iPhone12 Pro MAXレビューの概要(ポイント)
イメージセンサーが大きくなったiPhone
iPhone12 Pro MAXはシリーズの中でも最もカメラに力を入れているモデルです。iPhone12シリーズの中で唯一イメージセンサーが大きいモデルを採用し、さらにセンサーシフト光学手振れ補正を搭載しています。
さらに光学ズームが2.5倍(最大ズームが12倍)に増えており、ズームを使う人向けのモデルと進化しました。
ただし、後述しますが実際のところイメージセンサーによる差は小さいため、カメラだけで買うと期待外れなモデルとも言えます。その他のMAXならではの利点・特徴に期待して買うべきモデルと言えるでしょう。
簡易スペック表
発売日 | 2020/11/13 |
SoC | A14 Bionic |
RAM | 6GB |
ROM | 128GB 256GB 512GB |
画面 | 6.7インチ |
重量 | 226 g |
5G(Sub-6) | 対応 |
5G(ミリ派) | 非対応 |
※詳細は公式スペック表でご確認ください。
※RAMはGeekBench5で確認
本文の前に
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iPhone12 Pro MAXの目次
忙しい方はまず特徴をご覧ください。筆者が使った主観的な内容については、メリット・デメリットの項目で記載しています。購入検討している人はキャンペーンを必ずお読みください。
※本レビューはApple Storeにて実機を購入の上レビューを行っています。通常版については以下からレビューをご覧ください。
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iPhone 12 Proの実機レビュー
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iPhone12 Pro MAXの特徴
この項目ではiPhone12 Pro MAXの特徴を中心に記載しています。著者が感じた主観的な内容はメリット・デメリットの項目をご覧ください。
イメージセンサーが大型化
iPhone12 Pro MAXではシリーズで唯一イメージセンサーが大型化されました。これにより理論上カメラの画質が向上するようになっています(ただし、作例で紹介しているようにあまりそこまでの差は見られません)。
光学望遠が2.5倍へ
光学レンズのズームが2.5倍となりました(iPhone12 Proでは2倍)。それにより最大ズームも伸び、12倍となっています。光学ズームを多用する人にとっては、大きな進化と言えます。
手振れ補正がセンサーシフトへ
手振れ補正がレンズだけでなくセンサーシフト型となりました。こちらもiPhone 12 Pro MAXならではの特徴
他は下位グレードと同じ
その他、iPhone 12 Proと同じく、5Gに対応したことMagSafeに対応したことなどが上げられます。これらの変更点は共通のため、iPhone 12 Proの記事でご確認ください。
iPhone12 Pro MAXの価格とコストパフォーマンス評価
iPhone12 Pro MAXは129,580円(10%税込)からとなっています。iPhone12 Proと比較して1.1万円ほど高くなっています。正直なところ画面が大きいだけでそれ以外の機能に1.1万円の価値はないと考えます。それよりもサードパーティアクセサリに投資するほうがより充実度を上げられるという印象です。
価格情報について
価格については執筆時点(2021/3/23)の情報です。現在の価格については各サイトをご覧ください。
海外版はこちらをご覧ください。
iPhone12 Pro MAXのマシンスペック
マシンスペック
iPhone12 Pro MAXのマシンスペックは以下の通りです。
発売日 | 2020/11/13 | |
寸法 | 131.5×64.2×7.4mm | |
重さ | 226 g | |
ディスプレイ | サイズ | 6.7インチ |
形式 | OLED | |
画素数 | 2778×1284 | |
リフレッシュレート | 60Hz | |
バッテリー | 電池容量 | 記載なし |
ワイヤレス充電 | 〇 | |
リバースチャージ | × | |
急速充電 | 〇 | |
プロセッサ(Soc) | A14 Bionic | |
GPU | 記載なし | |
ストレージ(ROM) | 128GB 256GB 512GB |
|
メモリ(RAM) | 6GB | |
外部メモリ | 非対応 | |
通信 | 下り最大 | 公式記載なし |
上り最大 | 公式記載なし | |
Wi-Fi | a/b/g/n/ac/ax | |
bluetooth | バージョン | 5.0 |
最大接続台数 | 公式記載なし | |
生体認証 | 指紋認証 | × |
顔認証 | 〇 | |
光彩認証 | × | |
おサイフケータイ | 〇 | |
緊急避難速報 | 公式記載なし | |
防水 | IPX68 | |
防塵 | IPX68 | |
ワンセグ/フルセグ | × | |
赤外線通信 | × | |
コネクタ | Lightning | |
OS | iOS14 | |
SIMサイズ | nanoSIM eSIM |
|
DSDV | 〇 |
※スペック詳細はこちら
※メモリについてはGeekBench5より確認
対応バンドについて
5G | n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n71/n77/n78/n79 |
4G FDD | 1/2/3/4/5/7/8/11/12/13/14/17/18/19/20/21/25/26/28/29/30/32/66/71 |
4G TDD | 34/38/39/40/41/42/46/48 |
3G | 850MHz / 900MHz /1800MHz/1900MHz |
スペックの解説
スペック上の違いはiPhone12 Proと重量、インチ数しか変わりません。その他はメモリ数も全て同一です。ただし、本体サイズに余裕があるからか、ベンチマークテスト結果に大きな差が出ています。
海外版との違いと技適について
iPhone12 Proは物理SIM2枚挿しモデルとして香港版が、また完全に同一モデルのシャッター音無しモデルがカナダ版として存在します。
iPhone12 Pro MAXのベンチマークテスト
Antutu
Antutuベンチマークのスコアは以下の通り626380となりました。iPhone12 Proが57万点だったため、差が開いています。その他の機種比較についてはAntutuベンチマーク測定データまとめと比較下さい。
GeekBench
GeekBench 5の値は以下の通りです。その他の機種比較についてはGeekbench 5測定データまとめをご覧ください。画像はクリックで拡大できます。
iPhone12 Pro MAXの通信スピードテスト
Wi-Fi環境テスト
iPhone12 Pro MAXの通信環境テストをアプリOoklaを用いて行いました。テスト環境は光1Gbps(IPV6非対応)でWi-FiにはWi-Fi6非対応のLYNKSIS VELOPを用いています(クリックで拡大します)。
最長距離に当たる部屋2で測定した結果、ダウンロード速度、上り速度に大きな低下が見られました。ジッターも大きく上昇しています。ただし、PINGが上がっていないためさほど差は感じません。
LTE通信テスト
楽天モバイル
楽天モバイル(楽天エリア)で接続を確認できました。測定結果は以下の通りです。検討されている方は楽天モバイルのキャンペーンも合わせてご確認ください。
UQモバイル
UQモバイルでの接続を確認できました。100Mbpsを超えており、非常に快適です。検討されている方はUQモバイルのキャンペーンも合わせてご覧ください。
Y!mobile
ワイモバイルでの接続を確認できました。測定結果は以下の通りです。Pingが他よりも低くなっています。検討されている方はワイモバイルのキャンペーンも合わせてご覧ください。
iPhone12 Pro MAXのカメラスペック
カメラスペック
メインカメラ
カメラスペックは以下の通りです。Proとは異なり光学ズームインが2.5倍、最大12倍のズームとなっており、F値が異なります(Proは2.0)。手振れ補正は小型版と異なり、センサーシフト式となっています。レンズ枚数に違いはありません。スペックには記載がありませんが、イメージセンサーはProと比較して1.5倍大きくなっています。
有効画素 | F値 | 手振れ補正 | ||
光学 | 電子式 | |||
広角カメラ | 1200万 | 1.6 | 〇 | 〇 |
超広角カメラ | 1200万 | 2.4 | ー | 〇 |
望遠カメラ | 1200万 | 2.2 | ー | 〇 |
※「-」は公式サイトで情報がなかったため記載しておりません。
インカメラ
インカメラ(TrueDepthカメラ)のスペックは以下の通りです。Pro版とスペックは共通です。
有効画素 | F値 | 手振れ補正 | ||
光学 | 電子式 | |||
広角カメラ | 1200万 | 2.2 | ー | 〇 |
※「-」は公式サイトで情報がなかったため記載しておりません。
動画撮影能力
アウトカメラは以下の通りです。ビデオカメラの光学ズームはProと異なり2.5倍、最大ズームは7倍となっています。撮影できる解像度、fps等に違いはありません。
Dolby Vision | 最大60 fps |
4K 撮影 | 24,30,60 fps |
1080P 撮影 | 30,60,120,240 fps |
720P 撮影 | 30 fps |
iPhone12 Pro MAXで撮影した作例
作例を掲載しています。各画像はクリックで拡大することができます。まず、iPhone12 Pro MAXでズーム機能を検証しました。最大倍率は5倍となっています。望遠カメラがないこともあり、実用性は2倍程度です。5倍ではノイズを感じます。
被写体によるホワイトバランスの変化を検証しました。
明るい色、暗い色の花の撮影によるホワイトバランスの変化を検証しました。比較的大きく色が変わります。
接写能力を検証しました。ノーマルカメラではマクロモードを搭載していないため接写は弱いです。ただし、光学2倍ズームを利用して接写することが可能です。
前後でピントを調整し撮影しました。ポートレートを使わずとも、しっかりとピントを合わせておくことでボケ味を出すことが出来ます。
ポートレートモードで撮影しています。葉の処理はiPhone12 miniやiPhone12と比べれば能力が上がっているように感じます。しかし、iPhone12 Proとは同等レベルに感じました。
屋外で撮影した様子を倍率別に掲載しています。5倍までは実用性がありますが、10倍以降は絵作りがかなり荒くなっています。
広角レンズでライトを用いて評価した結果です。1個では夜景モードと標準モードの判断にiPhoneが迷っていましたが夜景モードで撮影しています。他は通常モードです。
超広角レンズで撮影した結果がこちらです。こちらも同様に1個のみが標準と夜景モードと迷う程度の明るさで、のこりは標準モードでの撮影になっています。
iPhone12 Pro MAXの外観
本体背面です。今回購入したのは、ホワイトです。綺麗な白色となっています。背面のリンゴマークが分かりにくいですが、クリアとなっています。
カメラは3眼でLIDARスキャナを搭載ししています。
以下はiPhone12 Proとの比較ですが、センサーサイズが違うためカメラのサイズが違うことが分かります。
表面です。これまでのiPhoneシリーズ同様に上部に切り欠きノッチがあります。ベゼル幅は広めです。
上部ベゼルです。
下部ベゼルです。
本体右側です。電源ボタンが配置されています。側面は光沢ステンレスとなっています’(無印はマット加工)。
左側です。マナーモードボタン、音量ボタンが配置されています。
上部には何もありません。下部です。Lightningコネクタがあります。
MagSafeを取り付けた様子です。MagSafeはiPhone12 miniと同じ横幅なのでかなり大きいことがわかります。
iPhone12 Pro MAXのメリット・長所
光学ズーム2.5倍で実用性向上
iPhone12 Pro MAXはシリーズの中で唯一光学ズームが2.5倍となっており、より望遠状態での絵作りが綺麗にできるようになりました。またPro版では最大10倍ズームですが、iPhone12 Pro Maxでは、デジタルズームが最大12倍となっています。
ただ、作例を見て頂くとわかるようにiPhone12 ProとPro Maxでそこまで画質の違いは感じません。どちらかといえば、12倍までズーム出来ること自体がメリットとして捉えておくと良いと思います。
タブレットとしても使える大きさ
本体サイズは6.7インチとなり、iPhone 11 Pro Maxよりもさらに大型化しています。手に持つとその大きさをより実感することができます。実際にブラウジングや漫画を読む際にその魅力を感じることも多く、特に動画をスマホで見る人にとってはタブレットと共通化することもできるサイズ感と感じます。
サイズ感よりは軽く感じる
実際に購入して使ってみたところ、iPhone12 Pro MAXは思ったよりも軽い印象を受けました。サイズがアップしたことで、密度が減ったように感じるのかもしれません。
スピーカーの音が良い
2020年度はiPhoneを全て購入しましたが、Phone 12 Pro MAXのスピーカーの音が最も良いです。特に低音がしっかりと出ています(スピーカーの差ではなく構造的な差なのかもしれません)。そのままの状態で動画再生をしたりする場合にはiPhone 12 Pro MAXがベストと感じました。
イメージセンサーの差によりノイズが減少
iPhone 12 Pro MAXではイメージセンサーサイズが大きくなっていることで拡大時の写真のノイズが減っています。室内で撮影した画像をチェックするとより顕著です。また、色味が若干異なっておりiPhone 12 Pro Maxの方が陰影、彩度の表現力が豊かになっています。
iPhone12 Pro MAXのデメリット・欠点
広角・超広角カメラに違いを感じられるかどうか
iPhone12 Proはイメージセンサーが大きくなったことがメリットとしてはありますが、拡大しないとその差を感じられないことがあります。また、画角一定条件で、写真がボケやすいメリットもありますがポートレートがあるため、その効力を発揮しづらいとも言えます。
そこまでこだわる人は一眼を持つ人の方が多いと思うので、カメラにこだわりがある人がiPhone Pro MAXを選ぶ選択肢「普段からスマホでもシャッターチャンスを逃したくない人」と条件が厳しくなってしまう問題があります。と同時にカメラ機能だけで言えば、Androidの方が優れた機種が多いことも問題点のうちの一つです。
センサーシフトであることを体感しづらい
iPhone12 Proでも動画撮影していますが、それでも十分な手振れ補正機能があるためセンサーシフト手振れ補正を体感しづらいデメリットがあります。サードパーティでDJIのジンバルなども発売されているため、センサーシフトの手振れ補正にお金を出すよりも、アクセサリにお金を投資するほうが利点をより効率的に享受できると考えます。
iPhone12 Pro MAXの口コミ・評判
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2020年登場の最大型iPhoneで、カメラ機能をさらに向上させたモデルです。ただし、カメラの優位性をアピールする割には下位モデルとの差があまりなく、カメラだけで期待すると後悔する可能性を感じる機種と言えるでしょう。それよりも、本体のディスプレイサイズが大きいことや音が良いことに魅力を感じてエンタメ機器として購入するほうが魅力が大きくなると感じます。
iPhone12 Pro MAXの女性目線の口コミ
妻からコメントをもらいました。ライトユーザーとしての一意見として捉えて頂ければと思います。
女性目線のコメント
- サイズが大きすぎる
- カメラ画質の違いが感じられない
iPhone12 Pro MAXがおすすめのタイプ
子供の撮影をする人
iPhone12 Pro MAXでは、光学ズームが他モデルと比べてさらに向上しています。光学ズームでは画質を落とさずに撮影ができるため、動き回る子供の撮影に向きます。また、望遠にも光学式ブレ補正が付く点もProならではのメリットの一つです。
マクロ撮影をする人
iPhone自体はマクロカメラを搭載してないため、もともと得意なわけではありませんが光学ズームを利用することでiPhone史上最も寄ることが出来ます。マクロを使う人はiPhone 12 Pro MAXがおすすめです。
エンタメコンテンツを使う人
メリットでも書いた通り、iPhone12 Pro MAXはスピーカーの音が最も優れていました。そのため、エンタメコンテンツを見る人はiPhone12 Pro MAXでその利点をより受けることができるでしょう。
iPhone12 Pro MAXをおすすめしない人
MagSafeアクセサリに不安
iPhone12 Pro Maxは本体が重すぎるため、今後登場するサードパーティ製のMagSafeアクセサリに不安があります。磁力が強いので落ちはしないかもしれませんが、iPhone 12 miniに比べるとその差は90gもあります。今後ジンバル接続できるアイテムなどが出た際にiPhone 12 Pro MAXの重さそのものが弱点になる懸念は捨てきれません。
望遠を使わないならメリットが薄い
iPhone12 Pro MAXのメリットはカメラですが一般的な利用用途でイメージセンサーの差を感じづらい問題があります。そうなるとはっきりとした差は望遠になりますが、使わない人にとってはiPhone 12 Pro MAXを選ぶよりも、iPhone12シリーズを選ぶ方が軽さなどの点でメリットが出てきます。
重さに不安を感じている人
iPhone Pro MAXは重さが226gもあり、非常に重くなっています。カメラにメリットはあるものの、重さに不安を感じるならやめておきましょう。レビューでも書いているように微妙な色味の違い、ノイズの減少はあるもののイメージセンサーの差は思っている以上に小さいので、普段の使いやすさを優先させる方が得策です。
iPhone12 Pro MAXの実機レビューまとめ
iPhone12 Pro MAXのキャンペーン・安く買う方法
iPhone12 Pro MAXはSIMフリー端末のため、公式サイトや通販サイトでの購入が基本になります。また、中古端末も視野に入れるならイオシスも確認しておきましょう。
物理SIM2枚挿しで使いたい場合は技適のある香港版がおすすめです。イオシスやEtorenで購入可能です。
SIMフリーモデルを買うなら安く買う方法があるため、以下の記事を必ず確認して下さい。
本文の前に
SIMフリー版のiPhoneを買おうとしている場合は、「iPhoneを安く買う方法」の記事もご覧ください。1,2分のちょっとした手続きだけで1%の楽天ポイントと今なら500円分の楽天ポイントがもらえます(たまにポイントアップすることもあるので要チェックです)。
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