補正 | ||
光学 | 電子式 | |||
メインカメラ | 4800万 | - | - | - |
セカンドカメラ | 800万 | - | - | - |
サードカメラ | 200万 | - | - | - |
インカメラ | 800万 | - | - | - |
※「-」は公式サイトで情報がなかったため記載しておりません。
動画撮影能力
アウトカメラは以下の通りです。4Kは30fpsです。
4K 撮影 | 不可 |
1080P 撮影 | 30fps |
720P 撮影 | 30 fps |
P40 lite Eで撮影した作例
標準レンズと光学ズームした時の比較です。ズームでも荒れは少なく実用性は高いと感じました。
フォーカスによるホワイトバランスの変化を検証しました。背景の色がかなり変わっていることがわかります。
接写能力を検証しました。文字にピントが合うことを前提に撮影しています。専用のマクロカメラを持っているわけではありませんが、比較的寄ることができます。
明るい花と暗い花の撮影を行いました。明るい花は比較的そのまま色が出ているイメージですが、濃い色の花は色が薄い印象です。SONY α6300で撮影した取って出しの画像がこちらなので、参考に比較してみて下さい。
オートフォーカスを比較しました。それぞれでピントを変えています。
P40 lite Eの外観
P40 lite Eの背面です。グリーンとブルーのグラデーションになっています。背面上部には指紋認証を搭載。ちょうど人差し指があたるちょうどいい位置になっています。
カメラは3眼で4800万画素の標準カメラ、800万画素の超広角カメラ、200万画素の被写体深度カメラとなっています。
表面です。1560×720ピクセルのため、ハイエンドに比べると劣りますが正直違いはわかりません。
インカメラはピンホールになっています。
横ベゼル幅は3.5 mmです。
本体下部にはヘッドフォンジャックとmicro USBを備えています。
右側には音量ボタンと電源ボタンを備えています。
左側にはnano SIMスロットがあります。microSDカードスロットも兼ねます。
SIMスロットを出した様子です。トリプルスロットになっています。
実際に手に持った様子です。
P40 lite Eのメリット・長所
カメラ性能の違いが大きい
前モデルのP30 liteからP40 liteで性能アップ、カメラ機能アップと順当な進化を遂げています。特にカメラ面での機能アップが大きく、4800万画素が使えるようになっています。
2019年までの格安スマホはスペックはそれなりにあるがカメラは弱い状態、という印象でしたがP40 lite Eではそれを打ち破るようなカメラスペックに進化しています。
値段帯の割に動作が優れている
2万円台で買えるスマホとして、驚くほど動作が優れており、どの操作もサクサクと使うことができます。ブラウジング、電話、LINEで困ることはないでしょう。
意外と普通に使える
GMS非搭載でGoogleサービスは使えませんが、意外と普通に使えてしまいます。例えばナビアプリ一つとっても、NAVITIMEから提供されています。
どうしてもGoogleで使いたければ、ブラウザから普通に使うことができます。
ゲームをするならラインナップに物足りなさはあるかもしれませんが、P40 lite Eの値段帯的に日常ユースとなると考えれば、普通に使えるのではないかと考えています。
ピンホールカメラになり視認性アップ
P30 liteではインカメラは水滴ノッチ型でしたが、ピンホールカメラへ変更になりました。好みの問題はありますが、個人的にはピンホールの方が邪魔にならない印象。
画素数が少ない分省電力に繋がる可能性が高い
ミドルレンジモデルはスペックが劣りますが、悪いところばかりではありません。このP40 liteではディスプレイが1560×720ピクセルとなっており、他よりも荒くなっています。
荒い分、バッテリーの持ちは良くなります。外観でも紹介している通り、上位機種と比べても画素の荒さは全く感じないので、スマホを長時間使いたい人にとってはこの構成の方が向いていると感じます。
P40 lite Eのデメリット・欠点
micro USBであること
P40 lite Eの欠点の一つがmicro USBであることです。これより上位の機種のP40シリーズは全てUSB-Cとなっています。P30 liteがUSB-Cだったため、このダウングレードはデメリットを大きく感じてしまいます。
GMS非搭載
P40 lite EはGMS(Google Mobile Service)非搭載です。そのため、多くのアプリを使うことができません。Amazonアプリ経由でダウンロードできるため一部は回避できますが、HUAWEIのAppGallary、Amazonアプリにないものは使えないデメリットがあります。
格安SIM系の通話アプリ不足
格安SIM系は、ワイモバイルとUQモバイルを除き、通話には専用アプリを必要とします。現時点では、IIJmioの通話アプリを確認していますが、それ以外はありません。格安SIMで電話を使う人は注意しましょう。
P40 lite Eの口コミ・評判
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2020年6月に発売された2万円台の格安スマホ。驚くほど安いのにサクサクと使える上、カメラの画素数が2019年のミドルレンジを超えてきている一品。
GMS非搭載なのが残念過ぎる・・・。それがなければ余裕で星5つけるほど実力値が高い存在です。
サブスマホとして別にアプリが使えるスマホが用意できるなら、買ってみても面白いかもしれません。
P40 lite Eの女性目線の口コミ
普段、iPhone8を使っている妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- グラデーションが綺麗
- 女性には大きく感じる
- 画面が大きくて見やすい
P40 lite Eがおすすめのタイプ
基本機能しか使わない人
P40 liteは基本機能しか使わない人には、とても向いているのではないかと感じました。GMSが入っていないですが、LINE、地図(NAVITIME)はアプリとして使えますし、なによりブラウザの標準検索エンジンはGoogleになっています。
安さと軽さを両立したい人
P40 lite Eは本体重量が176gとなっています。今発売されているモデルの中から考えると、比較的軽め。同時期に発売されたスマートフォンで、Redmi Note 9sがありますが、こちらは200g越えのため、持ちづらさがあります。
もし、本体の安さと軽さにこだわるのであればP40 lite Eは良い選択肢になります。
安さとカメラを両立したい人
ミドルレンジスマホの中では、カメラ性能が特に高いレベルにあります。スマホでカメラをよく使うけど安い端末でいいという人にとってはP40 lite Eは候補になるでしょう。
P40 lite Eをおすすめしない人
さらに軽さを重視する人
176gと軽いP40 lite Eですが、さらに軽さを求めるならnova lite 3+の方が良いでしょう。同じくらいの値段帯でさらに軽いスマホとなっています。
たくさんのアプリを使う人(特にゲーム)
デメリットでも書いた通り、P40 lite EはGMS非対応です。たくさんのアプリを使いたい場合は2020/06/15段階では選択肢に入れない方が良いでしょう。
特にゲームユーザーにとってはアプリがないことは利用において大きな影響を与えるでしょう。これからのHMSとAppGallaryの展開に期待したいところです。
P40 lite Eの特徴レビューまとめ
低価格帯で優秀なカメラスマホ
結論
2万円台で買えるコスパの優れたスマートフォンです。GMSが使えない問題をはらんでいますが、回避する方法はいくつかありますし、P40 lite E自体、日常ユースがメインだと思うので、意外と気にする必要はないかもしれません。
完全初心者にはおすすめできないですが、サブスマホやHMSを試してみたいという人にとっては、ぴったりのスマートフォンといえるではないでしょうか。
P40 lite Eのキャンペーン・安く買う方法
P40 lite Eは通販サイトで発売されています。それぞれのサイトを比較した上で最も安いところから買うと良いでしょう。